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2018年6月13日に、民法改正法案が成立。2022年4月から、日本の成人年齢が20歳から18歳に引き下げられることになりました。2003年4月2日以降に生まれた人は、18歳で成人の日を迎えます。成人年齢が変わるのは、1876年(明治9年)以来、約140年ぶりのこと。成人年齢が18歳に変わることによって、何が変わり、当事者にどのような影響を及ぼすのでしょうか? 以下にまとめました。

世界各国の成人年齢は18歳が主流!?

法務省の調査資料によると、世界の主要各国の成人年齢は、以下の通りです。

【世界の主な国の成人年齢】

国名 年齢
中国 18
シンガポール 21
アメリカ 州ごとに異なる(40州のうち37州が18)
フランス 18
イタリア 18
スペイン 18
ドイツ 18
イギリス 18
オーストラリア 18

世界各国の成人年齢に目を向けると、18歳と定めている国が多いことが分かります。アメリカは州によって規定が異なりますが、ほとんどの州が18歳です。

アメリカでは、1960年代~1970年代にかけて、「徴兵年齢が18歳であるにもかかわらず,選挙権年齢が21歳であるのは不公正である」という考えから、選挙権年齢を21歳から18歳に引き下げました。それにともない、ワシントンDCやニューヨーク、ヒューストンといった都市で、成人年齢も引き下げられました。

フランスやイタリア、スペイン、ドイツといったヨーロッパの主要国も、同時期に成人年齢を21歳から18歳に引き下げています。

一方、シンガポールの成人年齢は21歳ですが、自動車免許の取得や、酒・タバコの購入は18歳から可能。「だんだんと大人になっていく」という考えから、権利や義務が少しずつ増えていくように定められているそうです。

参照:法務省「諸外国における成年年齢等の調査結果」より筆者調べ

成人年齢が18歳になって変わることと、変わらないこと

18歳になったらできるようになること、得られる資格は以下の通りです。

・親の同意がなくても携帯電話やクレジットカード、賃貸住宅などを契約できる
・親の同意がなくてもローンを組むことができる
・10年間有効のパスポートを取得できる
・公認会計士や司法書士、医師免許など、国家資格に基づく職業に就ける
・性同一性障害の人が性別の取り扱いの変更審判を受けることができる
・重国籍となった時が18歳未満であれば、20歳になるまでに国籍を選択する必要がある

尚、現在の結婚可能年齢は男性が18歳以上、女性が16歳以上ですが、成人年齢の変更を機に、男女とも18歳以上に統一されます。

また、普通自動車免許の取得は今まで通り、18歳から取得が可能。選挙権は2016年から既に18歳以上となっているため、変わりません。

次に、これまで通り、20歳にならないとできないこと、得られない資格は以下の通りです。

・飲酒をする
・喫煙をする
・競馬
・競輪
・オートレース
・競艇の投票券(馬券など)を買う
・養子を迎える
・大型・中型自動車免許の取得
・国民年金の被保険者資格

参照:法務省「民法(成年年齢関係)改正 Q&A」より

成人年齢の引き下げによる影響は?

成人年齢が18歳になってからの変更点として注目すべきは、18歳から親権者の承諾を得ることなく契約当事者になれることでしょう。自分の行動を自分の意思で決めることができるようになる半面、18歳になれば、親権者の承諾を得ないまま行った契約でも取り消すことができません。軽い気持ちでローンの借り入れをしてしまい、返済が滞って自己破産をするしかなくなるような人が、今後増える可能性があります。

成人年齢を18歳に引き下げた背景として、少子高齢化と人口減少が加速している状況下、若い世代の自立と社会参加を促す狙いがあると言われています。また、多くの国と同様に18歳成人となり、よくやく世界と足並みが揃ったという見方をすることもできるでしょう。

現時点では「成人年齢の引き下げにともない、少年法の適用も18歳未満に引き下げるのか」など、議論が続けられている課題もあります。また、成人式の開催時期が大学受験の直前になることを心配する声も多く、自治体の判断に注目が集まっています。成人年齢の引き下げが若い世代にどのような影響を及ぼすのか、今後の動向に注目しましょう。

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この記事の執筆者
斎藤若菜 住宅ライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

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