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床材にはいろいろな種類がありますが、コルク材の床も人気があります。コルクは自然素材でデザイン性にも優れていますが、見た目だけではなく機能性の面でもさまざまなメリットがあります。コルクのよさとはどんなもので、使用する場合の注意点などはあるのでしょうか。この記事では、コルクのメリット・デメリットについて見ていきます。

コルクってどんな素材?

原材料

まず、コルクとはどんな素材なのか紹介します。コルクの原材料は、コルクガシという木の樹皮です。コルクガシはブナ科の常緑樹で、南ヨーロッパなどに広く生育している木です。コルクガシは木の特性として、成長とともに外側にコルク層と呼ばれる厚い外皮を作ります。これをはぎ取ったものがコルクです。外皮は再生するので、一度はぎ取ってもまた新しいコルク層が形成されます。伐採せずに繰り返し採取できるので、エコな素材として知られています。

特徴

コルクは木材でありながら軟らかくて弾力性があるという特徴があります。木材は一般的に水に強くありませんが、コルクには防水性があります。他の素材にはない特徴をたくさん持っているので、ワインの栓や床材など世界中でさまざまな用途に利用されています。見た目にも独特の温もりがあって、ライトベージュからブラウンまで色のバリエーションもそろっています。機能性とインテリア性をともに兼ね備えた天然素材だといえるでしょう。

床材としてコルクを使うメリット

メリット

コルクを床材として使う場合には、さまざまなメリットがあります。まず、前述のとおり軟らかくて弾力性がある点。ワインの栓に使われていることからわかるように、栓として利用するとほどよく膨張して密閉性を高めてくれます。

コルクには衝撃を吸収して和らげる働きがあるので、物を落としたときに割れにくいという特徴もあります。一般のフローリングよりも軟らかくて足触りがよく、衝撃を軽減するので歩いたときの足への負担が軽いこともメリットです。防湿性も高く、他の素材と比べて吸水率が低いので、水をこぼしてもさっと拭けば問題ありません。キッチンやバスルームなどの湿気が多い場所でも使うことができる床材です。

コルクをよく見ると小さな気泡がたくさんあるのがわかります。空気を含んだ無数の気泡が音を吸収するので、遮音効果も期待できます。また、保温性にも優れており、一定の温かさを保つことが可能です。冬場に室内を歩いたときのひやっとした感じがありません。表面が適度にざらっとしているため、歩いたときに滑りにくいこともメリットです。

また、仕上げ方の違いや個人差もありますが、コルクは天然素材のなかでも毛羽立ちにくくゴミが出にくいので、ハウスダストなどのアレルギーも起こしにくくなっています。汚れのつきにくい仕上げを選べば、普段のお手入れも簡単でワックスがけの必要はありません。

コルク床のメリット:「軟らかさ」「防湿性」「防音性」「保温性」「滑りにくさ」など

床材としてコルクを使うデメリット

コルクを床材として使うデメリットとして、まず紫外線で変色しやすいことがあげられます。新品では濃い茶色だったものが、紫外線があたると色がだんだんあせてきて白っぽく変色してきます。同じ部屋でも日光があたる部分だけ色が変わり、日光があたらないところは新品のままの色という具合に、長い間使っていると床の色がまだらになってしまうのがデメリットといえるでしょう。

家具を置いたりカーペットを敷いたりしたときも同じように変色して跡が残ってしまいます。家具やカーペットを定期的に動かすことで色むらをできにくくすることは可能ですが、一度変色したコルクは元の色には戻りません。

また、軟らかさがコルクのよさですが、そのぶんキズがつきやすいという欠点があります。一度ついてしまったキズは修復できないので、床を張り替えなければなりません。また、軟らかいので重い家具を置くと、家具の跡がついてしまうことがあります。摩耗や水分には強いコルクですが、紫外線や重量のあるものには弱いという特性があるのです。

さらに、コルク材を床に使いたいと思っても、施工できる業者が少ないということもデメリットのひとつだといえるでしょう。コルク床にしたい場合は、事前にコルクの施工ができるかどうかを業者に確認してから依頼すると安心です。

コルク床のデメリット:「紫外線で変色しやすい」「キズがつきやすい」「施工できる業者が少ない」など

コルク床の主な種類

コルク材を使った床には、仕上げ方法によっていくつかの種類があります。まず、表面に何も仕上げをしていない無塗装のコルクがあります。コルク特有のざらりとした感触や天然素材の温もりを楽しめることが利点です。汚れがつきやすい点が気になる場合は、専用の汚れ防止剤が市販されていますので、塗ることで汚れをつきにくくすることも可能です。

天然のコルクの表面に天然オイルを塗って仕上げたコルク材もあります。コルクも塗装したオイルも天然素材のため、有害物質などの心配はありません。コルクの持つ素材感を活かしつつ、弾力性や防滑性といったメリットを享受できます。

さらにコルクの強度を高めたい場合には、表面にウレタン樹脂を塗布した強化ウレタン仕上げのコルク材がおすすめです。摩耗しにくいうえに丈夫で、上履きを履いて歩いても傷みにくいという特徴があります。一般家庭だけでなく、高齢者施設や保育園などの各種施設などでも使われています。滑りにくく手入れもしやすいので、店舗や商業施設の床など幅広い用途に適しています。

ほかにも、表面に特殊樹脂ワックスを塗布したコルク材があります。ウレタン樹脂タイプと同じように強度があり、耐摩耗性に優れているため、土足で歩く場所にも使用しやすい点がメリットです。

コルクの床材にはさまざまな種類がある!

コルクの床材と一口で言っても、その種類は様々。よく目にするのが「コルクタイル」です。細片化したコルクガシの樹皮を圧縮・加工した床材で、床に敷くだけでなく壁や天井の仕上げ材としても使われています。狭いスペースにも施工しやすいため、キッチンやトイレ、洗面所といった水廻りでも多用されています。

「コルクフローリング」は、一般的にイメージされる天然木のフローリングと同様、美しい木目や木の質感、使い込むごとに深まる味わいを楽しめます。

お金をかけず、気軽ににコルクを取り入れてみたければ、ロール状の商品を安価に購入できる「コルクシート」や、ジョイント式で好きな枚数を敷ける「コルクマット」を買って、自分で敷いてみるところから始めてもよいでしょう。

コルク床にかかる費用の相場

さまざまなメリットがあるコルク材ですが、床材としては比較的高めの素材です。

張り替えでコルク床を施工する場合、相場は1平方メートルあたり1万1,000円程度となっています。一般的な床材であるクッションフロアの場合は、安いものであれば1平方メートルあたり2,200円程度で済むこともあるので、コルク床は5倍ほど高いといえます。

フローリング材と比較すると、種類によってはコルク材と同じくらいの金額になるものもありますから、どちらが高いとはいえません。機能性やデザイン性などを比較して、最適な床材を選ぶことをおすすめします。

【費用相場例】

床材 費用相場(1平方メートルあたり)
コルク材 1万1,000円程度
クッションフロア 2,200円程度

コルク床はどんな人におすすめ?

コルク床は、軟らかさと滑りにくさ、防音性や防湿性などがメリットです。ですから、小さい子どもや高齢者がいる家庭におすすめです。コルク床にすることで転んでもケガをしにくい部屋を作ることができます。

マンションなどで階下への音漏れが気になる場合にも、コルク床は活躍してくれます。犬や猫などのペットがいる家庭も、一般的なフローリング材では足が滑りやすいのでコルクがおすすめです。

特に小型犬は、床が滑りやすいと転んで骨折してしまうことがあります。部屋の床をコルクにするだけでなく、廊下もコルクにすれば安心して過ごすことができるでしょう。

コルクの床を検討してみよう!

コルクには、素材の特性によるさまざまなメリットがあります。色あせしやすく比較的高価な素材であるというデメリットもありますが、優れた床材のひとつであることは間違いありません。床材選びは、家庭の事情や好みによっても最適なものが違ってきます。コルクのメリット・デメリットを踏まえつつ、床材としての魅力を感じたら使用を検討してみてはいかがでしょうか。

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