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住宅ローンの低金利が続いている今は「借り換え」のチャンスと言っていいでしょう。変動金利で住宅ローンを借り入れしている方の中には、「金利が低い今のうちに全期間固定金利へ借り換えたい」と考えている方も多いことでしょう。借り換えの効果が大きいのはどんな場合か、借り換えの方法や、注意点などをまとめました。まずは試算して、借り換えの効果を確かめてみましょう。

住宅ローンの「借り換え」とは

住宅ローンの「借り換え」とは、新たな住宅ローンを借りて返済中の住宅ローンを一括返済して、その後は新たな住宅ローンを返済していく方法です。借り換えには、銀行などの民間金融機関のローンや【フラット35】借換融資などを利用することができ、より低金利のローンに借り換えることができれば、金利負担を減らすことができます。

たとえば下記表1のように、返済期間など他の条件は同じで金利3%のローンから1%のローン(ローンA)に借り換える場合、総返済額を600万円近くも減らすことができ、月々の返済額は約1.6万円も少なくなります。

さらに、毎月の返済額を減らす必要がなければ、新たなローンの返済期間を短く設定することで返済を早く進め、総返済負担をより減らすことができます。たとえば、表1のローンBのように、借り換えの際に返済期間を30年から25年に短くすれば、約625万円も総返済額を減らすことができます。

【表1:借り換えの効果~金利3%のローンから1%のローンに借り換えた場合】

   現在のローン  借り換え後のローンA  借り換え後のローンB
 ローンの条件 ローン残高2,000万円
残借入期間30年
全期間固定3%
※当初の借入金額2,100万円、期間35年
借入金額2,000万円
借入期間30年
全期間固定1%
融資手数料54,000円
保証料、団体信用保険料不要
借入金額2,000万円
借入期間25年
全期間固定1%
融資手数料54,000円
保証料、団体信用保険料不要
 毎月返済額 80,818円  64,327円  75,374円
 年間返済額 969,816円  771,924円  904,488円
 借入期間 30年 ※残期間  30年  25年
 総返済額 29,094,480円  23,157,879円  22,612,189円
 諸費用※  229,000円  229,000円
 総支払額 29,094,480円  23,386,879円  22,841,189円

※諸費用には融資事務手数料のほか、印紙税、登録免許税、司法書士報酬などを含みます。【フラット35】借り換えシミュレーションにて試算

借り換えには費用がかかる

借り換えを実行する場合には、住宅ローンのもう一つの代表的な見直し方法である「繰上返済※」を行う場合と違って、まとまった資金を用意する必要がありません。「借り換え」には、融資手数料のほか、印紙税、登録免許税、抵当権抹消・設定のための司法書士報酬などの費用として数十万円が必要になりますが(表2)。多くの借り換えローンでは、借り換えに関する諸費用も借入額に含めてローンを組むことができます。

※繰上返済:毎月の返済額とは別に、借入額の一部または全部を返済することを言う。繰上返済額は元金の返済に充当され、その元金にかかるはずだった利息を節約することができる。

まず試算して、借り換えの効果を確かめて

「借り換え」による返済負担軽減ができるかどうかの目安は、一般的には「(現在のローンと借り換えローンとの)金利差1%以上」「残りの返済期間10年以上」「ローン残高1,000万円以上」の場合であると言われます。しかし、このような条件を満たしていなくても返済負担を減らすことができる場合もあります。まずは、シミュレーションサイトなどで試算してみるとよいでしょう。

(参考記事:住宅ローン借り換えの基準「ローン残高1,000万円、金利差1%、残期間10年以上」は本当?

たとえば下記表2のローン1の場合では、借り換え前後の金利差は0.5%ですが、総返済額を約54万円減らすことができます。しかし、ローン1・ローン2のように、借入金額や借入期間、金利が同じローンであっても、融資事務手数料などが多くかかれば、借り換えによる返済負担軽減のメリットは小さくなるので、試算の際には、手数料等も確認した上で、比較検討しましょう。

【表2:借り換えの効果~諸費用の金額による違い】

   現在のローン  借り換え後のローン1  借り換え後のローン2
 ローンの条件 ローン残高2,000万円
残借入期間30年
全期間固定1.5%
※当初の借入金額2,150万円、期間35年
借入金額2,000万円
借入期間30年
全期間固定1%
融資手数料54,000円
保証料、団体信用保険料不要
借入金額2,000万円
借入期間30年
全期間固定1%
融資手数料 借入金額×2.16%
保証料、団体信用保険料不要
 毎月返済額 65,929円  64,327円  64,327円
 年間返済額 789,948円  771,924円  771,924円
 借入期間 30年 ※残期間  30年  30年
 総返済額 23,698,440円  23,157,879円  23,157,879円
 諸費用※  229,000円  607,000円
 総支払額 23,698,440円  23,386,879円  23,764,879円

※諸費用には融資事務手数料のほか、印紙税、登録免許税、司法書士報酬などを含みます。【フラット35】借り換えシミュレーションにて試算

住宅ローンの借り換えの流れ

住宅ローンの借り換えの流れは、表3のようになります。新規に住宅ローンを申し込む場合との大きな違いは、借り換え先のローンの本審査に通り、借り入れが承認された段階で、借り入れ中のローンの金融機関に連絡して一括返済の手続きを始めることです。実際の手続きは、借換先の金融機関の担当者の指示に従って書類をそろえて進めていくことになります。借り換えローンが融資実行されるとその資金で借り入れ中のローンが完済されて抵当権が抹消され、新たなローンの抵当権が設定されます。

【表3 借り換えの流れの例】

 1.借り換えの試算を行い、借り換え先のローンを選ぶ
 2.借換先のローンの仮審査申し込み ⇒ 審査結果の通知
 3.借換先のローンの本審査申し込み
 4.ローンの承認⇒借り入れ中のローンの一括返済の申し出
 5.借り換えローンの申し込み・必要書類提出
 6.借り換えローンの融資実行
  借り入れ中のローン完済
  借り入れ中のローンの抵当権抹消
  借り換えローンの抵当権設定

このように「借り換え」は、家計に大きな負担を掛けることなく、ローンの金利負担を軽減し、より条件の良いローン返済にすることができる方法です。契約当時よりも低金利のローンが目についたら、まずは試算して、借り換えの効果を確かめ、借り換えの実行を検討されるとよいでしょう。

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