住宅購入予定者に聞く「悩みどころ」と、購入者に聞く「満足ポイント」を調査

「家を買いたいけど、なかなか購入に踏み切れない……」という人は、どのような理由で購入を躊躇しているのでしょうか。同じように迷っている人の理由を知り、実際に住宅を購入した人の意見を聞けば、その不安を取り除くことができるかもしれません。そこで今回は、住宅購入者、購入予定者600人を対象に行ったアンケート調査を基に、住宅購入予定者が「購入に踏み切れないと思う点」と購入者が「購入に踏み切ってよかったなと思う点」について、ARUHIマガジン編集部が考察しました。

【調査結果】住宅購入に踏み切れないと思う点は? 購入予定者編

いまいち踏み切れない、その理由とは?

 <住宅購入予定者の意見>

住宅購入予定者300人に「住宅購入を検討しているものの、購入に踏み切れないと思う点があれば理由を教えてください」と聞いたところ、約半数である148人が何かしらの理由を抱えていることがわかりました。

最も多かった理由は、「値段が高い(29歳/男性)」「資金不足(47歳/男性)」「ローンが返せるか心配(38歳/男性)」「収入が少ない(35歳/男性)」など、金銭面での負担でした。「金額が高いので、買ってからあれこれ後悔してしまいそう(36歳・女性)」「値段が高いので、生活していけるのか、67歳までにローンが完済できるのか不安(36歳/女性)」といった理由で購入に踏み切れない人が多いようです。

次いで「なかなか気に入る物件に巡り会えない(39歳/男性)」「いい場所が見つからない(37歳/女性)」など、自分の条件に合う物件が見つからないという意見が多く挙がりました。住宅は高額な買い物なので求める条件もたくさんあり、妥協をしたくない人が多いようです。

また、「次があるかもと思うと迷う(34歳/男性)」という様に、より良い物件が出てくる可能性を考えてしまって購入に踏み切れないという人も存在しました。

その他、「住宅会社がありすぎるので、会社選定が難しい。何から始めていいかわからない(32歳/女性)」「一戸建てを買うことが今よりも経済環境をよくすることになるかどうかが、よくわからない(56歳/女性)」「本当に良い物件かどうかが判断できない(50歳/男性)」など、分からないことが多くて不安を感じている人も目立ちました。「よい相談者がいない(49歳/女性)」場合は、購入に踏み切ることが難しいようです。

【調査結果】住宅購入での満足ポイントは? 購入予定者編

購入してよかった! マイホームの満足ポイント

 <住宅購入者の意見>

一方、住宅購入者300人に「住宅購入前の住居と比べて、購入に踏み切ってよかったなと思う点」を聞いたところ、“住環境”に関する回答が多く寄せられました。

特に「広くなった(54歳/男性)」「新築だからキレイ(37歳/男性)」「借り物ではないので、子どもが騒いだり暴れたりしても気にならなくなった(42歳/男性)」「集合住宅より自由に過ごせる(26歳/女性)」といった意見が多く、子どもに一人部屋を与えたり、きれいな部屋で自分のプライベートの時間を充実させている様子もうかがえました。

また、「通勤・生活利便性の向上(46歳/男性)」「駅から近く交通の便が良くなった(57歳/女性)」など、通勤や買い物の利便性を挙げている人も多いことから、このような立地条件も住宅を購入する上で非常に重要であることがわかります。

“住環境”以外で多く挙げられたのは、「月々の支払額が減った(40歳/男性)」「月々の総支出が大幅に改善した(53歳/男性)」「賃貸料や駐車料金の支出がなくなった(64歳/男性)」など、出費が減ったという意見。賃貸の場合は、家賃の他に“共益費”や“駐車場代”といった出費もあるため、住宅ローンの返済額の方が月々の負担が少ない場合も多いようです。

また、「光熱費が安くなった(41歳/男性)」「ソーラーパネルなので光熱費がほとんどない(28歳/女性)」という風に、住宅性能の向上や、太陽光発電の設置などで光熱費が安くなるケースもあるようでした。

その他、「耐震をしたので前の家より地震対策が出来た(41歳/男性)」「丈夫になった(44歳/男性)」など、住宅の強度や耐震性能の向上を挙げる人も複数見受けられました。地震や台風といった自然災害が増える中、住宅の強度に対する関心が高まっていると考えられます。

まとめ

住宅の購入を検討している人は主に金銭面に不安を感じているようですが、購入者の声を見ると、賃貸の家賃や共益費、光熱費の支払状況によっては、住宅ローン返済の方が月々の負担が減るケースもあることがわかりました。一方で、住宅購入者の満足ポイントとしては“住環境の向上”が大きなウェートを占めるようなので、立地や間取りなどが自分の希望条件に合わない場合は、妥協せずにしっかりと検討を続けた方が良さそうです。

また、周りに相談する人がいない場合は、住宅展示場などで複数の住宅を見て回り、専門家に相談してみると良いでしょう。

  【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:住宅購入者、購入予定者の20代から60代の男女
調査期間:2017年6月26日~28日
有効回答数:600サンプル 

(最終更新日:2019.10.05)
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