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床暖房は、寒さが気になる足元から暖めてくれる暖房設備です。場所をとらず、空気を汚さないことなども人気の理由となっています。ただし、広いリビングや各部屋に設置するとなると、気になるのが“電気代”です。そこで、部屋の広さごとに光熱費の目安を紹介します。また、他の暖房機器と光熱費を比較しながら、床暖房の種類や電気代の節約方法についても解説します。

床暖房にかかる光熱費はいくら?

パナソニックが、電気式床暖房「フリーほっと」を使用した場合の電気代を公表(※出典元:内装選びの本1: Panasonic ※P88に電気代明記あり)しています。これによると、1ヶ月あたりの電気代の目安はつぎのとおりです。6畳の場合が3,900円程度、8畳が6,100円程度、10畳が7,300円程度です。やや広めの12畳が8,500円程度、16畳が1万1,500円程度となっています。

【床暖房の光熱費目安】

広さ 1ヶ月あたりの電気代の目安
6畳 3,900円程度
8畳 6,100円程度
10畳 7,300円程度
12畳 8,500円程度
16畳 1万1,500円程度

床の温度設定によっても、電気代は大きく異なります。上記の電気代は、床温度を約30℃に設定した場合です。

床温度を25℃に下げると、10畳で3,300円程度の光熱費となり、7,300-3,300=4,000円も安くなります。また、床暖房といっても、すべての場所に敷き詰めるのではなく、一定の割合で敷き詰めるのが普通です。この計算の場合、床暖房面積率60%程度で計算されています。

上記の電気代の計算は使用時間を1日8時間程度、室温は20℃で一定という条件なので、使用時間、住居のある地域の気温によっても電気代は変わってきます。また、床暖房の機器によっても電気代に差があります。あくまで目安として参考にしてください。

床暖房には電気式とガス式がある!

床暖房はいろいろな種類に分けられますが、使用エネルギーで分けると「電気式」と「ガス式」の2種類です。電気式床暖房とガス温水式床暖房では、光熱費に差はあるのでしょうか。

8畳の場合、1ヶ月の光熱費は、電気式床暖房が6,100円、ガス温水式床暖房は、東京ガスの「暖らんプラン」を利用した場合3,400円です(※)。ガス温水式床暖房のほうが光熱費は安いことがわかります。

【床暖房「電気式」と「ガス式」光熱費比較】※8畳の場合

  電気式床暖房 ガス温水式床暖房
1ヶ月の光熱費 6,100円 3,400円

ただし、条件はほぼ同等ですが、メーカーが異なることもあって細かい条件は若干異なるので、目安程度にしておきましょう。また、電気代は電力会社や料金プラン、ガス代は都市ガスとプロパンガスなどによっても結果が違うことも考慮する必要があります。

エアコンと床暖房ならどっちが安い?

「エアコン」と「床暖房」なら、どちらが安いのでしょうか。

実は、2つを比較するのはなかなか難しいのです。というのも、エアコンは仕組み上、外気温によって大きく電気代が変わるため、外気温の影響が少ない床暖房と同じ条件で比較できないからです。そこで、電気式床暖房を使用するとして、エアコンと「消費電力」を比較してみましょう。

8畳で比較すると、あるメーカーの電気式床暖房の消費電力の合計が1500Wであるのに対し、エアコンは515W程度が一般的です。この消費電力で常に動作したとし、標準的な電気代の場合で計算してみます。電気式床暖房は1日10時間の使用で約405円なので、1ヶ月30日で1万2,150円です。同じようにエアコンの場合を計算すると、1日10時間の使用で約139円、1ヶ月で4,170円です。

【標準的な電気代比較】

  電気式床暖房 エアコン
1日10時間の使用 約405円 約139円
1ヶ月(30日)の使用 1万2,150円 4,170円

したがって、消費電力で比較するとエアコンのほうが安いことになります。

なお、8畳の場合は電気式床暖房のほうが3倍ほどの消費電力ですが、倍の16畳の場合なら、電気式床暖房の消費電力の合計が2850Wに対して、エアコンは1650W程度が一般的です。この場合、2倍にも達していないので、光熱費の差が縮まっていることがわかります。

ストーブと床暖房ならどっちが安い?

ここでは、ガスファンヒーターと床暖房を比較してみましょう。あるメーカーの10畳向けガスファンヒーターの1ヶ月の光熱費は約4,440円です。一方、同じような条件において10畳の電気式床暖房の光熱費は約7,300円です。

【「ガスファンヒーター」と「床暖房」の光熱費比較】※10畳の場合

  ガスファンヒーター 電気式床暖房
1ヶ月の光熱費 約4,440円 約7,300円

このため、電気式床暖房のほうが高いことがわかります。エアコンと同じように、ガスファンヒーターと比較しても電気式床暖房のほうが高い光熱費になりました。

電気式床暖房にかかる光熱費の計算方法

床暖房と他の暖房機器で光熱費を比較してきましたが、電気代の場合はどのようにして金額を求めるのでしょうか。

電気代を求める計算式は「消費電力(kW)×使用時間(h)×1時間の電気料金単価」です。

1時間の電気料金単価は、契約している電力会社によっても異なりますし、同じ電力会社でも第1~第3段階料金で単価が異なっています。また、深夜では料金が安いなど料金プランによっても異なります。そのため、1時間の電気料金単価の全国平均である27円を使うのが便利です。おおよその電気代を簡単に計算できるようになります。

それでは、エアコンと床暖房の比較で計算した電気代をあらためて計算してみます。

あるメーカーの電気式床暖房の消費電力の合計が1500Wですので、kWに単位を変換すると、1500÷1000=1.5(kW)です。使用時間は1日10時間で計算するので10(h)、1時間の電気料金単価は27円で計算します。

この場合、1.5×10×27=405円と計算できます。エアコンの本体下部のシールなどには「暖房時消費電力」などと表記がありますし、床暖房もカタログなどに消費電力が書いてあるはずです。自宅の環境で電気代がいくらぐらいになるのか計算してみてください。

床暖房の電気代を節約する方法

他の暖房機器と比較すると、床暖房は光熱費が高いことがわかりました。しかし、床暖房ならではのよさもあるので、利用したい人も多いことでしょう。そこで、床暖房の電気代を節約する方法を紹介していきます。

まず、電気式の床暖房の場合は、電気料金のプランを見直すべきです。特に、寒さが厳しい夜間もつけっぱなしの場合は、23時~7時あたりの時間帯の料金が安いプランに加入したほうがよいでしょう。つけっぱなしにしていなくても、暖まるのに時間がかかる床暖房は、5~7時に暖めておくのもよい方法です。タイマーを有効に使うなどして上手に電気代を節約しましょう。

また、他の暖房機器を併用しても電気代を節約できます。一部の場所だけ暖めたい場合は、小型の電気ヒーターや電気カーペットなどが便利です。床暖房は人のいない場所まで暖めてしまうため、短時間で部分的に暖めるのに向いていません。短時間しか部屋にいないのに、部屋全体を暖めると電気代がかかってしまうので注意が必要です。また、エアコンで部屋全体を素早く暖めておき、床暖房で温度を維持する方法もあります。

部屋の環境にも注意が必要です。窓は暖気を奪う場所ですから、雨戸がない場合は断熱カーテンにしたり、断熱シートなどを貼ったりすると暖気が外に逃げません。暖かい服装にするというのもシンプルで効果的です。

床暖房にカーペットを敷くのはNG?

床暖房の上に面積の狭いカーペットを一部だけ敷く場合は、あまり問題ではありません。しかし、部屋全体に敷いてしまうと、床暖房の熱効率が悪くなります。

また、カーペットで熱が遮断されているので、足裏などが暖かく感じないデメリットもあります。これらの対策は、薄手のカーペットを敷くことである程度解消します。この場合でも、部屋全体ではなく一部に敷くと熱効率が低くなりません。

また、床暖房の熱によってカーペットの生地が傷む場合もあります。床暖房対応のカーペットを選ぶほうが安心して使えるでしょう。

光熱費が高額だからこそ対策を!

床暖房の光熱費は、他の暖房機器と比較して高額です。そのため、光熱費の節約には、他の暖房機器を上手に併用して暖気をできるだけ外に逃がさないなどの工夫が重要です。また、設定温度を変えるだけでも電気代は大幅に違ってきます。厚手の服装を心がけるなどして、設定温度が高くならないようにしましょう。床暖房を賢く使うことで、快適な住環境になるはずです。

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