トラブルを防ぐには“発情期対策”が重要! マンションで猫と暮らすポイント

ペット人気は高まり続け、需要が増大したことで、ペットと一緒に暮らせるマンションはかなりの勢いで増えています。ただ、動物なら何でも飼っても良いのかというと、そういうことではありません。そのほとんどが小型犬に限定されていて、猫の飼育は禁止されている物件もあるようです。今回はマンションで猫と暮らすポイントについて紹介します。

犬より猫が嫌われる!?

ペット可の物件でも、小型犬が良いのなら、猫はどうしてダメなの? と疑問を持つ方も多いでしょう。実際、猫は散歩などの負担がないため、単身者や少人数世帯でも飼いやすく、賃貸マンション・アパートに入居を希望する人にも人気の高いペットです。

しかし、犬にはない猫ならではの行動が、近隣に迷惑をかけることもあり、マンションなどで飼う際にはいくつかのポイントを抑えておく必要があります。

発情期対策の去勢・避妊手術は早めに

猫のトラブルで多いのが、発情期です。春(2~4月)と夏(6~8月)が繁殖期と言われており、一般的に、その1ヶ月前あたりから発情期が始まるようです。ただ、室内で飼われている猫は、温度や明るさが一定の安定した条件で暮らしているため、発情期の期間が長くなったり、上記の季節とは異なる時期に発情期を迎えたりすることもあります。

発情期で困るのが、「鳴き声」です。普段とはまったく違った大きな声で鳴き、近隣に騒音被害を与えてしまいます。

スプレーと呼ばれる行動が増えることも問題です。スプレーとは、お尻を高く上げて尿をまき散らす行為のこと。普段、決まったところにしか尿をしない猫も、発情期になるといたるところにまき散らしてしまうのです。

これをコントロールするのは大変ですが、最も簡単な対処が去勢・不妊手術。子どもを産ませたい、などの事情がない場合は、手術を受けておくことでトラブルを回避できます。

発情期のスプレー行動は臭いも強くなることが多い

爪研ぎはあらかじめガード

爪研ぎも要注意。特に賃貸の物件の場合、壁や柱で爪を研ぎ、傷をつけてしまうと、退去時に敷金が戻ってこないどころか、逆に新たな出費となる、といったことも。

猫は壁や柱で爪を研ぐ修正があるので、これを防ぐのは大変。また、家の中を走り回ったり、高い所に飛び乗ったりするときなど、爪をかけることも多いため、どうしても傷ができてしまいます。

爪研ぎ防止のシートなどが売られているので、爪研ぎをしそうな壁、柱、障子などはあらかじめ保護しておくと良いでしょう。

脱走リスクを減らす

猫は外の世界に興味を持つ生き物。そのため脱走しないよう、常に注意が必要です。家の中しか知らない猫は、たまたま部屋から脱走すると、急な環境変化にパニックを起こし、遠くに逃げてしまって家に帰れなくなることもあります。

特に注意したいのがワンルームタイプの部屋です。玄関しか扉がない場合、飼い主が家を出る時、帰宅時などに足下から飛び出してしまうケースがよくあります。

猫を飼う場合は、玄関と部屋の間に一枚扉がある部屋のほうが脱走リスクを大幅に減らすことができます。

ベランダは危険がいっぱい。隣人に迷惑をかけるリスクもある

もう一つ注意したいのがベランダです。ベランダの手すりなどは猫にとってお気に入りの場所。何かの拍子に転落してしまうと、悲しい事態となってしまいます。猫が飛び乗った時などに転落しないよう、園芸用のネットなどを張っておくと事故を未然に防ぐことができます。特に高層階の場合は注意しましょう。

一番良いのは、ベランダに出さないことです。猫は毛が生え替わるため、抜け毛がどうしても出てしまいます。こまめにブラシをかけることで抜け毛があちこちに落ち、舞い上がるリスクを軽減できますが、すべて取り切ることはできません。この毛がベランダから隣の家に飛び、隣人に猫アレルギーが発症、などということになったら大きなトラブルとなってしまいます。

猫の習性を知ることでトラブルは防げる

近年のブームで、マンションやアパートでも猫を飼いたいという人は増えています。しかし、猫が飼えるマンションはまだ少ないのが現状。その理由が、トラブルの多さです。

とはいえ、猫の習性を知れば、防げるものばかり。かわいがるだけで対策を取らなければ、あなたのかわいい愛猫が近所の厄介者になってしまいます。それを防ぐためにも、しっかりと猫の習性を知り、トラブルを防ぎましょう。

(最終更新日:2019.10.05)
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