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中古マンションを購入してリフォームをする方が増えています。リビングダイニングに無垢フローリングを敷くなど、自然素材に憧れる方も多いでしょう。しかし、いざマンションを購入してから、フローリングを張れないと知って愕然としてしまうケースも。マンションのフローリングを敷設する際の注意点をご紹介します。

マンションリフォームの中でも要望が多い、フローリングの張り替え

昭和の時代に建てられた中古マンションを購入すると、畳の和室やカーペット敷きの居室が多い傾向にあります。特にカーペットは、昭和50年代前半頃まで、防音性能が高くカラーバリエーションが豊富とあって、高価格帯のヴィンテージマンションなど多くの物件で採用されました。しかしその後、掃除がしやすくカビやダニが発生しづらいことから、フローリングが主流となっています。

リフォームを前提に中古マンションを購入する場合、「フローリングに張り替えたい」と考える方が多いようです。しかし、畳やカーペットに比べてフローリングは足音や物を落とした時の音が響きやすく、騒音問題に発展しやすいことから、「マンションから許可がおりない」「フローリングを張ることが認められていない」といったケースも少なくありません。買ってしまった後に気づいて後悔することのないよう、事前にマンションの遮音規定を確認しておきましょう。

マンションの管理組合が定めている、フローリングの遮音規定ってどんなもの?

ほとんどのマンションで、管理組合が遮音規定を定めています。リフォームをする際は、軽量衝撃音の遮音等級を示す「LL-45」「LL-40」といった基準を設けているケースが多いでしょう。リフォームでフローリングの張り替えをする場合はこの規定を満たしたフローリングを用意する必要があり、届出制・許可制であれば事前に管理組合へ申し出ます。

また、下階や近隣の住民の同意を得ることが条件になっているケースもあります。一部のタワーマンションや人気のヴィンテージマンションなどでは更に規定が厳しく、フローリングの使用自体を禁止しているケースも。住民が快適に、トラブルなく暮らすための決まりではありますが、フローリングの敷設を前提としている方にとっては、厳しい条件と言えそうです。

そんなマンションでも、階下に住人がいない1階は対象外としていることも少なくありません。気に入ってしまったマンションがフローリング不可だった場合は、1階の住戸を選ぶのも一つの手です。

どうしてもマンションでフローリングを張りたい! どうやって施工したらいいの?

ここからは、マンションでフローリングを施工する場合の、主な方法をご紹介します。

リフォーム方法【1】:遮音性能があるフローリングを張る

フローリングの裏にゴムやスポンジなどの緩衝材を貼った、マンション用の防音フローリングを敷設する方法です。元の床材を撤去してフローリングを張るシンプルな施工方法で、一般的な施工方法と言えるでしょう。階下への衝撃を和らげますが、歩くと緩衝材のふわふわとした感触があり、違和感を覚える方もいます。

以前は防音フローリングの種類が少なく、一般的なフローリングよりもデザイン性に難がありましたが、最近は表面に天然木を貼った無垢材に近い趣の商品も出ています。

リフォーム方法【2】:既存の床材の上にフローリングを敷く

既存のフローリングの上に重ね張りをすれば、解体工事をする必要がなく、ごみも出ません。解体費・処分費・人件費を抑えることができ、最もリーズナブルに施工できますし、施工時の騒音も抑えやすいメリットもあります。ただし、重ね張りをした分だけ床に厚みが出てしまうため、段差ができたり、建具が開閉できなくなったりする恐れがあります。また、床が老朽化によってたるみや歪みがある場合、補強や調整をしてから施工しないときれいに仕上がりません。

素人では判断しづらいため、リフォーム会社に現地調査をして貰って施工が可能か確認しましょう。

リフォーム方法【3】:下地材や置き床の上にフローリングを敷設する

無垢材など遮音規定に満たない床材を敷設したい場合、スラブ(鉄筋コンクリート造の床)の上に防音マットなどの下地材を敷き、その上にフローリングを張る方法が一般的です。

また、「フローリングを張るタイミングで大規模リフォームを考えている」「天井高に余裕がある」という場合には、置き床工法(乾式二重床)がお薦めです。スラブの上に防振ゴムがついた支持脚を置き、その上に“置き床”をする方法で、スラブと置き床の間にできた空間を配管スペースとして活用することができます。床に直接フローリングを張る場合と比べて費用と時間がかかること、少し床が上がるため天井が低く感じることがネックですが、床材をこだわって選びたい方はこの方法を検討することになるでしょう。マンションを購入する前に、スラブの厚みと床の仕上がりからスラブまでの高さを確認しておくと施工できるか目安になります。

フローリングを張るなら、マンション購入前に状況確認を!

床一面にフローリングを張るだけで、家じゅうのイメージがガラリと変わります。理想の空間を実現する大きな一歩となりますが、マンションでフローリングを張り替える際は、階下をはじめとする近隣住人への配慮が欠かせません。中古マンションを購入する場合は、マンションの管理規約や現在の床の状況をしっかりと確認した上で、失敗しないリフォーム計画を立てましょう。

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この記事の筆者
斎藤若菜 住宅ライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

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