かわいい鳴き声も他人にとっては大迷惑! ペットにまつわる隣人トラブルに注意

ペットの三大トラブル・その1「騒音」

ペットにまつわる隣人トラブルといえば、まず「騒音問題」が挙げられます。とくに犬を飼う場合は、ちょっとした鳴き声にも配慮が必要。吠え癖をつけないようにしつけることは大事ですが、その前になぜこのような行動を起こしてしまうのか考えてみましょう。

犬は何かを訴えたいときに、吠えることで飼い主に知らせようとします。いわゆる「要求吠え」というもので、おやつが欲しい、散歩へ行きたい、遊んでほしいなど、飼い主に対してしてほしいことがあるときに起こす行動です。

犬の意思表示ともいえるもので、そのサインに気付くとつい応じたくなるのが飼い主というもの。しかし、そこはグッとこらえて、無視しなくてはなりません。なぜなら、犬は吠えれば自分の要求が通るということを学習し、ことあるごとに要求吠えを繰り返してしまうからです。

要求吠えは、ペットを溺愛するあまり、甘やかしてしまう飼い主に見られがちな問題行動といえるでしょう。つねにべったりとした関係でいることも、あまり好ましくありません。ゴミ出しなどでちょっと家をあける程度でも、飼い主と離れてしまうことに不安を覚え、吠えるようになってしまいがちだからです。

犬だけでなく、猫や鳥など、鳴き声が大きい動物を飼育する際も同様です。しつけによって防ぐことが可能な場合もありますが、自分では解消できない場合は専門のトレーナーに相談する、防音設備を整えるなどの工夫をするのが飼い主としての務めです。

動物の鳴き声は飼い主にとってはかわいいものでも、近隣住民には騒音ととらえられてしまうことがあります。これはペットの飼育が可能な賃貸物件でも起こりやすいトラブルです。「動物が鳴くのは当たり前」と思い込まず、対策していきましょう。

ペットの三大トラブル・その2「悪臭」

「ニオイ」にまつわるトラブルもよく耳にします。トイレの掃除をしようと窓を開けたときに、そのニオイが外へ流れてしまうことがあるのです。清潔を保つことは大切なことですが、悪臭をまき散らさないように配慮しましょう。

室内を掃除するときには、汚れだけでなく消臭ケアも行います。ペットと暮らしていると気づきにくいものですが、動物特有のニオイが充満していることは多々あり。衣服などに付着すると外出時にも悪臭を漂わせてしまい、人間関係にも影響する恐れがあります。人間用の消臭剤はペットに負担がかかることがあるので、動物用を使いましょう。

衛生面に気を配っていても、ペットの体臭がトラブルになるケースもあります。とくに集合住宅で犬を飼っている場合は要注意。散歩へ行くときには、エレベーターや廊下などの共用部分を使うことになるからです。

ちょっと通過するだけですから、ニオイが残ることはあまりないかもしれません。しかし、ほかの住民とすれ違ったり、同じエレベーターに乗ったりしたときに、「臭い」と思われてしまう可能性があります。こまめなシャンプーでケアすることはもちろん、建物を出るまでは抱っこするなどの配慮が必要です。

定期的にシャンプーをすると同時に、健康状態もチェックしましょう

ペットの三大トラブル・その3「被毛」

犬や猫の抜け毛も、近隣住民とのトラブルを招きやすいです。マットについた抜け毛を取ろうとして、ベランダで叩いたりしていませんか? マットはきれいになるものの、同時にペットの被毛を近隣にまき散らしていることになるのです。さらに、近隣には動物アレルギーの人がいる可能性もあるので、粘着テープなどで取り除いてから洗濯するようにしましょう。

室内の掃除も念入りに行う必要があります。とくに被毛はサッシなどにたまりやすく、窓を開けたときに外へ飛び出してしまう恐れもあるからです。粘着テープなどを使ってこまめに取り除くだけでなく、犬猫をブラッシングして飛散を防ぎましょう。

ブラッシングはお手入れとしてはもちろん、スキンシップを取る一助となります。ペットとの仲を深めるためにも、きちんと行いたいところです。

ペットは家族の一員として、わが子のように愛情を注ぐ飼い主は多いです。しかし、動物が苦手な人は少なくなく、ちょっとしたことでも不快感を与えてしまうことがあります。起こりがちなトラブルを知り、予防することが大事です。

どのような環境でもペットトラブルのリスクはありますが、一戸建て住宅の方が比較的起こりにくい傾向があります。人もペットも快適に暮らすために、住み替えを検討するのも一案です。私たちの生活を豊かにしてくれるペットたち。隣人との思わぬトラブルを引き起こさないよう住環境を整えることも重要です。

(最終更新日:2019.10.05)
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