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夏場や冬場にエアコンを使うとき、設定温度を何度にするのがよいのでしょうか。性別や年齢、体型などによって、快適だと思う温度は変わるといわれています。また、快適に過ごすためには、温度だけでなく湿度にも気を配らなければなりません。ここでは、暑い夏や寒い冬を乗り切るために、エアコンの設定温度のポイントについて紹介していきます。

快適な温度ってどれくらい?

性別や年齢、また体型などによって、快適と感じる温度はそれぞれ異なります。アメリカの研究では、女性は25度が快適な温度と感じるのに対して、男性にとって快適な温度は22度という結果が出ました。この研究によれば、性別によって実に3度もの適温の違いがあることがわかります。これは、基礎代謝が低い女性は寒がりで、より身体が冷えやすいからだと考えられています。

基礎代謝とは、人間が活動するためのエネルギー源のようなものです。基礎代謝は性別だけでなく、年齢や体型によっても影響を受けます。若い人に比べて、年配の人は基礎代謝が低い傾向にあり、より身体の冷えを感じやすくなるといわれています。また、痩せている人は太っている人に比べて基礎代謝が低い傾向にあります。このように、基礎代謝は快適と感じる温度に大きな影響を与えます。そのため、温度の感じ方も人によって違いが出てくるのです。

夏のエアコンの温度設定の目安は?

それでは、エアコンを使う際、温度設定の目安はどのくらいになるのでしょうか。環境省では、夏にエアコンを使う場合、冷房の設定温度の目安を28度に推奨しています。女性の快適な温度が25度、男性の快適な温度が22度だとすれば、28度という設定温度はもしかしたら高く感じるかもしれません。ただ、消費電力の観点から考えれば、設定温度を1度高くするだけで約13%の節電効果があるといわれています。温度設定をなるべく低くしすぎないことがポイントであることは間違いありません。

ですから、温度設定を低くしなくても快適に過ごせるように工夫することが大切です。もし設定温度28度では暑いというなら、扇風機やサーキュレーターを冷房といっしょに使用するのがおすすめです。冷房の冷たい空気を室内に循環させることで、高い設定温度でも涼しく感じることができます。熱を吸収しやすいカーテンをすだれに交換するという方法も効果的です。また、室外機が直射日光や照り返しの熱で熱くなっている場合は、電力を大量に消費しています。室外機が日陰になるように覆いをするだけで効率が上がるでしょう。室外機やエアコン内部の汚れも、冷暖房効率に直結するため注意しましょう。

冬のエアコンの温度設定の目安は?

冬にエアコンを使用する場合、環境省が推奨する暖房の設定温度は20度です。暖房では、設定温度を1度低くすると、約10%の節電効果があるとされています。もし、設定温度20度では寒いと感じる場合は、サーキュレーターや扇風機で空気を循環させると部屋が暖まりやすくなります。

また、暖かい空気は部屋の上のほうに、特に天井付近にたまる性質を持っています。そのため、暖房を使う際は、風向をなるべく下向きにしておくようにしましょう。暖かい空気を部屋の下のほうに送ることで、空間全体が素早く効率的に暖まります。加湿器を稼働させて、湿度を上げておくことも大切です。

快適に過ごすための湿度は?

夏や冬を快適に過ごすためには、部屋の温度だけでなく湿度にも気を配ることが大切です。じめじめしていたり乾燥していたりすると、温度自体はちょうどよくても快適に過ごすことが難しくなってしまいます。これは、湿度の高低が体感温度に大きく影響するからです。湿度がちょっと上下するだけでも、快適と感じる温度は大きく変わってしまいます。適切な湿度は、夏であれば55~65%、冬なら45~60%とされています。

健康的な生活を送るためにも、快適な温度に加えて湿度の調節が重要です。たとえば、夏に湿度が高くなるとカビやダニを発生させる原因となります。一方、乾燥している冬場には、湿度が低下することで肌や喉に大きな影響を及ぼします。カビやダニの増殖、また肌や喉の不調は、健康を害する要因になりかねません。ですから、適切な湿度を維持することが健康を守ることにも直結するのです。

電気代のことも考えるべき!

もし、どうしても我慢できないときは、推奨されている設定温度を超えてエアコンを使用することも仕方ないかもしれません。年によっては、命の危険を感じるような酷暑が続くこともあります。酷暑や酷寒の場合は、エアコンを適正に使うことで熱中症などのリスクを大きく下げることにもつながります。

ただ、普段エアコンを使用する際は、なるべく電気代のことも考えながら使いたいところです。設定温度を下げすぎたり上げすぎたりすると、電気代が高くなって家計を圧迫してしまうことになりかねません。エアコンの電力は、特に部屋の温度を下げたり上げたりするときに消費されます。たとえば、室温が32度の部屋を28度に下げる場合は電力を大きく消費しますが、室温が28度の部屋を28度のまま維持する場合はそこまで電力を使いません。そのため、電気代を節約したいなら、設定を自動運転にしておくことをおすすめします。自動運転にしておけば、部屋の環境に合わせて電気代を抑えながら最適な運転が可能になります。

快適に過ごせるのかは住宅環境の問題も

エアコンによる正しい温度・湿度調節は、快適な生活を送るためには欠かせない習慣です。しかし、日々を快適に過ごすためには、住宅環境の問題も忘れてはなりません。というのも、せっかくエアコンで温度や湿度の調節をしても、住宅環境がよくなければ室内を快適な温度・湿度に維持することが難しいからです。たとえば、断熱材が使われている住宅と使われていない住宅では、冬場の暖房効率が大きく変わってきます。また、窓の構造によっては、隙間から冷気や暖気が逃げてしまい、効率的に部屋を冷やしたり暖めたりできないこともあります。

窓のほかにも、壁や床に原因がある場合も少なくありません。湿度がたまりやすかったり熱を逃がしにくかったりなど、住宅の構造に欠陥があると快適な温度・湿度を維持することは難しくなってしまいます。ですから、もしエアコンを使っても快適な温度・湿度にならないと感じるなら、住宅の構造に問題がないか調べてみることをおすすめします。住宅の構造は電気代にも影響するので、住宅のリフォームの際はしっかり対策を立てておくことが大切です。

温度や湿度の設定は健康にも関わる!

快適な温度・湿度を考えることは、健康にとっても重要な意味を持っています。エアコンの設定温度を低くしすぎて、夏風邪をひいてしまったという人もいるかもしれません。暑いからといって冷風を浴びすぎていると、身体が冷えて体調を崩してしまうこともあります。一方で、暑いときは我慢せずにエアコンを使うことが大切です。暑いのにエアコンを使わないでいると、場合によっては熱中症にかかってしまい命にかかわることもあります。エアコンを正しく使って、熱中症にならないように気をつけてください。

冬の場合、注意したいのがエアコンによる部屋の乾燥です。乾燥した空間ではインフルエンザウイルスが繁殖しやすくなります。エアコンを使っていると、どうしても湿度が低下してしまうので、設定温度を調節して暖房を使いすぎないように心がけましょう。また、乾燥は呼吸器感染症や乾燥肌、ドライアイにもつながります。こうした症状から身を守るためにも、加湿器を適度に使うなど、湿度調節にしっかり気を配っておくことが大切です。

自分にとって快適な温度を把握しよう!

推奨されている温度設定はあくまで目安の数値に過ぎません。快適だと感じる温度は人によって違いますし、また住宅環境からも少なからず影響を受けるものです。ですから、まずは自分が過ごしやすいと思う温度を把握することが大切です。自分が一番快適に過ごせる温度がわかれば、設定温度を低くしすぎて体調を崩したり、逆に高くしすぎて不快な思いをしたりすることもなくなるはずです。また、住宅によってはエアコンの効率に影響を与えている場合もあります。エアコンがムダに稼働していないかよく調べ、もしムダがあるなら住宅環境を改善していくことも考えていきましょう。

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