マンションのベランダは物干ししにくい? 簡単にできる対策とは

マンションのベランダで洗濯物を干したい人も多いのではないでしょうか。しかし、マンションのベランダはスペースの制約があったり、物干し竿をかける位置の問題があったりと、何かと不便を感じることもあります。そこで今回は、“マンションのベランダでどうすれば効率よく物干しができるのか”、その方法を紹介していきます。

ベランダの物干し問題について

洗濯物を外で干すことには、さまざまな利点があります。「紫外線による殺菌効果」や、「乾燥機を使わないことによる省エネ」も、外で干すことによって実現します。しかし、マンションのベランダは、多くの建物でスペースがそれほど十分にあるわけではありません。

物干し竿をかけられる位置が低いなどの事情があることから、洗濯物や布団を干しづらいと感じる人も多くいます。せっかくベランダ付きの物件を選んでも、実際には思うように乾かせないのであれば、マンションの魅力は減ってしまうでしょう。もちろん、部屋干しという選択肢もありますが、乾きにくいうえに嫌なにおいが発生することもあるので実行したくない人も多いかもしれません。

いろいろな条件や制約のもとで上手に洗濯物や布団を干すためには、ちょっとした手間や工夫が必要となります。つまり、面倒がらずに手をかけることで、洗濯を効率的に行うことができます。「衣・食・住」といわれるように、衣類は生活にとって重要なものです。その衣類をきちんと干すことは、生活をより良いものにするためのポイントだと言えるでしょう。

ベランダで効率よく洗濯物を干す方法

洗濯物を早く、またきちんと乾かすためには、風通しを良くして効率良く外気に触れさせることが大切です。そのためにも、できるだけ洗濯物を干せるスペースを増やしたり、洗濯物の並べ方を工夫したりする必要があります。

靴下や下着は室内へ

たとえば、洗濯物がたくさんある場合、すべてをベランダで一度に乾かすことは難しいかもしれません。そのような場合は、靴下や下着といった比較的小さく乾きやすいものを室内に干して、トレーナーやズボンなどの乾きにくいものをベランダで乾かすようにしましょう。

部屋干しはにおいが気になることから、避けたいケースも多くあります。しかし、天気が悪い日や洗濯物が多く部屋干ししなければならないとあらかじめわかっている場合は、部屋干し用洗剤を積極的に使うことをおすすめします。

外干しでは風の通り道を作る

さらに、外干しとはいえ狭い間隔で洗濯物をぎっしりと並べてしまっては、思うようには乾きません。できるだけ洗濯物と洗濯物とのあいだを空けるようにして、風の通り道を作ってあげましょう。加えて、物干し竿やハンガーにタオルなどをかけるときにも洗濯物を早く乾かす工夫ができます。干すときにちょうど半分のところで折りたたまず、一方を長く、一方を短くして端を洗濯バサミで止めると、外気が触れる面が大きくなり乾燥が早まります。同様に、外気により多く触れさせるため、フード付きの衣類や長袖のものは、逆さに吊るしてバンザイのような形にすることで乾きが早くなるでしょう。

1.ベランダ用の物干し台を設置する

ベランダに洗濯物を干す場合には、便利グッズを活用することもポイントです。ベランダ用の物干し台は、洗濯物を干す際にはかなり便利に感じられるでしょう。ベランダ用の物干し台には、「ベランダの手すりの内側に取り付けるタイプ」のものや、「ベランダに置けるタイプ」のスタンドなどがあります。

「手すりに取り付けるタイプ」のものにはさまざまなデザインがあるので、ベランダの形や広さによって複数の中から選べます。小物を干すのに適した小さなものから、何着もの衣類を干せる大きなものまで幅が広いのが特徴です。こちらは比較的ベランダが狭い場合に利便性が高いと言えます。

逆に、「物干しスタンドタイプ」のものはそれ自体のサイズが大きく幅をとるため、比較的サイズにゆとりがあるベランダに向いています。ただし、物干しスタンドはコンパクトに折りたためるので、ある程度の広さのバルコニーであれば問題なく使用することが可能です。

また、スタンドタイプには突っ張り棒タイプのものもあり、比較的幅を取らずに設置できるものもあります。突っ張り棒なのでベランダを傷つけることもなく、かなり有用なアイテムと言えるでしょう。スタンドタイプは、できるだけ二段になっているものや立体的なものを選ぶと良いでしょう。そのほうがより多くの洗濯物を効率的に乾かせます。

また、どのようなタイプの物干しにも関わらず、物干し台は耐候性と耐久性がある素材のものがおすすめです。物干し台は洗濯のたびに出し入れするものではなく、基本的に外に出しっぱなしにしておくものです。錆びたり紫外線による劣化で割れたりしにくい、ステンレス素材などを選ぶようにしましょう。

2.干し方を工夫する

干し方を工夫することでも、洗濯物を効率良く干すことは可能です。たとえば、Tシャツを干すときに直接物干し竿にかければ、かなりの幅を占領してしまうでしょう。しかし、ハンガーを使えば省スペースに貢献し、より多くの衣類を吊るすことができます。その際に使っておきたいのが、“ハンガーホルダー”や“バスタオルハンガー”のような便利グッズです。

ハンガーホルダーを使えば、ハンガーとハンガーのあいだに一定の距離が生まれるため、衣類間の風通しが良くなります。バスタオルハンガーも同様に、タオル同士がくっつくことなく干せるアイテムです。

また、バスタオルハンガーは通常のハンガーよりも横に広いタイプのものが多いため、タオルの端を折らずに干せるというメリットもあります。

さらに、ジグザグ干しも効率的に洗濯物を乾かす有用な方法となっています。シーツなどの大型の洗濯物を物干し竿にそのままかければ、かなりのスペースを消費するでしょう。しかし、複数の洗濯バサミを使い、上から見たときに「V」や「W」の字のようにジグザグに吊るすことで、場所をあまり取らずにできるだけ早く乾かすことが可能となります。

ベランダで洗濯物を干すときの注意点

ベランダで洗濯物を干す際には、気をつけておきたいポイントがいくつかあります。まず挙げられるのは、洗濯物の干し方や場所に関するマンションの規約をきちんと守る点です。マンションによっては、ベランダに洗濯物を干すことをルールで禁じていることもあります。ベランダは緊急時の避難経路になり得る場所で、分譲マンションであっても実際は個人の所有物ではなく、あくまでマンションの共用部分です。マンションによってはベランダに物を置いてはいけないという規約があるため、はじめに管理規約をよく確認しましょう。

続いて、特にタワーマンションや高層マンションでは、風対策が重要となります。強風の日は外に干すのをやめたり、きちんと風対策をしたりしないと、洗濯物が飛ばされるおそれがあります。場合によっては通行人をケガさせるおそれがあるため、こちらも十分注意しなければなりません。風対策としては、洗濯バサミの利用などのほかに、落下物を出さないように落下防止ネットなどを設置すると良いでしょう。風のほかにも、手が滑った場合などで落下防止ネットは役立ちます。

狭いスペースもしっかり生かそう

狭いベランダスペースでも、工夫次第で物干し場として活用することは可能です。また、干し方の工夫次第でスペースの問題を解決できることもあるので、いろいろ試してみることをおすすめします。マンションのベランダで物干しをする際に有用なアイテムやツールも数多く売られているため、それらも積極的に活用しましょう。洗濯物を効率的に干すことができれば、洗濯の手間やストレスも減っていきます。上手に衣服などを乾燥させて、快適な毎日を送っていきましょう。

(最終更新日:2019.10.05)
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