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言わずと知れたターミナル駅「新宿」から2駅4分。利便性の高い立地にありながら、落ち着いた住宅街が広がる「東中野」。近年は駅前の再開発が行われ、街の様子も少しずつ変わってきていますが、単身者からファミリー、高齢者まで幅広い世代が暮らしています。

今回は、幼少時から東中野で暮らし続けているというAさんにお話を伺いながら、「将来性」「交通の利便性」「教育・文化環境」「住環境」「コストパフォーマンス」5つの基準で、街の特徴をご紹介します。

東中野ってどんな街?

カルチャーの発信地でディープスポットもあり。学生街としても知られる街

都心に近く、新宿駅まで自転車圏内の立地ながら、ゆったりとした空気が流れている東中野。中野区で唯一の映画館として知られるミニシアター『ポレポレ東中野』や能などの公演が行われる『梅若能楽学院会館』といった、カルチャーを発信するスポットが点在。

北口駅前には昭和情緒溢れる飲食店街『東中野ムーンロード』のようなディープスポットもありますが、有名私立中学校・高校や専門学校が建ち並ぶ学生街の顔も持ち、桜の季節には線路沿いの桜並木を目当てに多くの人が訪れます。様々な表情を持つ街らしく、幅広い年代の人々が暮らすエリアです。

昭和のノスタルジックな雰囲気が残る『東中野ムーンロード』
駅前の専門学校をはじめ学校が多いため、学生も多く暮らしている
1階に『space cafeポレポレ坐』、地下2階にミニシアター『ポレポレ東中野』が入っている
神田川沿いの桜並木は東中野を象徴するスポットとして有名だ

[街の声]

元々は戸建てが多いエリアですが、駅前の再開発が始まった頃から高層マンションが建ち始めました。でも、ミニシアターがあったり、昔ながらの街並みが残っていたり、東中野らしい下町情緒は健在。肩ひじ張らずに暮らせる街です。(東中野在住・Aさん)

【将来性】再開発により駅前広場と駅ビル『アトレヴィ東中野』がオープン!

東中野の都市整備は、都営大江戸線が開通した頃から始まりました。2007年には、大正9年に創業した歴史ある結婚式場『日本閣』の一帯が再開発され、『ユニゾンスクエア』が誕生。『west53rd日本閣』やタワーマンション、スーパーやドラッグストアなどが入る複合施設『ユニゾンモール』ができ、駅前の様子は大きく変わりました。

2012年には5階建ての駅ビル『アトレヴィ東中野』がオープン。スーパーや花屋、書店、パン屋、洋菓子店といった買い物スポットの他、クリニックや東京都認証保育所も揃っています。

そして2015年には、西口駅前広場が完成。バス乗り場やタクシー乗り場ができ、地下には自転車駐車場も整備されました。バリアフリーにも配慮され、働く世代から高齢者まで住みやすい街になっています。

山手通りの拡幅整備工事などを経て、長い時間をかけて完成した東中野駅西口駅前広場
駅ビル『アトレヴィ東中野』のオープンにより、利便性が大きく向上した

[街の声]

元々、東中野駅にはロータリーも駅ビルもありませんでした。特別不便には感じていなかったのですが、『アトレヴィ東中野』ができてから、仕事帰りに寄り道をする機会が増えました。夕食用の総菜やデザート用のケーキ、翌朝食に食べるパンなど、ちょっとした買い物にぴったりで便利。西口駅前も広々として、歩きやすくなりました。(東中野在住・Aさん)

【交通の利便性】新宿駅まで2駅4分。徒歩圏内の駅も利用して各線にアクセス可能

東中野駅は、JR中央・総武線と都営大江戸線の2路線が乗り入れています。新宿駅まで2駅4分、中野駅まで1駅2分。新宿駅に出ればJR山手線・埼京線・湘南新宿ラインと東京メトロ丸ノ内線、都営新宿線、小田急小田原線、京王線・京王新線が利用できるため、あらゆる駅にアクセスしやすい環境です。

また、東京メトロ東西線/落合駅が近く、西武新宿線の中井駅や丸の内線/中野坂上駅も徒歩圏内のため、併せて利用することができます。新宿駅や高田馬場駅にはバスでも移動できますので、用途に応じた交通手段を選ぶことができます。

東中野駅西口と駅前広場は自由通路で繋がっているため、スムーズに移動ができる
西口改札を出て右手の階段を下りると『ムーンロード』や『ポレポレ坐』などがある通りに出る

[街の声]

出勤時はJRで移動していますが、西船橋方面へ行く用事がある時は、落合駅から東西線に乗ります。JR総武線でも1本ですが、200円以上電車賃を節約できるんです(笑)。銀座に行きたい時は中野坂上駅まで歩き、丸ノ内線を利用することが多いですね。休日は、自転車で新宿へ行けば何でも揃いますよ。(東中野在住・Aさん)

【教育・文化環境】産前から子育てまで支援を続ける中野区。課題は待機児童問題か

中野区では、産前から産後、その後の子育てまで切れ目のない支援を行う「妊娠・出産・子育てトータルケア事業」を実施。妊産期相談支援事業の「かんがるープラン」を利用すれば、最適な支援サービスを活用しながら安心して子育てができるようにプランを作成してもらえますし、子育て応援ギフト券も進呈されます。各種講座への参加も可能。産後は、ショートステイやデイケアの利用や、ケア支援者を派遣してもらえるサービスもあります。

ただし、中野区の待機児童数は、2016年度が257人、2017年度が375人。待機児童ゼロを目指し、保育定員を増やす施策を立てているものの、まだまだ人員が足りていない状況です。保活は早めに始めた方が良いでしょう。

また、中野区立小中学校再編計画により、東中野小学校と中野昭和小学校が統合。白桜小学校が誕生しました。エリアによっては通学に時間がかかるため、新宿区アドレスのエリアも含めて学区を検討すると良いでしょう。

【住環境】品揃え豊富なスーパーから個人商店まで揃い、仕事帰りの買い物がラク

東中野駅直結駅ビル『アトレヴィ東中野』には、『成城石井アトレヴィ東中野店』などが入っているため、仕事帰りの買い物に便利。『ユニゾンモール』も駅からすぐの立地で、京王ストア系列の『キッチンコート』やドラッグストア、クリーニング店などが入っています。

山手通り沿いには『サミットストア東中野店』や『ライフ東中野店』もあるため、気分や用途に合わせてスーパーを使い分けることができます。『東中野本通り共栄会』『東中野銀座商店会(ギンザ通り)』といった商店街には昔ながらの豆腐屋や惣菜店、質にこだわる八百屋など個人商店が建ち並び、店主との会話を楽しみながら買い物ができます。

建て替えにより売り場面積を拡大してリニューアルオープン。試食コーナーなども充実した『サミットストア東中野店』
『キッチンコート東中野店』は仕事帰りに立ち寄りやすい立地
『オーガニックファーム』を訪れるのは、小さなお子様のいる家族や「質の高い野菜を少しだけ購入したい」と考える高齢者のお客様が多いそう
ギンザ通りにはスーパーやレストラン、個人商店がひしめき合っている

[街の声]

『サミットストア東中野店』と『ライフ東中野店』が道路を挟んで向かい合っているため、見比べながら購入するようにしています。『キッチンコート東中野店』や『成城石井アトレヴィ東中野店』は、ちょっといいものが欲しい時などに立ち寄ります。こだわり野菜は『オーガニックファーム』をチェック。有機野菜を気軽に買えるので重宝しています。(東中野在住・Aさん)

日常使いの小さな公園から桜の名所、遊具が充実した広大なスペースも利用できる

東中野と言えば、神田川沿いの桜並木が有名。シーズンになるとカメラを片手に、多くの人が訪れます。合わせて『桜山公園』『さくら公園』といった、桜の名が付く公園も点在。広大な敷地に高低差を利用した滑り台や吊り橋などの遊具が充実した『北新宿公園』や、海賊公園の愛称で知られる『上落合西公園』、少し足を伸ばせば、中野駅前の『中野セントラルパーク』にある『中野四季の森公園』も利用できます。ちょっとした散歩から、お子様がのびのびと遊べるスポットまで揃い、都心に近い立地ながら恵まれた環境です。

遊具やネットで囲われたキャッチボールスペースも備えた『桜山公園』
神田川に枝垂れかかる桜が目を引く。遊歩道は『神田上水公園』として整備されている

[街の声]

東中野駅から小滝橋方面に歩きながら、川沿いの桜を鑑賞するのが毎年の楽しみ。散り始めると、花びらで川が桜色に染まります。特にライトアップをしている訳ではないのですが、夜桜もとてもきれいです。(東中野在住・Aさん)

大病院こそないもののクリニックが充実。東中野駅近くのクリニックモールが便利

東中野駅周辺には大きな病院こそないものの、各種クリニックが点在しています。中でも、東中野駅から徒歩3分の『メディカルコートⅠ・Ⅱ』には、内科や眼科、歯科、耳鼻科、整形外科、皮膚科といった様々な診療科目のクリニックや、処方箋対応の薬局が集結。複数の受診が必要な方も治療を受けやすい環境がととのっています。

中野駅近くまで出れば『東京警察病院』や『新渡戸記念中野総合病院』『中野共立病院』といった救急対応も可能な病院が多いため、いざという時にも安心です。

『メディカルコートⅠ・Ⅱ』はJR東中野駅西口・都営大江戸線A3出口から徒歩3分。線路沿いにあり、通いやすい立地だ

[街の声]

あまり大きな病気をしたことがなく、病院のお世話になる機会は少ないのですが、風邪をひいた時には、メディカルコート内の『池田耳鼻咽喉科』に通っています。お母さまと娘さんの2人体制で診察をしてくれますが、いつも混雑しています。(東中野在住・Aさん)

古くからの人気店から新興勢力まで、気軽に入れる飲食店が充実

学生が多く利用するエリアのため、リーズナブルな飲食店が充実しています。東口を出てすぐの『大盛軒』は、豚バラとキャベツ、生卵を鉄板の上で混ぜて食べる鉄板麺と半ラーメン、ライスのセットが名物。

ミシュランのビブグルマンに選ばれた実績を持つ『好日』は化学調味料や添加物を含まないラーメンやつけ麺が人気。2017年にオープンした『かしわぎ』は塩ラーメンや醤油ラーメンを目当てに遠方から訪れる人も多い注目店です。

100種類近くの豊富なメニューと味、良心的な価格が魅力の『かんじ』をはじめとする居酒屋や、2016年に移転オープンした老舗『漢江』や『大樹苑東中野店』『焼肉げんき』といった焼き肉店も人気です。

一方で、テイクアウト店も豊富。東中野ギンザ通り沿いには、キッシュやテリーヌ、タルトといったフランスの総菜やデザートを購入できる『ル・ジャルダン・ゴロワ東中野店』や、創業50年を超えリピーターが足しげく通う総菜と弁当の店『さわや』があり、桜山通りには老舗洋菓子店『ドーカン』が。自炊が苦手でも安心して暮らせそうです。

地元で人気の老舗洋菓子店『ドーカン』
『ドーカン』では焼き菓子やケーキの他、手作りのジェラートも人気
暑い日は『ドーカン』の店頭で手作りジェラートを食べる人をよく見かける
カリカリにんにくと特製タレが決め手の『鉄板麺』目当てに行列ができる『大盛軒』
豚清湯スープのラーメン『かしわぎ』はオープンから1年ですっかり有名店に
ワインのお供は、『ル・ジャルダン・ゴロワ東中野店』におまかせ
『ル・ジャルダン・ゴロワ東中野店』はタルトやプリン、フランス伝統の焼菓子「シューケットラスク」といったスイーツも充実している
惣菜店『さわや』は夜になると、総菜をつまみにスタンディングで呑める店に
『さわや』の店内には量り売りの総菜が並ぶ他、おにぎりや弁当も販売している

[街の声]

学生時代は、『大盛軒』の鉄板麺をよく食べました。最近は『ピッツェリアチーロ東中野店』や南インド料理の『カレーリーフ』によく行きますね。『ドーカン』のケーキは派手さこそないものの、安くておいしくてお気に入り。『ル・ジャルダン・ゴロワ東中野店』のシューケットラスクも、スーパーへ行った帰りについつい買ってしまいます。(東中野在住・Aさん)

【コストパフォーマンス】新宿と中野に挟まれた便利な立地ながら、コスパは抜群!

東中野駅の土地価格は、75万5,222円/平米(249万6,602円/坪)。3年前は60万1,285円/平米(坪単価198万7,721円/坪)で、ここ数年の間に大きく上昇しています。しかし、隣の大久保駅の土地価格は、107万6,625円/平米(355万9,090円/坪)、反対隣の中野駅は110万6,555円/平米(365万8,034円/坪)であることを考えると、コストパフォーマンスは非常に優れていると言えるでしょう。

東中野駅から徒歩圏内、東京メトロ東西線/落合駅の土地価格は、66万9,333円/平米(221万2,672円/坪)とさらに手頃なため、地下鉄沿線寄りのエリアを検討しても良いでしょう。ただし、東京メトロ丸の内線と都営大江戸線が乗り入れる中野坂上駅付近は、新宿駅まで徒歩圏内とあって、土地価格は80万9,428円/平米(267万5,796円/坪)と、東中野よりも高めの設定となっています。

【「東中野」近辺の土地価格、坪単価比較】

   土地価格  坪単価
大久保駅 107万6,625円/平米 355万9,090円/坪
東中野駅 75万5,222円/平米 249万6,602円/坪
中野駅 110万6,555円/平米 365万8,034円/坪
落合駅 66万9,333円/平米 221万2,672円/坪
中野坂上駅 80万9,428円/平米 267万5,796円/坪

※参照サイト:「土地価格相場が分かる土地代データ」2018年4月時点参照。価格データは2017年[平成29年]のもの。

住宅街でゆったりと暮らしながら、新宿を庭のように利用できる街

最後に、東中野で暮らすAさんに街の魅力を聞いてみました。

[街の声]

東中野で何十年も暮らしていますが、最大の魅力は何といっても、新宿へ気軽に行けるところ。電車でも、自転車でも、運動不足の時には散歩がてら歩いて行くこともあります。新宿と中野に比べてちょっと地味なイメージがあると思いますし、「遊びに行く場所」としては両エリアに叶いませんが、「住む場所」としては落ち着いた住宅街が広がっているのでとても快適。実家から出て一人暮らしを始めるときにも、マイホームを購入する時にも、東中野で物件を探したほどです。ライフステージを問わず、快適に暮らせますよ!

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この記事の筆者
斎藤若菜 住宅ライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

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