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ビジネス総合誌の代表格として知られる、雑誌「プレジデント」。「若者の活字離れ」「紙媒体の衰退」「止まらない出版不況」などと言われる中、30万部以上※の発行部数を誇り、他の追随を許しません。独走状態にある秘訣は、どんなところにあるのでしょうか? 「プレジデント」が雑誌づくりにどのように取り組んでいるのか、株式会社プレジデント社の編集部にお話を伺いました。

一般社団法人 日本雑誌協会より

時代を読み、ビジネスパーソンにとって指針となるような雑誌づくりを実現

人間関係や老後不安、家計問題、哲学、英語といった、ビジネスパーソンにとって興味がある題材を積極的に取り扱っている

――「プレジデント」は、多くのビジネスパーソンに読まれている雑誌というイメージがあります。どのようなターゲットに、どういった内容を伝える雑誌なのでしょうか?

プレジデント編集部:

編集部一同、「プレジデント」が果たすべき役割を次のように考えています。

(1)ビジネスパーソンに勇気や自信を与えるナビゲーターになること。
(2)新しい時代に切り込むための哲学や働き方、生き方の方向性を示すこと。
(3)世の中の変化や時代の波頭をシャープに切り取り、その本質を伝えること。

ビジネスパーソンの課題、問題の本質を探り当て、使命感をもって、日々の判断・行動の助けになるような雑誌づくりに取り組んでいます。読者のなかから新時代を創造するイノベーターや、時流に乗って正しい方向に導くリーダーが登場することが目標です。

――そういった役割を果たすため、記事の執筆にあたって心掛けていることはありますか?

プレジデント編集部:

大きく分けて3つのことを心掛けています。

(1)借り物でお茶を濁すことなくオリジナリティを追求すること。
(2)常識を疑いリアリティを大事にすること。
(3)最高の表現が見つかるまで自分に妥協せず、言葉に徹底的にこだわること。

編集部員全員が、この3点を念頭に繰り返し自問自答しながら記事をブラッシュアップし、驚きと発見に満ちた記事を執筆できるよう、日々挑戦しております。

月2回の発行でひとつの特集を掘り下げ、密度の濃い情報を提供

「プレジデント」を発行する株式会社プレジデント社は、地下鉄永田町駅からすぐの立地にある。

――「プレジデント」は月刊でも週刊でもなく、月2回の発行です。月2回発行の雑誌は珍しいように感じるのですが、なぜ月2回なのですか?

プレジデント編集部:

プレジデントは「大特集主義」です。各号は60ページ以上をひとつの特集企画に割いています。資料作り、時間術、英語、マネーなど、ひとつの特集にこれだけのページ数を割いているビジネス誌はほかにないと自負しています。情報の質と量を考えると、月2回がちょうどいいと考えています。

――ひとつの特集に60ページとは、圧倒的なボリュームですね。何人くらいの編集者が、どのくらいの期間をかけて執筆しているのですか?

プレジデント編集部:

編集長も含めて20人体制で、2~3ヶ月前から取材を進めています。各企業の広報担当者とやりとりをしたり、プレスリリースのチェックをしたり、日頃から情報収集をしているため、そこから取材内容を組み立てていきます。

ウェブに掲載された記事と雑誌の記事、内容は違うの?

思い立った時に役立つ情報に触れることができる「プレジデントオンライン」。ひとつの情報をじっくりと掘り下げたいときは雑誌「プレジデント」を読みたい(画像はスクリーンショット)

――雑誌「プレジデント」の発行と同時に、総合情報サイト「プレジデントオンライン」でも記事を配信しています。紙媒体とウェブ媒体を、どのように使い分けているのでしょうか?

プレジデント編集部:

「プレジデントオンライン」(https://president.jp/)では毎月240本ほどの記事を配信しており、そのうち半分弱が雑誌からの転載記事です。目線は揃えているため、記事の内容が雑誌とオンラインで大きく異なることはありません。ただし、雑誌は有料ですから、特定層に向けてボールを投げますが、無料のオンラインではより広い読者にボールを投げることになります。

いちばんの違いは「タイトル」です。オンラインでは「表紙」や「特集」はないため、その記事が「どれだけ役立つか」という点をタイトルだけで打ち出す必要があります。

一方、雑誌は特集の内容に応じて、さまざまな切り口の記事を並べています。いち早く読みたい情報を得るにはオンラインのほうが便利ですが、自分を成長させる情報を得るには雑誌のほうが役立つのはないでしょうか。

ターゲットに応じてさまざまな雑誌を発行

「プレジデント」「ダンチュウ」「プレジデントFamily」は、ビジネス人生や私生活に気づきを与え、毎日を豊かにしてくれる

――株式会社プレジデント社では、「プレジデント」「ダンチュウ」「プレジデントFamily」といった様々な雑誌を発行しています。それぞれ、どんな意図で発行しているのでしょうか?

プレジデント編集部:

日本を支えるビジネスパーソンが元気になる雑誌を通じて、日本を元気にしていきたいと思いでビジネス誌「プレジデント」を創刊しました。

そのビジネスパーソンのオフタイムを充実させる目的で、食の情報誌「ダンチュウ」を創刊。男性の料理ブームのさきがけとなった雑誌ですが、いまでは女性の読者が大半を占めています。

そして、彼らビジネスパーソンも家に帰れば一人の父親であることから、子育て誌「プレジデントFamily」を創刊。会社を経営するように家庭を円満に運営する、部下を育てるように社会で活躍できる子供を育てるという、父親目線の育児雑誌になっています。これまでになかった子育ての視点に、お母さんからも好評をいただいています。

おわりに

株式会社プレジデント社の受付には、同社が手掛ける雑誌や書籍が並ぶ

今回、お話を伺う中で「プレジデント」をはじめとする各誌の記事内容が共感を呼ぶのは、旬なテーマを掘り下げて、リアルかつオリジナリティ溢れる文章で綴られているからだと分かりました。紙媒体とウェブ媒体、双方の役割を的確にとらえた書き分けや、読む人のライフスタイルを意識した雑誌の発行により、ビジネスパーソンの枠組みを超え、幅広い層に愛されている雑誌づくりに成功しているようです。

半世紀以上にわたり、ビジネスパーソンにメッセージを発信し続けてきた「プレジデント」や、幅広い食の情報を掲載する「ダンチュウ」、子育てに役立つ「プレジデントFamily」。今の仕事や家庭をよりよくしたい、更なる高みを目指したいという方は、これらの雑誌を購読することで時代の流れを知り、気付きを得られるかもしれません。まずは、気になる特集をチェックしてみてはいかがでしょうか?

取材協力:株式会社プレジデント社

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この記事の筆者
斎藤若菜 住宅ライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

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