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近年注目を集めているミニマムな暮らし。本当に必要な物だけをそろえ、しっかり使い切り、無駄を省いたシンプルなライフスタイルにあこがれる人は多いです。しかし、いざ取り組もうと思っても、物であふれかえった部屋や収納を見て、どこから手を付けたらいいのか分からない‥‥と、途方に暮れてしまうのでは。そこで今回は、整理収納アドバイザーの堀井紘子さんに、ミニマム生活を無理なく実現するポイントを伺いました。

自分の居場所が確保できる、物の少ないリビングが居心地よい

家族団らんの場であるリビングは、各々の所有物が集まりやすく、ごちゃごちゃとしてしまいがち。頻繁に使うものがすぐ手に取れるというのは確かに便利ですが、物があふれているとなんとなく落ち着かず、ゆったりくつろげないものです。

家族みんなが気持ちよく過ごせるリビングにするには、物を減らし、自分の居場所を確保できる空間に保つことがポイントです。そのためには、“個人の物は置かず、家族みんなが共有するものだけ置く”というルールを徹底しましょう。例えば、パパの趣味であるプラモデルやカメラ、ママがはまっているハンドメイド雑貨や小物、子どもたちのおもちゃや学用品などは、「また使うから」と出しっぱなしにするのではなく、使った後は必ず主寝室や子ども部屋などに持ち帰るようにしましょう。

家族それぞれの持ち物を置きっぱなしにしないのが、リビングをスッキリと保つコツ

どうしてもリビングに置きたい場合は、チェストを1つだけ用意し、「パパの引き出し」「子どもの引き出し」など、家族それぞれに1段、引き出しを割り当てます。その中に納まりきるものだけはリビングに置いてよいことにすると、頻繁に使うものだけが厳選されて残るので利便性も損なわれません。片付け先も確保されているので、出しっぱなしも解消されます。

リビングで目に付くところに置いてあってもよいのは、ブランケットや書籍など、家族みんなが使うものだけにしましょう。特にブランケットは引き出しなどにしまい込むよりも、かごに入れたり、ソファにかけたりすると手に取りやすく、空間のおしゃれなアクセントにもなるのでおすすめです。

お風呂・洗面所・キッチンシンクなど、水回りがミニマムだとストレス半減

リビングに続いて物があふれてしまいがちなのは、お風呂や洗面所、キッチンシンクなどの水回りです。ここが片付いていると使い勝手もいいですし、掃除も楽。日常生活の快適性がぐんとアップするので、ぜひすっきりさせたいものです。そのためには、ごちゃついてしまう2大原因である、「多種類の洗剤」と「生活用品のストック」を解消しましょう。

まず「多種類の洗剤」についてですが、水回りは汚れやすいため、水垢やカビ、ぬめり、油汚れや焦げ付きなど、汚れの状態に合わせて様々な洗剤を買いそろえてしまう家庭が多いです。それぞれの汚れに特化しているだけあって効果も優れていますが、たくさんあるとまとまりが悪いし、収納スペースも多く取ってしまいます。そこでおすすめしたいのは、「セスキ炭酸ソーダ」や「クエン酸」「重曹」など、一種類で幾通りもの使い方ができる万能な洗浄剤に絞ること。これらの洗浄力は優れており、慣れてしまえば使い方も簡単です。環境への負担も少ないことから近年注目を集めており、スーパーや100円ショップなどで手軽に購入できます。

次に「生活用品のストック」についてですが、トイレットペーパーやシャンプー・リンス、キッチンペーパーやラップ類など、使用頻度の高い生活用品は多めにストックを用意したくなりますよね。特に特売などがあると、ここぞとばかりに買いだめしたくなるものです。

しかし、多めに備えたストックで収納がいっぱいになっていると、いざという時に必要なものが見つかりにくく、「まだストックがあったのに、同じ物を買ってしまった…」なんて事態にも。上手にストックを備えるポイントは、“数で管理”することです。そのためには、トイレットペーパーを1ロール、シャンプーやリンスを1本など、生活用品を使い切るのに何日かかるのかそれぞれチェックし「我が家は1ヶ月にトイレットペーパーは●個、シャンプーやリンスは●本あれば十分」と、使い切るペースをつかみましょう。それに見合ったストックを確保することで、必要な物が常に備わった、すっきり快適な生活空間になります。

玄関や寝室は、厳選したアイテムを手に取りやすい場所に収納

靴やカバン、衣類など、玄関や寝室にも収納する物はたくさんあります。最近は大容量のシューズクロークやウォークインクローゼットを備えた住宅も多いですが、ぎゅうぎゅうに詰め込み過ぎて、手入れや管理が行き届かなくなっているケースもあるようです。ここをすっきり保つには、よく使用するものを“1軍”、月または年に数回しか使わないものを“2軍”とし、クローゼットの手に届きやすい場所に1軍、その奥に2軍と分けてしまうようにすること。例えば、下駄箱の容量が少ない場合、2軍の靴は箱などに入れて中身が分かるよう記入し、クローゼットにしまってもよいでしょう。

使用頻度の少ないものは思い切って処分することも必要

また、1軍、2軍に選抜する際、2年以上使っていないアイテムを見つけたら、潔く処分することも大切。お気に入りの靴やカバン、値の張るスーツなどは、「いつか使うかもしれない」と残しておきたくなりますが、その“いつか”がやってくることは、まずありません。なぜなら、例え定番のアイテムであっても、流行に合わせて形やデザインがちょっとずつ変わっているからです。2年以上経ってしまったアイテムはどうしても時流にあっておらず、結局身につけることはない場合が多いのです。

まとめ

たくさん物があると、その“物”に振り回されてしまいます。いつまでたっても部屋が片付かない、必要な時に必要な物が見つからない…。それを毎日繰り返していては、疲れてしまいますよね。無駄を省き、本当に必要な物だけに囲まれて生活できると、労力もストレスも激減し、とても快適に過ごせます。物を処分したり、数を減らしたりするのは、慣れないうちは抵抗があるかもしれませんが、今回ご紹介したポイントを参考に、ぜひ挑戦してみてくださいね。

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この記事の監修者
堀井紘子 整理収納アドバイザー

整理収納アドバイザー・インテリアコーディネーター、igokochi代表

ハウスメーカーに勤務した後、住宅設備機器メーカーに転職。フルタイムで働きながら子育てをするなかで、思うように片付けできないストレスを実感。時間に追われるように片付けをこなすうち、生活空間の片付けの“仕組み”を作ることで片付けによるストレスから解放され、時間に余裕が生まれることを体得した。この経験を生かそうと2013年に独立。家の片付け作業や整理収納セミナー、新築の収納プランのアドバイスなどを行うほか、整理収納アドバイザーを広く知ってもらうために各種講座も開催している。

保有資格…インテリアコーディネーター、整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師、住宅収納スペシャリスト認定講師、宅地建物取引士、ライフオーガナイザー2級、オフィス環境診断士

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