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災害が起こったときのために家の安全対策や災害用品の備えを講じておくことが必要とはわかっていても、つい先送りにしている人は意外と多いのではないでしょうか。ここでは、防災のために各ご家庭で準備しておきたいこと、知っておきたいことについてご説明します。災害に備えて用意しておきたい非常用品や、緊急地震速報が届いたときの備えの他、災害時に連絡を取る方法などを知っておきましょう。

家庭の安全対策、最低限備えておきたいことは?

家庭の安全対策で大切なのは、家族を守る「家」の防災レベルを上げることです。といっても、特別難しいことではなく、たとえば、“整理整頓を心がけること”も立派な防災準備です。掃除の行き届いた部屋は、スムーズな避難が可能ですし、落下物の危険も少なくなります。逆に出入り口に物が散乱していたり、棚の上に物が積んであったりする部屋は要注意です。

家具や電化製品は固定器具や金具で固定しておくのが理想です。そこまで行うのが難しい場合は、「倒れる可能性のある家具をベッドやソファーの近くに置かない」「本棚は重い本を下の段に集める」「テレビは低い場所に設置する」など、配置を工夫しましょう。

なお、ベッドサイドには懐中電灯やスリッパを備えておくと非難しやすいです。万が一避難できなかったときのためにホイッスルも備えておきたいです。

家本体の耐震性を高めたい場合は、耐震改修工事を検討してみましょう。自治体によっては補助金が交付されます。

防災のための非常用品は?

非常用リュックを用意するとしたら、何を入れておけばいいでしょうか。リストを作成しましたので参考にしてください。

【非常用リスト】

項目 内容
飲食品 飲料水の他、缶詰やビスケットなど、調理不要でそのまま食べられるもの
衛生用品 常備薬・お薬手帳・マスク。包帯やばんそうこう・消毒液などの入った救急キット
生理用品 着替え・生理用品・ウエットティッシュ・ティッシュペーパー
生活用品 現金・雨具・ビニール袋・厚手のごみ袋・めがね・ろうそくやマッチ
防災品 懐中電灯や携帯ラジオ、電池・軍手・ヘルメット・防災頭巾
その他 筆記用具・大切な人の連絡先一覧

このほか、季節や地域の気候・本人の持病・家族構成によって必要な物品や優先順位は変わってきます。上記のリストを基準にして、必要なものを考えてみましょう。

ただし、持ち出せるものには限りがあります。非常用リュックは背負って逃げられる重さでなくてはならないからです。実際に背負いながら量や品物を決めていくといいでしょう。

緊急地震速報から強い揺れが生じるまでの数秒間に、何ができる?

緊急地震速報は、気象庁や防災科学技術研究所が全国に展開している地震計が利用されています。地震計が大きな揺れを察知した際、すぐさま警報を発する(地震速報)ことで、揺れが到達する前に大地震の到来を知ることができるシステムです。

地震速報と大きな揺れ到達までの時間差は、長くても数十秒程度です。短い時間かもしれませんが、命を守るための貴重な時間です。場面ごとに、何をすべきなのか解説します。

オフィスや学校で

机の下に隠れる・窓ガラスの近くでは、ガラスの破片が降ってくることがあるので離れるか、頭を守る。

エレベーターの中で

すべての階のボタンを押す。最寄りの階に止まり次第降りて、揺れに備える。

家のリビング(調理中の場合)で

通常の家庭では揺れを感じて自動的にガスの供給を停止するガス漏れ遮断機能があるので、無理に火を消そうとしなくてもよい。それよりも熱い調理器具やお湯、倒壊の恐れのある電化製品・家具等から離れる。

自家用車

急ブレーキは事故の原因になりうるので避ける。ハザードランプを点け、道路の左端に緩やかに停車する。

電車

座っている場合は上体を伏せ、頭をかばんなどで守る。立っている場合は、手すりやつり革をしっかりと握り揺れに備える。

オフィス街や繁華街

ビル外壁・看板・窓ガラスの破片などが降ってくる可能性がある。頭を守りながら、建物から離れる。

安否情報の確認方法を家族で決めておこう

災害時、まずは自分の身を守るのが一番です。しかし、その後は、身近な人に自分の無事を伝えたいです。災害時は電話が繋がりにくくなる可能性があります。そこで知っておきたいのが被災地の人の電話番号を活用した「災害用伝言ダイヤル(171)」や「災害用伝言板(WEB171)」です。大規模な災害が起きた時に、NTTや電話事業者各社が開設する伝言サービスです。

【災害用伝言ダイヤルの使い方】

項目 内容
災害伝言ダイヤルとは? 地震、噴火などの災害の発生により、被災地への通信が増加し、つながりにくい状況になった場合に提供が開始される声の伝言板
何ができるの? 固定電話・携帯電話・PHS・公衆電話等(※)で使用できます。1伝言あたり30秒以内。口頭でメッセージを残すことができます。
使い方は? 音声ガイダンスに従って、以下の手順で使用してください。
【1】171をダイヤル
【2】録音または再生を選ぶ
【3】被災地の方の電話番号を入力する(被災地の方はご自宅の電話番号を、被災地以外の方は連絡を取りたい被災地の方の電話番号を入力)
【4】メッセージの録音、もしくは再生
【5】終了(自動で終話します)

(※)NTT以外の電話において利用できるかどうかは、加入している電話事業者へご確認ください

災害用伝言ダイヤルを使えば、たとえば家族間であれば、共通の「自宅電話番号」で録音・再生を繰り返す頃ができます。そのため、自宅と会社というように別々の場所で被災した場合も互いに伝言を残すことで安否確認が可能です。

また、インターネットを経由して文章メッセージを送れる「災害用伝言(WEB171)」というサービスもあります。「https://www.web171.jp/」にアクセスして登録・確認できます。自宅の電話で災害用伝言サービスが使えない場合や体調が悪くてうまくしゃべれない時に役立つことでしょう。

また、携帯電話用のアプリも複数の電話事業者で用意されていますので、ダウンロードしておくと安心です。

赤ちゃんや子どもがいる家庭では何が必要?

赤ちゃんがいる世帯では、先ほどご紹介した非常用のリストに加えて、赤ちゃんのための防災グッズも追加しておかなければなりません。

衣料品

「おむつ(おしりふきを含む)」「肌着」「着替え」等です。基本は3日分ですが、全てをきっちり用意するとそれだけで大量になってしまうでしょう。夏場なら、汗をかいたときの替えとして肌着、冬なら防寒帯対策として上着やズボン…などと季節に応じた準備をすることで荷物の増えすぎを防止しましょう。

飲料品

「ベビー用飲料水」「ベビーフード」「ミルク」「哺乳瓶」など、我が子の月齢に合ったものを用意します。離乳食が終わった子が、体調を崩して通常食から離乳食へ食時内容が後戻りすることもあります。離乳直後は、少量でもベビー食を用意しておきたいです。また、通常食が食べられる子も、子ども用のスプーンやフォークがあると食事が楽になります。

医療品

病気を予防する「マスク」。万が一体調を崩したときのために「母子手帳」「お薬手帳」「健康保険証」などもあるといいです。母子手帳等は、わざわざ防災かばんに入れるのではなく常に持ち歩いておきましょう。

その他

「だっこ紐」や「授乳ケープ」も準備しておきましょう。また、被災時に赤ちゃんが泣いたりぐずったりするのを防ぐために「おもちゃ」があるといいです。ストラップ型の小さなおもちゃを防災リュックにぶら下げてしまう、赤ちゃん用のぬいぐるみ型リュックを準備し、赤ちゃんに背負ってもらうのもいいかもしれません。

赤ちゃんは成長が早いため、洋服のサイズや食事内容など必要な防災用品がどんどん変わっていきます。こまめにチェックして入れ替えていきましょう。

まとめ

家具の配置や固定、スムーズな避難を可能にするための整理整頓など、家の中の防災は普段の掃除や整理の中に取り入れられるといいですね。同じように災害の準備も、「毎月1回」「季節の変わり目」などのように、定期的に非常用品をチェックしておきたいです。特に赤ちゃんや子どもがいるご家庭では、非常用品リストの内容が常に変化するため、リストをこまめにアップデートして災害に備えましょう。

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