暑さ対策に最適! グリーンカーテンの作り方

今では春~夏の定番となりつつあるグリーンカーテン。学校や市役所などの公共施設はもちろん、近年では都心のビルでも取り入れられています。なぜ、これほど広まったのでしょうか。それは、グリーンカーテンの効果が非常に高いからです。

葉が生い茂り窓などを覆うことによって、日差しをゆるやかに遮ることができます。また、植物は体内に水分を蓄えていますが、日差しによって水分が蒸発。その時に熱が奪われることで、周囲の温度を下げる効果もあります。この蒸散作用によって、スダレなど単に日陰を作る方法よりも、より効果の高い暑さ対策になります。
日差しを遮り、気温を下げ、気分も快適にしてくれるグリーンカーテンを導入すれば、エアコンをあまり使わずに済むため、非常に経済的です。

このグリーンカーテンを作るのは、実は非常に簡単。ガーデニング初心者でも、ちょっとしたポイントに気をつければ、うまく作ることが出来ます。グリーンカーテン初心者は、中でも難易度が低いゴーヤの栽培から挑戦してみましょう。

ゴーヤのグリーンカーテンの作り方

1.植え付け前の準備

庭や花壇に植え付ける場合、その場所の土をよくほぐしておきましょう。クワなどがあればそれで耕すとさらに良いです。そこにホームセンターや園芸店で売っている「苦土石灰」という肥料を1平方メートルあたり100グラムほど入れて、雨で酸性になってしまった土をアルカリ性に戻します。堆肥や腐葉土などがあればさらに良い環境を作れるので、それも適量混ぜ込んでおきます。
また、化成肥料を1握り(約50グラム)入れておくと、定植後の成長が早いです。

植え付けるスペースがない、という人はプランターでも栽培できます。その際、丸形の鉢ではなく、長方形のものを選ぶことをオススメします。できるだけ大型のものが良いでしょう。長さは最低60センチ、30センチ以上の底が深いタイプを用意してください。土は野菜用の培養土などがホームセンターに売っており、最初から肥料などが配合されているので、それを利用するのが便利です。

2.苗の購入、植え付け

準備が出来たら、ゴーヤを植え付けていきます。自治体によっては、無料でゴーヤの種を配っているところもありますが、種からの栽培は芽が出ないものがあったり、たくさん芽が出すぎて間引きする必要があったりと手間が生じます。初心者は苗からスタートした方が簡単です。

植え付けは、直接地面に植えるのであれば40センチ間隔で。プランターの場合は60センチのものでしたら2株を植え付けるようにしましょう。最初に土に穴を掘り、そこに水を入れます。その後、買ってきた苗をポットから慎重に取り出し、穴に入れ、その周りに土をかぶせ隙間をなくします。

3.支柱を組んで誘引

植え付けがうまくいき、根付いたら、ゴーヤはどんどん成長します。そこでつるもの用ネットを用意し、支柱に通したものを設置し、フックや雨どいの金具などにしっかり固定しましょう。
伸びてきたゴーヤの先端のツルをそこに引っかけてあげれば、そこからさらに上に向かって伸びていきます。

4.栽培管理

ゴーヤは基本的に、太陽と水があればどんどん成長しますが、肥料をあげるとさらに元気になります。2週間に1度の割合で、化成肥料(N=8.P=8.K=8と表記されている、窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)の割合が 8:8:8となっているもの)を30グラムほどあげてください。また、ツルが雨どいや電線などに絡みつかないよう、ネットに誘引してあげることが大切です。伸びすぎたものははさみなどで切ってしまいましょう。先端を切っても、横から子ツルが伸びるので心配いりません。
成長してくると、どんどん花が咲きます。ゴーヤは虫や風の力で自然に受粉することが多いのですが、マンションなどの高い階に住んでいて虫などが来ない場合は、人工授粉をしなければ実がつかないので注意が必要です。

5.収穫

開花してから20~25日後、ゴーヤは収穫出来ます。付け根で切って取り込んでください。

6.栽培終了

実を収穫した後も、グリーンカーテンとしてしばらくの間、日差しを和らげてくれます。しかし徐々に涼しくなってきた辺りでゴーヤは役割を終え、葉っぱが黄色になってきます。葉っぱが落葉してしまうと落ち葉の掃除が大変ですので、その前に栽培を終了させると良いでしょう。ネットなどは翌年も使えるので、ゴーヤのツルを外し、畳んで保管しておきましょう。

次のステップへ

夏に食べたいゴーヤ、グリーンカーテンなら日よけとしても食材としても一石二鳥ですね

ゴーヤの栽培は非常に簡単です。しかしグリーンカーテンは、ゴーヤだけではありません。朝顔やフウセンカズラ、ヘチマ、ヒョウタンなどでもできます。難度も上がりますが、ブラックベリーやキウイなどで作ることも可能です。
ゴーヤは連作障害といって、翌年同じ場所で作るとうまく育たないこともあります。まずはゴーヤに挑戦し、次の年は朝顔に、というようにグリーンカーテンの種類を毎年変えれば、楽しみも増えます。気軽に挑戦してみましょう!

(最終更新日:2019.10.05)
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