マンションと一戸建てどちらを買うべき? それぞれのメリット・デメリット

住宅を購入したいと思ったとき、マンションと戸建てのどちらにするか迷っている方も多いでしょう。それぞれにメリットとデメリットがあるので、事前に違いをよく知って、納得したうえで選択したいところです。この記事では、マンションと戸建てにはどんな違いがあるのかについて、金銭面や立地条件、間取りなどさまざまな側面から説明します。

マンションを購入するメリット・デメリット

利便性の高い立地や共用設備の充実、セキュリティの高さを理由にマンションを購入する人が多い

セキュリティ面や管理が行き届く良さ

マンションのメリットとしてまず挙げたいポイントが、防犯性の高さ。各住戸の玄関ドアに加えて、エントランスやエレベーターホールに入る時・乗る時と、幾重にもオートロックシステムを採用しているマンションが少なくありません。その他にも、防犯カメラの設置や、管理人(管理員)・警備員による有人管理など、二重・三重のセキュリティチェックを設けているマンションが増えています。新築マンションの多くは、マンションの居住者や関係者以外は侵入できないようになっているので、小さな子どものいる家庭でも安心です。敷地内に公園があり、敷地の外に出なくても子どもが遊べるマンションも増えていて、小さな子どもがいる家庭にとっては安心材料でしょう。

マンションは、管理会社が共有部の清掃や設備点検を担うため、自分で掃除をしなくても管理が行き届いていることもメリットです。ゴミ捨て場や廊下、階段などの掃除やエレベーターの点検など、居住者が行ったり手配したりする必要はなく、すべて管理会社任せです。また、管理会社が協力し、定期的に独自のイベントを開催するマンションもあります。住民同士の交流を深めることができる環境は、マンションならではと言えるでしょう。

共用施設が充実しているマンションも魅力的です。住戸の面積がさほど広くなくても、ゲストルームがあれば客間を設ける必要がありませんし、キッズルームがあれば天候を問わず、子どもを遊ばせることができます。パーティルームを利用して仲間と集まったり、ジムで汗を流したり、シアタールームで映画を観賞したりと、共有施設が充実していれば毎日を楽しく過ごせるでしょう。また、防火備蓄庫を備えたマンションも増えており、いざという時に安心です。

駅などに近い好立地の物件が多いことも、新築マンションのメリットです。通勤時間の短縮など利便性に重点を置くなら、マンションを選ぶことになるでしょう。駅前にはスーパーなど日常の買い物スポットが揃っていることも多く、毎日の買い物がラクになるでしょう。

壁一枚を隔てるという環境

マンションのデメリットは、管理費・修繕積立金・駐車場代が高くつくことです。管理会社による清掃や点検、共有スペースの管理などにかかる費用は、区分所有者が毎月支払う管理費から捻出しています。マンションの修繕のために、積立金の支払いも必要です。自家用車を所有していれば駐車場代も別途必要で、機械式駐車場を設置しているマンションの場合は定期的なメンテナンス費用もかかります。

マンションは集合住宅のため、戸建てと比べて他の住戸の生活音が気になりやすい環境です。隣の生活音が気になったり、上階から響く足音が気になったりするかもしれません。毎日のことなので、思いのほかストレスとなることもあるでしょう。小さなお子様がいる場合など、自分たちの生活音が周囲の方々の迷惑になっていないか、気を遣う必要もあります。

管理組合の会合などに参加しなければならないことを、デメリットと感じる人もいるでしょう。管理組合があれば役員を引き受けたり、定期的な会合に参加したりしなければなりません。マンションが老朽化したときには、修繕や建て替えの必要がありますが、自分の一存で決めることができません。区分所有者が集まって話し合うことになりますが、みんなの意見が一致せず対応を決めることができなかったり、揉めてしまったりする可能性もあります。

一戸建てを購入するメリット・デメリット

戸建てならプライバシーを保ちやすく、ライフスタイルの変化に応じたリフォームや増築、建て替えも思いのまま

ライフスタイルに応じマネジメントできる設計

ワンフロアが一般的なマンションと異なり、戸建ては2階建てや3階建てが一般的です。そのため、マンションよりも広い床面積を確保することができます。家族の人数が多い家庭でも、それぞれがゆったり過ごすスペースを確保しやすいでしょう。

専用の駐車場を設けやすいこともポイントです。敷地に余裕があれば2台以上の駐車スペースをとり、友人や親戚などが遊びに来たときに停めてもらうこともできます。家のすぐ前に駐車場があるので、車の出入庫に時間がとられることもありません。

戸建ては、リフォームや増築、建て替えを好きなタイミングに行えます。子どもの誕生や成長に備えて部屋数を増やす、子どもが巣立ったので子ども部屋をなくしてリビングを広くするといった、ライフステージの変化に応じた間取り変更を自由に行えるのです。

戸建ては独立性が高く、それぞれのプライバシーを確保しやすいこともメリットです。2階建てであれば1階と2階のそれぞれのフロアで、ある程度の距離を保つことができます。親と思春期の子どもも、ほどよく距離をとることができるでしょう。

高齢になった時の身体的な負担増

高齢になると、マンションと比べて段差が多い戸建てで暮らすことが辛いと感じることもあるでしょう。平屋でない限り、階段の昇り降りが生じるため、足腰が弱ってくると不便に感じるかもしれません。

戸建ては閑静な住宅街に建てられることが多く、静かに暮らせる反面、最寄り駅から少し離れている傾向があります。歳を取ると、駅やその周辺に集まっている商業施設、病院などに行くことが大変になる可能性もあるでしょう。

防犯カメラやオートロックなど二重、三重のセキュリティシステムがあるマンションと比べて、戸建ては防犯対策が甘くなりがちです。空き巣や放火などの防犯を徹底するために、出かけるときや寝るときなどは特に、窓や玄関の戸締まりを確認することが大切です。場合によっては、セキュリティの高い鍵に交換する、補助錠をつける、防犯ガラス窓にする、ホームセキュリティシステムを導入するといった対策も講じる必要があるでしょう。

金銭面でのマンション・一戸建て比較

購入費用が安いのはどちら?

一昔前まで、マンションよりも戸建ての方が高額だと考えられていました。中でも注文住宅は、それぞれの家庭に合わせてゼロから計画するオーダーメイド住宅のため、建売住宅と比べて建築コストが掛かります。しかし、近年は都市部を中心にマンション価格が高騰しています。住宅支援機構の「2017年フラット35利用者調査」によると、土地代を含めた平均価格は土地付き注文住宅が4,039万円なのに対し、マンションは4,348万円。マンションよりも戸建ての方が、ややリーズナブルと言えそうです。

維持費用が安いのはどちら?

維持費用を比較してみると、マンションのほうが高くつきます。マンションに住むと、建物や設備の維持管理のために管理費や修繕積立金を支払わなければならないからです。2015年首都圏新築マンション契約者動向調査から抽出したデータによると、東京23区の新築マンション購入者が支払っている管理費は、平均1万6,039円、修繕積立金が平均7,850円。毎月のローン返済に加えて2万円以上払っていることになります。駐車場を借りれば、更に毎月の出費が増えるため、負担に感じる人も多いのではないでしょうか。

一方、一戸建ては管理も修繕も自分の裁量で行うため、管理費や修繕積立金を毎月支払う必要はありません。その代わり、自己管理で家の点検やメンテナンスをする必要があります。外壁の塗装やシロアリ駆除、雨漏りの修繕、庭木の剪定などのために自分で計画を立てて、見積もりをとったり、施工を依頼したりしなければなりません。一戸建てにかかる修繕やリフォームなどの費用は、住宅の敷地面積や修繕の規模などによって差が出ます。マンションのように毎月一定の費用が出ていくことはありませんが、長く住み続けようと思えば、修繕やリフォームのための貯蓄が必要です。

固定資産税が安いのはどちら?

一戸建てとマンションの購入価格が同程度でも、固定資産税額は大きく異なります

マンションと一戸建て、どちらを購入した場合も、持ち家であれば固定資産税が発生します。固定資産税額は、土地が「課税標準額(固定資産税評価)×標準税率(1.4%)」、建物が「課税台帳に登録されている価格×標準税率(1.4%)」をベースに計算します。固定資産税評価額は、全国地価マップで調べることができます。(固定資産税評価額は、3年に1度各自治体が見直しを行います)
土地の課税標準額は特例措置として、200平米までの小規模住宅用地は6分の1,200平米を超えた部分については3分の1になるため、200平米以下の土地の固定資産税額は「課税標準額(固定資産税評価)×標準税率(1.4%)×6分の1」で計算することになります。また、建物は新築の場合、一戸建ては3年間、マンションは5年間、固定資産税が2分の1になる軽減措置があります。

マンションの土地の固定資産税は、敷地全体の固定資産税評価額を各住戸で按分します。一戸あたりの敷地面積が小さいため、土地の固定資産税はあまりかかりません。一方、敷地全体を有している一戸建ては、その分だけ固定資産税がかかります。

一戸建ては木造住宅、マンションは鉄筋コンクリート造(RC造)であることが一般的です。木造住宅の法定耐用年数は22年、鉄筋コンクリート造住宅の耐用年数は47年と定められているため、木造住宅の建物部分は、22年経てば計算上、減価償却を終えたと判断されます。つまり、建物に関してはマンションの方が長い間、高い固定資産税を払い続けることになります。

資産価値が高いのはどちら?

前述したように、一戸建てはマンションと比べて法定耐用年数が短いため、築年数の経過にともない、建物の資産価値をあまり見込めなくなります。一方、土地は特別な事情がない限り劣化することがないため、資産価値が目減りしにくいと言われています。
一方、マンションの資産価値は、土地よりも建物によるところが大きく、管理状況によって価値に大きく差が出ます。計画的に修繕を行い、日々の管理もきちんとしているマンションであれば、築年数が経っていても資産価値を見込めるでしょう。

加えて、資産価値の有無は立地によるところが大きく、将来的に発展が見込めるエリアであれば資産価値が落ちない、場合によっては購入時より高く売却できることもあります。また、一戸建てとマンションのどちらの需要が高いエリアなのかもポイントになるでしょう。

機能面でのマンション・一戸建て比較

立地条件がいいのはどちら?

駅や商業施設、役所などがある利便性の高い立地で暮らしたければ、立地条件のよい場所に建設されることが多いマンションに軍配が上がるでしょう。マンションの1階にコンビニやスーパーなどテナントが入っている物件もあります。通勤や買い物に行きやすく、生活がしやすいでしょう。

一戸建ては、マンションと比べて駅からやや離れた住宅街に建てられることが多く、通勤や通学時の移動が大変に感じるかもしれません。駅前に商業施設が集まっているエリアなら、買い物へ行くのも時間がかかります。その反面、一戸建ては駅前や商業施設周辺の喧騒から離れたエリアに建てられることが多く、静かで落ち着いた暮らしを送りやすいでしょう。生活の利便性と静かな環境の、どちらを重視するかは人それぞれです。自分はどんな暮らしをしたいのか具体的にイメージして、求める住環境から家を選ぶことが大切です。

建物面積が広いのはどちら?

多くの一戸建てには2階や3階があるため、ワンフロアが一般的なマンションよりも建物面積(延床面積)が広くなります。東京カンテイの「一戸建て住宅データ白書 2017(首都圏)」によると、首都圏の新築一戸建ての平均建物面積は98.8平方メートル、新築マンションの平均専有面積は63.24平方メートルでした。一戸建てのほうが広い傾向ですが、一戸建ての床面積には階段なども含まれているため、建物面積の全てを居室にはできないことを覚えておきましょう。

間取りを変更しやすいのはどちら?

一戸建てもマンションも、間取り変更を含む大規模なリノベーションにより、思い通りの空間をつくることができます。しかし、マンションの場合はスペースが限られているため、増築することはできません。また、鉄筋コンクリート造(RC造)は柱や梁が太く、撤去したり動かしたりすることができません。バルコニーや窓ガラス、玄関扉などの共用部分も基本的には手を加えることができないため、リフォームやリノベーションが思うようにできない可能性があります。

一戸建てなら、増築も改築も自由にできます。一般的な木造住宅なら、マンションよりも間取りを変更しやすいでしょう。建ぺい率などの条件を満たせば、増築も可能です。家を丸ごと建て替えて、自分たちの暮らしに合った間取りや好みのデザインを反映した家を設計してもらうこともできます。さらに、一般的な一戸建ては2~3階建てのため、家族でくつろいだりゲストをもてなしたりするパブリックスペースと、それぞれの個室などのプライベートスペースを、フロアごとに分けることもできます。間取りの工夫次第で、家族みんながストレスなく過ごしやすいでしょう。

駐車場で有利なのはどちら?

一戸建てなら敷地内に駐車スペースを設けることができるため、気軽に運転が可能。フットワークが軽くなりそうです。

自家用車を所有している場合、駐車場代も重要なポイントです。多くのマンションは、敷地内駐車場であっても駐車場代がかかります。さらに、マンションは駐車台数に制限があり、一世帯に一台までしか駐車場を確保できないというケースもよくあります。台数に限りがあるため敷地内に駐車場を確保できないこともあり、その場合は敷地外の月極駐車場を契約しなければなりません。都内であれば、駐車場料金は月2~4万円ほど見ておく必要があり、1年間で計算すると20万円以上の金額になります。

一戸建ては、敷地内に駐車場があれば駐車場料金は無料です。狭い土地でも、1階を駐車場とするピロティ構造にすれば、敷地内に駐車スペースを設けることができます。日常生活で車をよく使うなら、敷地内に駐車場があればとても便利です。駐車場代を払わなくていいうえ、スムーズに車を利用でき、荷物の出し入れもラクでしょう。

騒音問題が気にならないのはどちら?

一戸建ては、民法234条で「建物を築造するには、境界線から50センチメートル以上の距離を保たなければならない」と定められているため、住宅密集地であっても隣家とある程度の距離があります。マンションと比べて、隣近所に音が伝わりにくい環境です。節度は必要ですが、毎日の生活で足音や会話などをそれほど気にする必要はありません。子どものいる家庭も、子どもが走り回ったり大声を出したりしても、必要以上に気を遣う必要はないでしょう。共働きで忙しい家庭も、時間帯をあまり気にすることなく洗濯機や掃除機などを使用できます。

一方、マンションは壁や床を隔てて他人が暮らしているわけですから、一戸建てと比べて音や振動が気になりがちです。毎日のことなので、知らず知らずのうちに周囲にストレスを与えてしまうことがあるかもしれません。隣近所との良好な関係を保つためには、洗濯機や掃除機を使う時間帯、会話のボリューム、足音などに気をつける必要があります。音に敏感な方は、隣り合う面積が少ない角部屋住戸を選ぶと安心です。隣人がペットを飼っていないか、生活時間帯が極端に異なる人ではないか、小さな子どもがいるのかなど、事前にヒアリングできるようであれば、入居前に心づもりができるでしょう。

プライバシーを守れるのはどちら?

マンションにはエントランスや廊下、階段、エレベーターなどの共用部分があり、基本的にはそのマンションの居住者全員が利用できます。必然的に、居住者同士が顔を合わせる可能性は高くなります。出かける際に玄関ドアを開ける音や廊下を歩く足音で、どの時間帯に出入りをしてどのような生活をしているか、ある程度悟られてしまう可能性がありますし、会話が漏れ聞こえた、交友関係を知られてしまうかもしれません。マンションで暮らすなら、プライバシーが周囲に漏れてしまうリスクがあることを踏まえて生活する必要があります。
一戸建ては建物が独立しているため、音や振動が伝わりにくく、マンションよりもプライバシーを保ちやすい環境といえます。長屋など特殊なつくりでない限り、建物同士が接していないため、お互いを気にすることなく暮らせるでしょう。

家事動線が整っているのはどちら?

毎日の家事をこなすうえで、スムーズな動線を確保することは大切です。マンションはメゾネットタイプやロフトタイプなどを除き、基本的にワンフロアになっているため、家の中に階段がありません。そのため、動線が上下に動くことはなく、水平方向のみでシンプルです。掃除や洗濯、炊事などの動線がコンパクトにまとまっている傾向にあり、家事をこなしやすいでしょう。
一戸建ては家の中に階段があるので、家事のときも昇り降りをする必要があります。たとえば、1階で洗濯機を回し、洗い終えた洗濯物を2階のベランダに干す、1階と2階の両方に掃除機をかける、という具合です。重い洗濯物や掃除機を持って階段の昇り降りをしなければならないため、おっくうに感じるかもしれません。足腰に不安を覚える年齢になれば、なおさらです。

採光や眺望が優れているのはどちら?

採光が十分であれば家の中は明るくなり、毎日晴れやかな気分で過ごすことができます。見晴らしもよければ、きれいな景色を眺めてリフレッシュしたり気分転換したりできるでしょう。タワーマンションの高層階が人気の理由のひとつが、眺望であることは間違いありません。周辺環境にもよりますが、マンションの中層階以上に住めば採光も眺望も望みやすいでしょう。低層の一戸建てよりも室内に自然光が届きやすく、北向きであっても十分な明るさを確保できる住戸が多いようです。
一戸建ての場合、敷地にゆとりがあれば良いのですが、住宅が密集している地域であれば採光も眺望も望めないかもしれません。隣の家との距離が近ければ窓を開けても隣家の壁しか見えず、日当たりも風通しも悪くなってしまいます。プライバシーに配慮しながら日当たりのよい家で暮らしたければ、中庭を設けるなど設計上の工夫が必要です。

セキュリティ面に優れているのはどちら?

安全に暮らすために重視したいのが、住まいのセキュリティです。大規模マンションであれば、エントランスにオートロック設備があるマンションが一般的ですし、エレベーターホールでもセキュリティ解除が必要なマンションも少なくありません。エレベーターのボタンを押す際にマンションのキーが必要で、居住者であっても自分の住む階にしか行けない仕組みのマンションなら、不審者が敷地内に侵入しにくくより安心です。防犯カメラや防犯センサーを導入するマンションも増えていますし、中には24時間警備員が常駐しているマンションもあります。セキュリティを重視する人にとっては安心材料となるでしょう。

一戸建てはほとんどの場合、1階に玄関や窓があり、マンションと比べて侵入しやすい構造となっています。空き巣などの被害を防ぐために、セキュリティは各家庭の責任で強化しなければなりません。一戸建てでも防犯カメラを設置したり、ホームセキュリティサービスを利用したりすることで、セキュリティを強化できます。区分所有者全員で費用を分担できるマンションと異なり、一戸建てはセキュリティを向上させるための費用を各家庭が負担しなければなりません。セキュリティ強化のハードルは、マンションよりも少し高いと言えるかもしれません。

ペットを飼いやすいのはどちら?

ペット可のマンションでも、大型犬や複数のペット飼育は禁止しているケースも少なくありません。事前の確認が大切です。

「ペットは家族の一員」「ペットと一緒にいるだけで癒される」と感じている人は多いでしょう。触れ合いを通して毎日の生活が豊かになりますし、子どものいる家庭では、情操教育にも役立ちます。すでにペットを飼っている場合や、これから飼いたいと考えている場合、購入しようとしている家でペットを飼育できるか、飼いやすいかという問題は重要です。一戸建てなら、大抵のペットを自由に飼えます。家族の理解が得られれば、犬や猫以外のめずらしいペットを飼えるかもしれません。もちろん、近所に迷惑をかけないように常識や節度は必要です。責任を持ってきちんと世話をして、ペットの鳴き声や臭いがトラブルにならないように配慮しましょう。

多くのマンションは、トラブルを避けるためにペットの飼育に関して様々なルールを設けています。ペットを飼いたいなら、まずはペット飼育可のマンションを探さなければなりません。ペット飼育が可能であったとしても「大型犬不可」「1家庭1頭まで」というように、ペットの大きさや頭数などに制限があるかもしれません。多くの場合、「廊下やエレベーターなどの共用部分では抱っこする」というようなルールも定められています。マンションでペットを飼うなら、こうしたルールや規定をしっかり守る必要があります。

老後も住みやすいのはどちら?

今後のことを見据えて、老後の暮らしやすさも考慮しておきましょう。マンションは基本的にワンフロアで完結しているため階段を昇り降りする必要がなく、室内の移動がスムーズです。エントランスから自分の階まではエレベーターで行けるので、高層階に住んでいても階段を使うことなく日常生活を送れます。室内の段差が少ないバリアフリーのマンションなら、つまずいて転倒してしまう危険性も低いでしょう。

一戸建ては家の中に2階に通じる階段があるため、基本的に上下移動が必要です。エレベーターを設置するには高額な費用がかかるため、一般家庭で設置するケースは稀です。多くの場合、手すりをつけてバリアフリー性能をアップします。家の中の段差を取り除くリフォームも可能ですが、それなりに費用がかさみます。家の構造上の問題などで、段差を取り除けないケースもあるでしょう。別の点として、一戸建ては庭や建物の維持管理に手間がかかります。若いときは簡単にできても、年を取ると大変な作業になるということもあります。草むしりや庭木の剪定、雨どいの掃除など、維持管理に必要なことをリストアップして、年を取ってからもできるかどうか考えてみることが大切です。

どちらも一長一短がある!

マンションと一戸建てには、それぞれにメリットとデメリットがあります。どちらにすべきか、暮らしの中で何を優先させたいのかによって変わってきます。まずは、新しい家でどんな生活がしたいかを具体的に思い描いてみることが大切です。それぞれの住環境をよく考えて、納得のできる選択をしましょう。

(最終更新日:2019.10.05)
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
~こんな記事も読まれています~

この記事が気に入ったらシェア