コインランドリーに今日も明日も行きたい!? 新しい時間の使い方、ソーシャルランドリーに注目

近頃、コインランドリーが大きく様変わりしています。これまでは銭湯などに併設されることが多く、無人が基本。少々暗いイメージもあったコインランドリーですが、今や、明るくきれい、広々としたスペースで、カフェのようにくつろげる「ソーシャルランドリー」が街中に続々と登場しているのです。

ライフスタイルの多様化を背景にコインランドリーは増加中

厚生労働省の調査によれば、コインランドリーの店舗数はここ数年で、年間約500店舗増加し続け、2013年時点で16,693店に達しています。この勢いはその後も留まることはなく、業界では2015 年には17,500店に達したと見られています。さらに利用者も増え、「土地が空いていたら駐車場経営よりも成功する」とも言われています。

なぜコインランドリーが人気なのでしょうか。

その背景のひとつが共働き世帯の急増です。共働きの世帯は1980年にはおよそ600万世帯でしたが、2014年にはおよそ2倍の1,114万世帯にのぼっています。

出典:厚生労働省ホームページ

さらに、住宅環境も関わってきています。人気のタワーマンションの場合、安全面を理由に洗濯物を干す場所に制限を設けているケースが多いのです。洗濯物を自由に干せない、そんな事情も絡んでいます。

また、業務用洗濯機の高性能化も大きな要因です。ふとんやクッションなど、家庭では洗濯できない大物や、家庭で洗濯することを躊躇してしまうほどのひどい汚れも、きれいに洗え、しかも業務用の乾燥機はガスを使い、スピーディーにふっくらと仕上げてくれます。実際に筆者の自宅近くにオープンしたコインランドリーを使ってみましたが、「これは便利」と、実感しました。

このように、コインランドリーは多くの人の生活に欠かせない存在になってきています。利用者が増え、注目されることでコインラドリーは、より快適な空間へと進化。。それが「ソーシャルランドリー」と呼ばれるものです。

コーヒーを飲みながらおしゃべりも出来る。ソーシャルランドリーが続々出店

ソーシャルランドリーは、明るく広々とした空間が広がり、カフェのように寛げるランドリー店のこと。起源は明確ではありませんが、バックパッカーなど気ままな旅を楽しむ旅行者同志の交流の場として、20年ほど前に欧州から始まったと言われています。旅行者が街中のコインランドリーで洗濯する間、他の旅行者と会話を楽しみ、情報を交換する空間として親しまれてきました。より寛げるようにと、インテリアに凝ったり、音楽を流したり、そしてカフェなども併設されるようになり今のスタイルが確立されてきました。

今、日本の都市部で広がりつつあるソーシャルランドリーもその流れを汲み、洗濯が終わるまでの待ち時間をゆったりと快適に過ごせる実に居心地の良い空間を提供しています。

今春、東京都中野区にオープンしたソーシャルランドリー『BALUKO LAUNDRY PLACE(バルコ ランドリープレイス)中野』は、コインランドリーに、カフェとクリーニングを併設しています。

『BALUKO LAUNDRY PLACE中野』の外観。JR中野駅から徒歩14分の住宅街にある。

店舗内にあるカフェスペースは無線LANも完備され、仕上がりまで快適に過ごすことが出来ます。カフェでは本格的なドリップコーヒーをはじめ、マフィンやブラウニーなど軽食を提供し、味ももちろん申し分なし。

コインランドリーを使用しない人でも待ち合わせや、カフェのみの利用も可能です。コインランドリー機器はネット対応で、外出しても洗濯と乾燥の状況を手持ちのスマホから確認できるのです。

カフェスペースは落ち着いた雰囲気でゆっくり過ごせる。コロンビアやホンジュラスの豆を使った本格的なドリップコーヒーを堪能できる。

ソーシャルランドリーから生まれる新サービス

 最新のソーシャルランドリーは、さらに注目すべきサービスも注目されています。洗濯に特化した代行サービスです。洗濯代行サービスは欧米では20年ほど前から広く普及しており、日本での動向が注目されていました。

『BALUKO LAUNDRY PLACE』では「Laundry OUT」として提供しています。

利用するには専用バックに洗濯物を入れて洗濯を依頼、あとは洗濯のプロにお任せ。乾燥させてたたみ、住所によっては預けてから最短翌日に利用客に返却するというもの。Web上で予約し、集荷配達もしてくれます。家庭では実現できない上質な仕上がりを実現し、あとはクローゼットにしまうだけ。究極のランドリーサービスと言えそうです。

「Laundry OUT」は日本全国で対応可能で、都内指定エリアは朝7時~夜23時まで集荷配達してくれます。単身者や子どもの多い家庭、週末にまとめ洗いになりがちな共働き夫婦などに最適。梅雨や花粉の季節、天候不順による洗濯のストレスから解放され、洗濯にかける時間を自分のための自由な時間に変えてくれるはずです。

「2018年7月3日より繊細な素材の衣類に適した『デリケートコース』の受注もスタートしました。さまざまなニーズにお応えすべく今後は、働く世代だけでなく、全国の高齢世帯、介護施設やスポーツジムなど事業を対象にしたサービスを拡充していく予定です」(OKULAB広報 初鹿友美さん)

洗濯代行サービス「ランドリーアウト」の仕組み。日本全国で対応。店頭持ち込みは基本的に預けてから中1日で届けられる。価格はエリアごとに設定されている。北海道:3,800円、東京都内:3,000円、北九州:3,900円)

旅行者の交流の場として広がったソーシャルランドリーは訪日外国人が急増する日本においても馴染みやすい空間になることでしょう。その上で、「時短テク」がトレンドキーワードになる国内事情にもマッチ。コインランドリーを核にした新たなサービス群は、今後もより幅広い展開が期待されます。

こういったサービスを有効活用することで、毎日を楽しく豊かに過ごすヒントがあるはずです。街の新たなコミュニティの場として進化している「ソーシャルランドリー」に注目です。

『BALUKO LAUNDRY PLACE中野』
<営業時間>
・セルフランドリー:24時間営業
・クリーニング:9:00~21:00
・ランドリーアウト:9:00~21:00
・カフェ:9:00~21:00(ラストオーダー20:30)

お問い合わせ先/株式会社OKULAB

(最終更新日:2019.10.05)
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