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2025年、大阪で国際博覧会(万博)が開催されます。 日本で大規模な万博が行われるのは2005年の愛知万博以来で、大阪では55年ぶりの開催となります。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げ、人工知能(AI)や仮想現実(VR)などの最先端技術を駆使した展示やイベントの計画が進められています。

東京ではオリンピックの開催決定後、インフラ整備が加速しましたが、大阪はこれからどのように変化していくのでしょうか。また、関西圏で住宅購入を考えている方にとって、住宅価格の推移も気になるところ。今後、考えられる流れをまとめました。

大阪万博の開催により、大阪はどのように変わるの?

大阪万博予定地、夢洲のコンテナターミナル

大阪万博の開催予定地である「夢洲(ゆめしま)」は、大阪湾に浮かぶ人工島。1977年、大阪市により埋め立て事業と開発をスタートし、多額の費用を投じて造成を続けてきました。当初は新都心を生み出すべく「テクノポート大阪計画」を構想していましたが、バブルの崩壊により頓挫。続いて2008年の夏季オリンピックで選手村として活用する案もありましたが、招致に失敗。こうした背景から「負の遺産」と呼ばれてきたエリアでもあります。

しかし今回、大阪万博の開催が決定したことで、会場となる夢洲の整備が一気に進むと見られています。土地の造成を急ピッチで進め、交通インフラも整備。現在のアクセス手段は自動車とバスのみですが、大阪メトロ中央線をコスモスクエア駅から約3キロ延伸する予定で、2024年度の開業を目指しています。合わせて、大阪メトロは夢洲駅タワービルの建設も予定。大阪万博の誘致と同時に進めてきた「カジノを含む統合型リゾート(IR)施設」の誘致が決まれば、これらの計画が一気に動き出すことになります。

参照:Osaka Metro 地下空間の大規模改革と夢洲駅周辺の開発への参画について

大阪万博の会場周辺にとどまらず、再開発計画が進行中

大阪メトロは夢洲だけでなく既存各駅のリニューアルも進める予定で、新大阪駅は「近未来の大阪」、梅田駅は「インフォメーション・ターミナル」といった具合に、駅ごとにコンセプトを定めて整備する構想も発表しています。また、JRゆめ咲線(桜島線)の延伸計画も、大阪万博の開催により実現の可能性が高まったと見られています。

加えて、大阪都心と関西国際空港を結ぶ「なにわ筋線」の計画もあり、2031年の開業を目指しているとのこと。交通インフラだけでなく、大阪駅前の再開発地区「うめきた2期」の開発など、インフラ整備が着々と進められており、こうした動きが、大阪はもちろん日本経済を牽引するのではないかと期待されています。

大阪万博開催の影響で、不動産価格はどのように推移する?

りそな総合研究所によると、大阪万博の開催による経済波及効果は関西だけで 1.3 兆円程度と予測。関西の域内総生産は0.5%前後の押し上げが期待できるとしています。

参照:プレスリリース『大阪万博の開催による経済波及効果』

こうなると気になってくるのが、大阪の不動産価格は今後、どのように推移するのか。東京オリンピックの開催決定後に地価やマンション価格が上昇したように、大阪の不動産価格も上昇するのでしょうか?

住宅ローン専門の金融機関であるアルヒ株式会社 ARUHI 大阪支店の川崎さんにお話を伺いました。

「大阪万博の開催有無に関わらず、ここ1~2年は大阪中心部のマンション価格が高騰しています。新築はもちろんですが、中古マンションも上昇している印象ですね。特にタワーマンションは、医師や弁護士といった富裕層のお客様からの申し込みが目立ち、旧財閥系のブランドマンションを、6,000~7,000万円程度で購入されるお客様が多いようです。
大阪万博の開催が決定しましたので、今後はインフラの整備が進むでしょう。公共交通機関が充実し、利便性が向上すれば、それにともない物件価格も上がると予想できます。現在は中心部で価格が高騰していますが、今後はより広範囲にわたって、物件価格が上昇するのではないでしょうか」(川崎さん)

大阪万博の開催や統合型(IR)リゾートの誘致により、大阪は今後どのように変化していくのか。それにともない、不動産価格はどのように推移するのか。今後の動向から目が離せそうにありません。

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この記事の執筆者
斎藤 若菜 住宅ライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

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