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人生最大の買い物とも言える住宅購入。もし「マンションが欲しい」と思ったら、一体何から始めたらよいのでしょうか。大きな買い物だけに後悔や失敗は避けなくてはなりません。ここでは、マンション購入の際に必要な準備や、マンション選びに失敗しないためのポイント、マンション購入時に必要なお金についてなどを紹介します。

マンション購入に必要なお金を用意する

一般的に物件価格の3割程度の頭金を用意しておくと良いと言われています

マンションの購入を決めたら、お金がどのくらいかかるのかを考え、用意することが必要です。マンションを購入する際の初期費用には、「頭金」と「諸経費」があります。頭金とは、住宅ローンを契約するときに用意するお金のことです。目安としては、物件価格の3割程度の頭金を用意しておくと良いと言われています。

頭金を用意すべき3つの理由

頭金を用意しておいた方が良い理由は3つあります。1つ目は、住宅ローンの借入額を抑えられるので、審査もスムーズに行くケースがある点です。例えば、4,000万円のマンションを購入するとして頭金が1,000万円あったとします。すると、ローンで借り入れるのは3,000万円で済みます。住宅ローンは年収や勤続年数などを見て返済可能かどうかを金融機関が審査してから利用可能となるので、借り入れ額が低いほど審査がスムーズにいく場合が多いです。

2つ目は、月々の返済額を減らせることです。当たり前の話ですが、住宅ローンの借入額や借り入れ年数に伴って月々の返済額も上下します。そのため、頭金を多く用意してローンの借入金額を少なくすれば、その分、月の返済額を軽くすることができるのです。

3つ目は、ローンの返済期間を短く設定できることです。返済期間を短くすると、利息を支払う期間も短くなるため、総支払額の引き下げを可能にします。このように、購入をスムーズにする頭金ですが、どうしても用意できないという人もいるかもしれません。その場合は、自身の両親や祖父母などに援助が受けられないか確認してみるのも1つの方法です。また、諸経費は4,000万円の物件を購入する場合、120万円~150万円程度が必要になります。

知っておくべき初期費用の内訳

では、3,820万円のマンションを借入額3,420万円で購入したAさんの場合を例に、4つの初期費用の内訳を見ていきましょう。

・頭金

頭金は購入する人によって大きく差が出る部分となります。一般的には、購入物件の3割程度です。Aさんは400万円用意しました。

・登記費用

司法書士に支払う手続き費用になります。Aさんの場合、建物表示登記料が7万円、所有権保存登記料が13万円、抵当権設定登記料が6万5,000円で、合わせて26万5,000円でした。

・管理費、修繕積立金、修繕積立基金、管理準備金

管理費と修繕積立金はマンション所有者がマンションの管理組合に支払うもので、基本は月払いになります。しかし、新築マンションの場合は、数ヶ月分を先払いすることが規約に定められていることが多いのです。また、大規模修繕をする際に修繕費に不足が出た場合の補てんをするためのお金を修繕積立基金と言います。そして、管理組合の運営には必要な備品を買ったり、保険に加入したりとお金がかかります。新規で発動する管理組合をスムーズに運営する目的で、先に徴収するのが管理準備金です。Aさんの場合は、3ヶ月分の管理費・修繕積立金が5万910円、修繕積立基金が25万3,700円、管理準備金が1万1,870円、合わせて 31万6,480円でした。

・提携ローン融資の提携手数料・保証料

ローン契約の際に金融機関に支払う手数料になります。また、保証料については住宅ローンを保証する保証会社に支払います。Aさんの場合は手数料が5万4,000円、保証料が59万円、合わせて62万2,400円でした。

資金援助を受けるときのポイント

住宅購入の際、親や祖父母からの援助を受ける予定の人もいるでしょう。しかし、その場合は注意が必要となります。1年で110万円以上のお金をもらうと贈与税が発生するのです。贈与税額は「課税価格(贈与財産-110万円)×贈与税率-控除額」の式で出すことができます。この計算式を使うと、親から住宅購入時に1,000万円の援助を受けた場合、177万円の贈与税がかかります。つまり、1,000万円の援助を受けても手元には823万円しか残らないのです。

そこで、一定の金額までなら贈与税がかからない「住宅取得資金贈与の非課税特例」という制度があります。贈与者要件は、両親や祖父母など直系尊属、受贈者要件は20歳以上の子や孫と限定するものです。この制度を利用すれば、まとまった額の援助を非課税で受けることができます。ただし、贈与財産は「住宅を新築、取得または増改築するためのお金」に限定されており、「お金」以外の財産の贈与はできません。

さらに、「相続時精算課税制度」を活用する方法もあります。この制度は親の財産の一部を前倒して相続するものです。将来、親が亡くなった際に、親の相続財産に加えるかたちで相続税を精算することになります。贈与者要件を親や祖父母、受贈者要件を子や孫に限定される点は「住宅取得資金贈与の非課税特例」と同様ですが、用途制限や贈与できる財産に縛りがありません。また、「住宅取得資金贈与の非課税特例」との併用も可能です。

その他、援助を受けるのではなく親から借りるという方法もあります。同じ「借りる」でも金融機関に借りるのと親に借りるのでは金利はもちろん、手数料などにかかる費用が違うはずです。しかし、金利を0%にしたり、返済について詳しく設定しなかったりすると、贈与とみなされてしまい贈与税が発生する場合もあります。親子間の融資の場合でも、署名捺印をした借用書を用意し保管するようにしましょう。

購入予算の考え方は?

どんなに理想的なマンションを見つけても、予算オーバーでは手も足も出ません。そもそも、マンションの購入予算はどのように出せばよいのでしょうか。自分が購入できるマンションの金額を出すには、現在の年収が大きく関わってきます。無理なく住宅ローンを返済していくためには年間の返済比率を20~25%以内に抑えることが必要です。

例えば、年収750万円の人で計算してみましょう。750万円の25%は187万5,000円となります。この金額を12ヶ月で割った毎月の返済額は約15万6,000円です。さらに、理想的な返済比率と言われている20%で計算してみると150万円、毎月の返済額は12万5,000円となります。この毎月返済額を上回らない範囲での借入額を決めることが大切です。また、返済比率には自動車ローンや教育ローンなど他のローンがある人は、それらも忘れずに計算に入れましょう。

夫婦共働きの場合の資金プランは?

「どうしてもこのマンションがいい。でも、夫の年収では融資が受けられないかも」。そのような状況でも諦めることはありません。夫婦でそれぞれに安定した収入がある場合は、夫婦の収入を合算して住宅ローンを借りることもできるのです。この場合、妻(収入が少ない方の人)の扱いには2つあります。1つ目は、2人ともローン契約者本人とされる「連帯債務者」です。

2つ目は、ローン契約者が返済できなくなった際に返済義務が生じる「連帯保証人」です。どの立場で扱われるかによって、住宅ローン減税制度の利用や団体信用生命保険の加入に影響が出てきます。収入を合算してローンを組む際は確認が必要です。他にも、夫婦で別々に住宅ローンを組んで1つのマンションを購入することもできます。住宅ローン減税制度をそれぞれに利用できるメリットがある一方で、諸費用である融資手数料や印紙税などが多くかかるデメリットもあるため、どちらが有利か検討する必要があるでしょう。

マンションの購入条件の考え方

理想の条件の優先順位について家族で納得するまで話し合うことがポイント

たくさんのマンションが立ち並ぶ中、自分や家族にとってどの物件がいいのか悩んでしまうものです。住宅購入は人生最大の買い物と言っても過言ではなく、「やっぱり返品します」とはいきません。そこで、後悔しないマンション購入をするために、条件を検討する必要があります。条件探しのポイントは、「今の家の不満点」です。

例えば、駅から遠いことやキッチンが狭いこと、学校が遠いなど思いつくままに紙に書いていきます。書いてみると意外と出てくるものです。家族にも同じように不満点を書き出してもらうと良いでしょう。そうすることで、家族にとっての理想の家についてもわかります。そして、出てきた不満を順位づけするのです。すると、必然的に自分たちの理想のマンションが見えてきます。1番の不満が駅から遠いことなら、1番の条件は「駅チカ」となるでしょう。このようにして、理想の条件の優先順位について家族で納得するまで話し合うのです。

気に入ったマンションを購入するには?

気に入った物件を見つけたら、いよいよ購入に向けての段階に入ります。新築マンションの場合、多くの戸数を販売するため、販売時期が幾つかの期間に分けられていることが多いです。また、申し込み時期や抽選の時期も期ごとに決められています。そのため、申し込もうと思ったら完売していたこともあるのです。気に入った物件があったら、早めに問い合わせをして販売時期などについて詳しく確認することが必要となります。

さらに、新築マンションの購入には「登録抽選方式」と「先着順方式」があります。前者の「登録抽選方式」の場合、期間中に申込みがあった人の中から抽選となるため、人気の部屋は倍率が高くなり購入できない恐れもあるのです。そこで、確実に購入するために営業マンに申し込み状況を確認し、人気の部屋は避ける方法もおすすめです。

また、モデルルーム見学の前に自分たちに本当に必要なオプションは何かを検討しておく必要もあります。モデルルームに行くと気持ちが舞い上がってしまいがちです。テンションが上がった状態でいると、「あれも欲しい」「これも欲しい」と気が大きくなってしまい、予算をはるかに超えてしまう恐れも出てきます。本当に必要な機能かを立ち止まって考えられるよう心づもりをしていきましょう。

マンションの値引きをしてもらう方法

高価なマンションですから、少しでも安く購入したいと思う人は多いでしょう。実は、マンションは値引き交渉が可能なのです。値引き交渉を成功させるためのポイントは3つになります。

・購入時期

2月末から3月の始めの時期は決算前で、売り主も販売意欲が高まっている可能性があります。実際に、決算セールを実施している販売業者もありますので値引き交渉も有利に進むはずです。

・事前ローン審査

事前ローン審査を行い、営業マンを安心させることです。営業マンも仕事ですから、冷やかしかもしれないローンを組めるかどうかも分からないような相手に必死になって売り込みはしません。事前ローン審査の結果とともに「このマンションを購入したい」との熱意を伝えれば営業マンも安心するため、値引き交渉にも前向きになってくれるでしょう。

・仕事のできる営業マン?

マンションの営業を統括している所長に対して、値引きの提案ができる営業マンに担当してもらうことです。仕事のできる営業マンに担当してもらえば所長の信頼も厚いため、値引き交渉が有利に運ぶ可能性も高いでしょう。

事前準備と希望条件の決定がスムーズな購入のカギ!

マンションの購入を考え始めたら、家族間での希望条件の話し合いと並行して、頭金や諸経費などのお金の用意をしたり、事前ローン審査を受けたりしましょう。マンション購入をよりスムーズに進めるには、早めの準備がカギとなります。

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