この記事は、約6分で読めます

この記事は、「方南町」について紹介する全3回の連載コラムです。Part1の今回は、話題のベビーカーおろすんジャーさんにインタビューします。

東京都杉並区に位置し、東京メトロ丸ノ内線の終着駅である「方南町」駅。新宿から約4キロという立地でありながら、街に降り立てばどこかのんびりとした空気が流れ、落ち着いた街並みが広がっています。そんなよくある街に「ベビーカーおろすんジャー」なるヒーローがいるとの情報をキャッチ! 全国各地の新聞や民放、そしてNHKに取り上げられたことをきっかけに、世界中に知られることに。BBCなど海外メディアでも取り上げられ、世界中から注目を集めているという、謎のヒーローにインタビューしました。

エレベーターもエスカレーターもなかった方南町駅

方南町駅がある東京メトロ丸ノ内線は、池袋から荻窪までを結ぶ本線と、中野坂上から方南町までを結ぶ分岐線で構成されています。方南町駅は分岐線の終着駅に当たるため、出かける際は中野坂上駅まで出てから、丸ノ内線本線や都営大江戸線に乗り換えることになります。
方南町駅はホームが短いため、これまで6両編成の本線が乗り入れることはできませんでした。しかし、改良工事によってホームを延長。2019年には6両編成車両の直通運行が始まり、新宿や銀座、東京、大手町といった主要駅に乗り換えなしでアクセスできるようになります。同時に、エレベーターやエスカレーターの設置工事も行われるなど、今まさに進化を遂げているエリアなのです!

方南町駅で困っている人がいると、率先してお手伝いしてくれる「ベビーカーおろすんジャー」

そんな方南町駅には、全身緑の衣装に身を包んだご当地ヒーロー「ベビーカーおろすんジャー」がいます。その名の通り、ボランティアでベビーカーなどの重い荷物を下ろしてくれるのだとか。ご本人に、インタビューを行いました!

ベビーカーをおろせなくて困っているママの声をきっかけに、現在も活動を継続

人気者とあって、子どもたちへメッセージを求められることも多いのだとか

―まずは、ベビーカーをおろす活動を始めたきっかけから教えてください

おろすんジャーさん:この衣装を着るようになる前から、地域の清掃やイベントの参加など地域活動を行っていました。方南町駅でベビーカーを運ぶお手伝いをするようになったきっかけは、子連れの方が「方南町駅にはエレベーターもエスカレーターもないため、電車に乗る時は隣の中野富士見町駅まで歩いている」という事実を知ったこと。ベビーカーをもって階段を昇り降りすることが難しいため、わざわざ遠い駅を利用しているママが多いと聞いて驚きました。困っている人の助けになればと思い、ベビーカーや重い荷物の上げ下ろしをお手伝いするようになりました。

―なぜ、その衣装を着用したのですか?

おろすんジャーさん:顔を見られるのが恥ずかしくて、学生時代に学園祭で使用したレンジャースーツを着たのが始まりです。齋藤さん(Part2で登場)に「面白い恰好をしてみたら?」と勧められたこともきっかけになりました。

今ではすっかり、その姿が定着しましたね! 以来、6年間にわたって活動を続けていらっしゃるそうですね。

おろすんジャーさん:2017年12月には、方南町駅に新しい出口が誕生し、エレベーターやエスカレーターも設置されました。便利になって本当に良かったですし、毎日お手伝いをする必要はなくなりましたが、今でも週に2回程度は駅に立って、困っている方々のサポートを続けています。

ベビーカーおろすんジャーさんが駅で困った人をサポートしたり、街を清掃したりする姿はもはや日常的な光景。この姿に驚かれることは、あまりなくなったという

ベビーカーおろすんジャーさんが駅で困った人をサポートしたり、街を清掃したりする姿はもはや日常的な光景。この姿に驚かれることは、あまりなくなったという

食・体験・防災をテーマとした「おろすんまつり」とは?

―ベビーカーおろすんジャーさんの活動はベビーカーをおろす活動にとどまらず、イベント開催なども積極的に行っていると聞きました。

おろすんジャーさん:以前は、餅つきなど小規模なイベントにスタッフの一人として参加していました。そうした中で、子どもたちと触れ合う機会が増えてきまして「この子たちと何かイベントをやりたいな」と思ったところから、おろすんまつりを始めました。各種SNSや駅前の協力店くらいでしか告知はしていませんが、今では遠方から遊びに来てくれる家族も少なくありません。徐々に浸透していけばいいなと思っています。

ベビーカーおろすんジャーさんが子どもを肩車してあげる姿は、よく見る光景。肩車をしてもらって笑顔の男の子に、方南町の好きなところを尋ねたところ「大好きなおろすんまつりがあるところ!」と答えてくれました

―おろすんまつりでは具体的に、どのような催しを行っているのですか?

おろすんジャーさん:テーマは「食・体験・防災」です。「食」はピザづくりの体験など、みんなでご飯を作って一緒に食べる「おろすん食堂」を開催。薪割りを行うこともありますよ。

石窯ピッツァとパスタの店「アキッチョ」の協力で、ピザづくりを体験。窯に入れて焼く本格派

「体験」は、お花屋さんなど商店街の協力店舗で職業体験ができる「オロッザニア」を開催しています。子ども達がカメラマンやリポーターになって商店街やお祭りを取材する「方南こども放送局」も人気です。

方南銀座商店街のフラワーショップ「プロパティーズ」協力のもと、ヒヤシンスの販売を体験

「防災」は「おろすん防災」と題し、防災時に使えるマスクを作ったり、バケツリレーを体験したり、車椅子や白杖に触れてみたりと、様々な防災体験を実施しています。子どもたちと一緒に防災について学び、みんなを守れる存在になりたいですし、子どもたちにもたくさんの人を助けてもらいたいと願っています。

車椅子がどのような乗り物なのか、触れて、乗って、押してみて一緒に学ぶことで、災害時などにスムーズな手助けができます

シャイなヒーローのコミュニケーションツール!? 「友だちバッジ」

ベビーカーおろすんジャーが自費で製作し、配布している「友だちバッジ」

―今回、ベビーカーおろすんジャーさんと初めてお会いして、アクティブな行動とは裏腹な、ヒーローらしからぬ(?)控えめな性格に少し驚いています(笑)

おろすんジャーさん:基本的に、恥ずかしがり屋なんです。子どもたちと会話をするのも少し緊張するので、何かとっかかりが欲しくて、「友だちバッジ」を製作しました。絵は、活動を応援してくれている友人が描いてくれました。
別の友人はベビーカーをイメージしたベルトを作ってくれましたし、地元のジャズシンガーの方が、応援歌を作ってくれたこともありました。今後、ご近所のピザ屋さん「アキッチョ」のスタッフさんがおろすんまつりのテーマ曲を作ってくださるという話もあり、皆さんに支えられて活動しています。

―ベビーカーおろすんジャーさんのような活躍を夢見ている方もいると思います。一言、メッセージをお願いします!

おろすんジャーさん:「街を盛り上げたいけれども、どうしたらいいか分からない」「何か面白いことをやりたいものの、具体的なビジョンはまだない」といった相談を受けることがあります。何か心に秘めていることがあるのであれば、是非、一緒にやりたい。まずは、おろすんまつりを手伝ってもらうところから始めてもいいと思います。一緒に方南町を、盛り上げていきましょう!

次回は、ベビーカーおろすんジャーさんの愉快な仲間たち(?)も交え、方南町の今とこれからを語っていただきます!

関連記事

カンタンな質問でおススメ物件診断

住宅ローンをご検討中の方

この記事の筆者
斎藤若菜 住宅ライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

おすすめ記事