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ここ数年、家電メーカー各社から魅力的な高級家電、これまでに最新機能を満載した高性能家電が続々と発売されています。

しかし、各社が謳う安全性や機能性、使い勝手の良さが自分のライフスタイルにマッチするのか、じっくり試して購入する人はあまり多くはいないではないでしょうか。そんな市場のニーズによって登場したのが、高級家電のシェアリングサービス「ベイシア電器@レンタル」です。

これまでも、新生活応援家電セットの販売や、単身者向けの家電レンタルサービスはありました。しかし、高級家電のお試し使用ができるシェアリングサービスはありませんでした。このユニークな試みを手掛けているベイシア電器に、サービス提供のきっかけとユーザーの反応、人気商品などにについて伺ってきました。

実店舗の強みを活かしてインターネット市場との差別化を図る

左:ダイソン ふとんクリーナー V6 Mattress HH08COM dyson/お試しレンタル(3泊4日)2,980円。右:ダイソン SV09MH サイクロン式スティック&ハンディクリーナーV6 フラッフィ dyson/お試しレンタル(3泊4日)3,980円。

群馬県前橋市を拠点とする、大型家電専門チェーンのベイシア電器が「無料お試しレンタルサービス」をスタートさせたのは2015年9月のこと。当初は、お客さまの要望を受けての非営利サービスだったといいます。

「2年前に、家電メーカー各社から時短家電や面白家電などさまざまな高付加価値商品が発売されました。しかし、市場の声は冷ややかで、機能性能も分からないのに高額商品を買うことはできないお客様がほとんどでした。そのような中、弊社のような家電専門店が出来る事を形にしようと言うことで「お試しレンタル」をスタートさせました。家電量販というのは安く売って当たり前で、感謝されることは少ないのですが、「お試しレンタル」を始めて以来、利用者の方から非常多くのに感謝の声をいただいております」(株式会社ベイシア電器法人営業部の森越康昭さん)

多くの家電量販店は品揃えや価格の安さ、アフターサービスなどで他店との差別化を図っていますが、ベイシア電器では購入前のビフォーサービスも積極的に導入することにしたのです。狙いは拡大し続けるインターネット市場との差別化。購入をためらいがちな高級家電を、店舗で実物に触れてもらい、自宅で使ってみることで購買を促そうというわけです。

「サービス開始以来、クリーナーや調理家電など進化の早い商品を中心に品揃えを増やしてきました。現在は総数で210品目となっており、随時改廃を行っております」(森越さん)

「お試しシェアリング」と「実用使いシェアリング」の棲み分けが進む

実際に、お客さまからは「10万円もするロボットクリーナーで悩んでいたが、試してから購入する事により失敗しない買い物をする事ができました」といった、感謝の声が届いているといいます。

また、利用者数は非公表ではありますが、年々大きく増えているとのこと。サービス開始当初の人気アイテムは、最新家電のヌードルメーカーやノンフライヤー、ザイグル、レイコップなどでしたが、今は、ロボットクリーナーなど堅実的な商材へ変わりつつあるといいます。現在の一番人気は、Panasonicのお掃除ロボット「ルーロ」。実勢価格で43,000円ほどすることを考えると、性能を確かめずに購入するのは躊躇してしまう金額です。それを2,980円で自宅での試し使いできればうれしい限り。しかも、全商品往復送料無料なのです。

パナソニックお掃除ロボット ルーロMC-RS1W お試しレンタル(3泊4日)2,980円

家電シェアリングには、「試してから買う需要】と「今だけ必要(使いたい)な需要」の2種類があるといいます。そのため、同社ではお試しシェアリングと、実用使いシェアリングの商品を分けて、商材を用意しているそうです。

「たとえば、高圧洗浄機、スーツケース、調理家電(ザイグルやノンフライヤー、コーヒーメーカーなど)は実用使い需要が高い商材です。特に調理家電は、ホームパーティーなどでまとめてレンタルされる方も増えてきています。また短期レンタルなので、早めに予約注文をしておいたほうが良い商品もあります。高圧洗浄機などは、大雨の翌日に数十台が1度にすべてレンタルされてしまう事もありますからね」(森越さん)

左:アイリスオーヤマ高圧洗浄機タンク式SBT-512 お試しレンタル(3泊4日)3,980円。右:ACEエースORBITER 3 (オービター3)スーツケース04412容量82L日本製 TSAロック/お試しレンタル(3泊4日)5,480円。

いまのところ、家電メーカー各社の姿勢は二分されているといいます。お試し後に売れるのであれば積極的に応援したいという企業と、静観している企業と両極端に分かれているとのこと。注目度が高まって利用者数が増えれば、いずれ大手家電メーカーにとっても無視できない存在になることでしょう。

いずれにしても、家の購入資金を用意するのが精一杯というご家庭や、家電は使ってみて納得してから購入したい人、必要な時だけ使いたい人にとって、役立つサービスであることは間違いありません。年に数回しか使用しない家電は、置いておくスペースの無駄遣いという考え方もあります。「買う」のではなく「借りる」ことで、無駄なスペースを無くして有効利用するのも“生活の知恵”かもしれません。

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この記事の筆者
なかむらかつら ライター

雪国出身、立教大学卒。フリーライターとして雑貨やコスメ、家電、飲食店やショップ、インタビュー記事など子ども向けから大人向けまで雑誌や、書籍などで幅広く執筆している。

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