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不審者による連れ去りや誘拐など、子どもを狙った事件や犯罪のニュースは悲しいことにめずらしくなくなってきています。子どもの安全をどう守っていくかは、親の大きな課題。親としてどう身構え、どう話し合いをする? 子どもにはどのように自衛してもらえばいい? 大切な子どもを守るために親が心に留めておくこと、すべきことを、防犯対策セキュリティのパイオニアであるセコムの舟生岳夫さんに詳しく伺いました。舟生さんはセコムIS研究所に所属し、「子どもの安全ブログ」モデレーターとして子どもの防犯に役立つ情報を発信。子どもの安全・安心のための社会づくりをめざすキッズデザイン協議会理事としても活動しています。

親として最も大切なのは、子どもの性格・行動パターンを知ること

親子といえども、たくさん話をしないと分からないことは多いもの。ささいなことでもかまわないので、どんどん会話を

一口に「子ども」といっても、年齢によってできることや対策は大きく変わってくるような気がします。子どもを持つ親として、まず心に留めておくべきことはなんでしょうか。

舟生さん:防犯の土台になるのは、何よりも親と子どものコミュニケーションです。「どうして?」と思われるかもしれませんが、自分の子どものこと、どれだけ理解できていますか? 「防犯のために何をすればいいですか」とよく尋ねられますが、親子の時間を過ごすこと、子どもとたくさん話をすることが大事だといつもお伝えしています。

これは、子どもがどんな危険にあいやすいかを予測して事前に対策を行い、実際に危険な目にあったとき、子どもがいなくなったときには、いち早く子どもの行動を推測するためです。子どもが普段考えていること、趣味嗜好、行動パターン、行動範囲、仲のいい友達、どんな遊びをしているか。これらを把握しておけば、不測の事態が起こったときに親がどこに連絡し、どこを探せばいいのかの大きな助けになります。逆にこうした情報がないと、子どもがいなくなってしまっただけでパニックになり、具体的な行動に移せません。

小学生の通学・通塾は、行動範囲内の危険箇所を親子でチェック

一人で登下校するのは少し心配。友だちと一緒に、または集団登下校制度があるなら参加しても

子どもがひとりで行動する時間がぐっと増えるのは、ほとんどの場合、小学校に入学したタイミング。通学や通塾がもっとも心配ですが、どんなことに気を付ければよいのでしょうか。

舟生さん:家から学校までの道のりで、危険になりそうなポイントを把握しておくことが大事です。入学前には、親子で一緒に通学路を歩いてみてください。実際に歩いてみると、「この角を曲がったら急に人気がなくなるな」とか、「このあたりは街灯がなくて帰り道は暗くなるのが早いな」といったことがみえてきます。心配になりそうなポイントがあったら、遠回りになってもそこは避けて通るなど子どもと話し合うことが必要です。

友だちと一緒に登下校する場合も、友だちと合流するまでや友だちと別れたあとなど「子どもが一人になる場所」が特に危険。登下校は毎日のことで、時間帯も特定しやすいため、犯罪者はこうしたポイントを見逃しません。不安なら一人になる場所だけは親が一緒についていったほうがいいでしょう。

防犯ブザーは「子どもが使いやすい」ことが第一

ランドセルの側面に防犯ブザーをつけてしまうと、背負ったとき前から手が届きません。肩ベルトにつけるのがおすすめ

通学・通塾時にもはや欠かせないのが防犯ブザー。さまざまなメーカーから多様な種類が販売されていますが、選び方のポイントは?

舟生さん:全国防犯協会連合会が推奨しているものでは、大きさや壊れにくさ、音の大きさなどの試験に通ったものだけに優良マークがついています。デザインや仕様はいろいろありますが、実際に使う人=子ども自身が使いやすいものが一番です。大きすぎたり、ブザーを鳴らすためのひもが引っ張りづらい、音が小さすぎるものなどは本当に使いたいときに役に立ちません。子どもが喜んでつけてくれそうな、好きなキャラクターのものを選ぶなどするのはよいと思います。

注意してほしいのは、買って満足しないこと。きちんとブザーが鳴るか、電池切れになっていないか時々チェックしてください。使い方を復習する意味も兼ねて、子どもと一緒にやるのがいいでしょう。つけるのは、すぐ使える場所に。ランドセルなら肩ベルトの部分がおすすめです。塾や遊びに行くなどで1日に何度も付け替えるならズボンにひもでつなぐなど、常に身に付けていられる方法を工夫しましょう。

セコムでも、「ココセコム」というセキュリティ専用端末を提供しています。高度な位置検索システムを搭載していて、子どもに持たせれば、親は居場所をパソコンやスマホでいつでも知ることができる便利な防犯ツールです。サービス料金は月額900円からと、意外とリーズナブル。端末にあるボタンを押せば、セコムへ通報も可能です。電源以外のボタンはこれひとつだけなので、子どもでも簡単に操作できます。

子どもが身の危険を感じたときなどにボタンを押すと、セコムの緊急対処員が現場へ急行してくれます(別途料金)

後日公開の【後編】では、子ども自身が気を付けるべきことや、教えることが難しい未就学児の防犯対策、留守番のさせ方について詳しく伺います。

※取材協力「子どもの安全ブログ」 「キッズデザイン協議会

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この記事の筆者
佐藤望美 エディター・ライター・翻訳家

女性誌、ママファッション誌、育児誌などで活動するフリーエディター・ライター。得意分野は育児、トラベル、ファッション、ライフスタイル、食。トラベルは子連れ旅行専門トラベルライターとして情報サイト「FOOTABY!」を運営するかたわら、さまざまな媒体にルポを執筆中。自身にも5才&1才の子どもがおり、国内外の子連れ旅行はすでに30回以上。
https://www.footaby.com

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