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季節毎にキレイな花を咲かせ、時には実をつけ、植物は私たちを楽しませてくれます。しかし植物は私たちを楽しませるためにキレイな花をつけるのではなく、繁殖し、次の世代に命をつなぐためにあります。そのため、身を守るためにその体に毒を作り出すものや、そこまでいかなくてもかぶれたりして体に害を及ぼすものがあります。

もちろんしっかりと管理されていれば心配はありません。しかし、そうとは知らずに庭に植え、体に取り込んでしまうと重大なトラブルが発生し、時には命にかかわることも。

そんな植物を見ていきましょう。

スズラン

世界中で愛され、日本でも気軽に栽培されているこの可憐で小さな花は、非常に怖い一面があります。

ドイツで3歳の少女が、コップから水を飲んだところ中毒症状となり死亡する痛ましい事件が起きました。その原因はスズランにあったのです。スズランの花を切り花にして、花瓶代わりにコップに指していたところ、その毒が水に溶け飲んだ少女の体内に入ってしまったのです。

ただ、恐ろしいことにスズランの毒が最も強いのは、花ではありません。スズランは秋に赤い実をつけます。この小さな赤い実には、とても強い毒があるのです。欧米諸国では、このスズランの実を子どもが口にしてしまう事件がよく起き、死亡するケースもあります。

小さな子どもがいる家庭では、スズランを植える際は注意が必要でしょう。

クリスマスローズ

キンポウゲ科のこの植物は、初心者でも毎年花を咲かせることができるため、日本でも栽培している人が非常に多い植物の一つです。また、寒さに強く、冬他の植物が散った後に庭に彩りを与えてくれる貴重な存在です。

しかし、このクリスマスローズにもさほど強いものではありませんが、やはり毒があります。樹液は皮膚につくと炎症やただれを引き起こします。また謝って口にすると、炎症、めまい、吐き気、腹痛、下痢などの症状を引き起こします。

死亡するほどの重篤な事故は、近年は起きていないので、そこまで警戒する必要はありませんが、茎を切ったりする際は樹液が皮膚につくということもよくあります。手袋をしたり、長袖のシャツを着るなどして、肌を出さないようにしたほうが良いでしょう。

スイセン

スイセンの怖いのは、誤食する可能性が高いことです。間違って食べても、初期の段階で強い吐き気に襲われ、はき出してしまうことが多いため、重大な事故にまで発展することはマレです(ただ死亡例もあるので注意が必要ですが)。しかし誤食の件数が非常に多いのが特徴です。それは、他の食用のものとよく似ているからです。

間違えやすいのが、ニラやアサツキなどのネギ類。家庭菜園でニラなどを育て、その横の花壇でスイセンを育てていた場合、間違えてしまう確率が高くなってしまいます。家庭でスイセンを育てる場合は、ニラやネギ類とは離して植えるようにしたほうが良さそうです。

椿

これを聞いた人は「え?椿って毒があるの?」と驚かれるかもしれません。

その通り。椿自体に毒はありません。それどころか、椿のつぼみから採れる椿油などは、体にとっても有益です。ではなぜ椿の名前を挙げたか。それは、椿が有害な虫を引き寄せてしまうからです。

椿は虫にとっても魅力的らしく、様々な虫がつきます。中でも怖いのがチャドクガです。成虫も毒がありますが、毛虫の段階でも毒があり、体毛が毒を持った細い針になっています。これにちょっとでも触れてしまえば、アレルギー反応でひどいカブレ症状に襲われてしまうことも。

さらにやっかいなのが、この毒の毛は、毛虫の体から離れても毒を持ったままです。いったん体についてしまうと、毒の毛が細かく折れて散らばり、何カ所も刺されてしまって全身に症状が広がってしまうことも。

さらにやっかいなのが、冬を越した卵が5~6月に幼虫となり、7月頃に成虫に。そしてさらに卵を産み、8~9月にまた幼虫となり、その後成虫となって卵を産むのです。年2回、卵が生まれるので、一度発生すると農薬等で根絶させなければすぐに復活してきます。

このチャドクガは、椿だけでなくサザンカや最近人気のジューンベリーなどにもつきやすいので、これらを栽培する際は注意が必要です。

終わりに

いかがだったでしょうか? 身近な植物ばかりで驚いた、という方もおられるのでは。でもこれはほんの一部に過ぎません。例えば健康野菜として知られるモロヘイヤの種には毒があります。店で売られているものに種はないので安全ですが、自分で育てて収穫時期を逃すと種をつけてしまう、ということも。また、育てやすさから人気のあるイチジクなどは、収穫の際に茎などの汁がつくとかぶれることもあります。

ただ、怖がってばかりいる必要はありません。例えば日本では庭木や玄関の飾りとして親しまれ、縁起の良い植物と言われるヤツデにも毒が有り、体内に摂取すると腹痛や体調不良を引き起こします。しかし同時に薬効成分も含まれているため、薬として利用もされてきました。人間はこうした毒を持つ植物と、長い間つきあってきたのですから。

正しい知識を持ち、それに合った栽培をすれば、危険のある植物はほんの一部です(そうしたものは手に入れるのは難しい場合がほとんどです)。正しい知識を持ち、ガーデニングを楽しんでください。

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この記事の筆者
OFFICE-SANGA 編集プロダクション

出版やWEB制作、広告などの編集、DTP、デザインをスピーディーかつハイクオリティーに仕上げる編集プロダクション。その実績は建築や不動産をはじめ、歴史、文化、旅行、グルメ、ペット、ライフスタイルなど多岐にわたる。ITを駆使したネットワークで日本全国のライター、カメラマン、イラストレーターと連携。書籍やムック制作、WEBサイト構築から企画請負やページ作成まで柔軟にこなす。
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