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「核シェルター」について聞かれても、自分の今の生活とはかけ離れた、映画の中の物と思われがちです。しかし、実は個人で所有できるということをご存じですか? 隣国の社会情勢の緊張が高まる中、核シェルターに注目が集まるようになりました。また今年、国内では度々台風や地震などの自然災害にも多く見舞われました。災害にも対応できる公的なシェルターは現在、日本にはないそうですが、それらに対応できる家庭用に製造された物が実はあるのです。

戸建てだけでなく、マンションにも設置が可能! 室内設置型核シェルターとは!?

核シェルターとは、一般的に核攻撃から身を守るために設けられた避難所のことです。爆風や熱・炎、放射性物質を避けられるよう設置された部屋で、機密性が高く高性能の換気装置が備えられています。家庭用には地下に埋設されたものや、自宅のガレージを車庫兼シェルターにしたり、部屋の一室をシェルターにしたりと様式は多種多様です。

地下埋設シェルター(写真左)とガレージ型シェルター(写真右)

従来の核シェルターのイメージである、地下埋設型のシェルターは、それを埋めるための土地が必須になります。加えて掘削作業・基礎作り・埋め戻しなどの作業が加わり予算が高くなることがほとんど。また都市部の住宅街ではマンション住まいや庭がない戸建てなど、穴の掘ることが出来ない環境が多く、そもそも設置できない状況が多いと思います。そういった場合でも比較的取り入れやすいのが、室内設置型核シェルターです。

ワールドネットインターナショナル株式会社
『WNISHELTER-S(最後の砦)』
5Way室内設置型核シェルター
価格8,800,000円(税別) ※設置費が別途必要

基本サイズは外寸/W1800mm×D3000mm×H1800mm床面積/5.4㎡(3.25畳) 推奨:大人2~3名用 オーダーメイドでサイズから内装、外装まですべてカスタマイズできます

今回、国内で製造・販売しているメーカー「ワールドネットインターナショナル」にご紹介いただき、都内某所で実際に家庭用シェルターを設置しているお宅に伺い、見学してきました。

実際に民家に設置されている核シェルターと、製造元のワールドネットインターナショナル営業部の前田慧さん

『WNISHELTER-S(最後の砦)』の最大の特長は、防爆・耐震・耐放射性物質・耐生物兵器・耐化学兵器のすべてに対応できるところ。国内メーカーではこの商品のみだそうです。

約80トンの重みに耐えることができ、家屋がつぶれる事態はもちろん、地震で家具・家電などの崩落、台風や竜巻による重量物の飛来や家屋破損時に起こりえるガラス片や木材などによるダメージからも360度防護してくれるので安心して逃げ込むことができます。ドアを閉めたら完全に密封され、外気からシャットアウト。標準装備で高性能な特殊空気ろ過器が、特殊なフィルターを介して外の空気を室内に取り込み、その際に有害物質はすべて取り除いてあるので、室内は安全な空気が保てるそうです。特にその特殊空気ろ過器は性能が認められ、官公庁や原子力発電所の30㎞圏内の学校、病院、老人ホームなど50か所を超える設置実績があります。

実際に実機を目の前にした第一印象は、想像していたような物々しい印象はなく、意外と部屋になじんでいると感じました。室内は少し硬めのマットレス素材で覆われており優しい色合いの内装のせいか閉塞感がなく、なかなかの居心地。筆者(身長171㎝)が横になっても、ゆったりスペースが確保でき、大人3人くらいは寝られそうでした。水と食料の備蓄、そして簡易トイレがあれば最長で2か月は室内に留まれるようにできているそうです。

シェルター内の様子。小型のエアコンほどの大きさのものが空気ろ過器(左)

メーカーの営業部に所属する前田さん曰く、

「有事の際は、こんなに頼りになるものはありませんが、平和で何も起きていない時にこんなに邪魔なものもありません(笑)。私たちは今までの核シェルターのスタイルを根本的な部分から考え直し、普段から使える新しいコンセプトのもと作成しました。実際に、お客さんの中にはシェルターの性能を生かしてソファーやテレビなどAV機器を設置し、シアタールームやカラオケルームとして使っている方もいますよ」

とのこと。

シェルター内にテレビとソファーを室内に設置している様子(左)とオプション品の防臭簡易トイレ(右)

核シェルターの日本での普及率は、0.02%と言われていますが実際はそれより遥かに低いのが現状のようです。代表取締役の中嶋広樹さんによれば、「今は価格帯から購入するのは有名プロスポーツ選手や被爆のリスクを熟知している医者など40代以上の高所得者層が多いです。しかし、度重なる自然災害や隣国からのミサイル攻撃の危険性から、シェルターの需要はますます高まり、今後は一般の方々に普及していくと思います」

使う事態に陥らないのが良いのでしょうが、備えあれば憂いなし。核シェルターとまでいわずとも、そういった事態に陥ったとき、どのように自分たちの身を守るか家族で話し合っておく必要があるのではないでしょうか。

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