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日本には、国民年金という制度があり、すべての人が年金を受け取れます。しかし少子化・高齢化が進み、社会保障費は拡大傾向にあり、国の財政は年々悪化しています。消費税、社会保障費、物価高の上昇や年金支給開始年齢の引き上げなども予定され、老後の生活にも不安がよぎります。

今後必要なのは、資産運用で自らの財産を増やし、老後の生活費を補てんすることです。

初心者には投資信託

資産運用の第一歩としてお勧めしたいのが、投資信託です。投資は、「どんな金融商品を、いつ、どれだけ買うのか」を自分で判断しなくてはなりません。それらの判断を専門家に任せられるのが投資信託。色々な投資対象に少額から分散投資が可能です。多数の人から集めた大きなお金を運用するので、1人あたりの出資が少額であっても、分散投資が効率よくできるのです。

少額から投資できることは、大きなメリットです。「投資はお金持ちでないとできない」というイメージを持つ人も多いと思いますが、以前は1万円からでしたが、最近では100円から投資信託を使った積み立て投資もあります。また、「ロボアドバイザー」という、投資信託の自動運用システムもあり、選択肢が増えました。

(参考記事1:投資信託で資産運用をするときの“金融機関選び”のポイント

(参考記事2:初心者におすすめ!? インデックス型投資信託ってどんなもの?

(参考記事3:初心者でも気軽に始められる“積立投資信託”。商品や金融機関を選ぶポイントを解説

投資対象を分散させるのは、リスク回避に有効です。初心者なら投資額は少額から始めましょう。多額の公的年金支給が期待できない現在、運用で自らの財産を増やすなどの自助努力が必要です

NISAって何? その種類と特徴は

一般的に、株式や投資信託を購入後に売却したり、分配金が発生したりした際には、20.315%の税金が引かれます。2014年にスタートしたNISAは、設定した口座で投資信託や株を購入すれば、譲渡益や分配金は120万円まで非課税扱いとなります。

近年では同じく類似の制度として、年間40万円までの投資額にかかる運用益が非課税となる「つみたてNISA」や未成年者が加入できる「ジュニアNISA」もあります。NISAの場合は、非課税となる期間は5年、つみたてNISAは20年間です。それを超えると払い出しされ、税金がかかります。

(参考記事1:税制優遇を受けながらお金を増やす方法 「確定拠出年金」と「NISA」活用術

(参考記事2:つみたてNISA、現行NISAとの違いは? どう使い分けをすればいい?

(参考記事3:積立NISAと個人型確定拠出年金iDeCoはどっちがお得なの?

iDeCo(イデコ)で定年退職に備える

個人型確定拠出年金(iDeCo)は、確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金制度。自分で運用方法を選び、掛金とその運用益との合計額をもとに給付を受けることができます。

以前は、自営業者(国民年金第1号加入者)か、勤務先の企業に企業年金制度がない会社員(国民年金第2号加入者)しか利用できませんでしたが、2017年1月からは、公務員や企業年金に加入している会社員、専業主婦(国民年金第3号加入者)も加入できるようになりました。ただし、国民年金保険料の免除を受けている人、農業者年金に加入している人は、iDeCoを利用できません。

iDeCoの最大のメリットは掛け金が全額控除になること。毎月の掛金が1万円の場合、その全額が税額軽減の対象となり、所得税率、住民税率をそれぞれ10%とすると年間2.4万円の税金が軽減されます。運用益にも通常課税されますが(源泉分離課税20.315%)、「iDeCo」なら非課税で再投資できます。受け取る際は、年金か一時金、どちらかの受取方法を選択します。年金の場合は「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」の対象となります。

(参考記事1:個人型確定拠出年金「iDeCo」ってなに? メリット・デメリットは?

(参考記事2:個人型確定拠出年金 iDeCo(イデコ)の年代別活用方法をFPが解説!

消費税や社会保障費、医療費の自己負担分が上昇。私たちの家計や生活の将来には懸念材料があります

それぞれの商品のリスクをチェックして

株取引は売買のときに手数料がかかるだけですが、投資信託では、銘柄を保有している期間中、ずっと信託報酬を支払わなくてはいけません。販売手数料または募集手数料、信託報酬、監査報酬、信託財産留保額など多種類の支払いが発生します。元本が保証されないことも注意が必要です。

NISAを利用する場合は、証券会社を1社に決める必要があります。毎年、金融機関を変更できますので、複数の金融機関で保有することは可能ですが、購入は新しい金融機関でしかできません。売却の際は、もとの金融機関で手続きが必要です。毎年のように金融機関を変更していると、その後の管理が手間と感じるかもしれません。非課税枠の繰り越しはできず、損益通算、損失繰越もできません。

iDeCoの最大のデメリットは、60歳まで引き出せない、途中解約できないことです。 掛金をストップすることはできますが、iDeCoの大きなメリットである「掛金の全額控除」ができなくなり、年間2,000円前後の口座管理料のみを支払うことになります。また、自分で運用しなくてはならないうえ、元本割れのリスクもあります。

メリットとリスクをよく学んで、国民年金や厚生年金とうまく組み合わせることで、老後の資金に厚みを持たせ、余裕のある生活を目指しましょう。

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