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【フラット35】金利が業界最低水準の「ARUHIフラット35」(アルヒ株式会社)よりも低金利で利用できる、全期間固定金利型の住宅ローン「ARUHIスーパーフラット」。今までは新規借り入れのみが資金使途でしたが、2018年4月からは“借り換え”での利用も可能になりました。現在借り入れしている住宅ローンが、変動金利型や固定金利選択型(10年)の場合、「ARUHIスーパーフラット」に借り換えた場合、どのくらいの効果があるのか、シミュレーションをしながら解説します。

低金利の「ARUHIスーパーフラット」が“借り換え”でも利用可能に

ARUHIスーパーフラット」は、【フラット35】よりも低金利(※表1参照)の最長35年返済の住宅ローンです。これまでは新規借り入れの場合しか利用できませんでしたが、2018年4月からは、“借り換え”でも利用できることになりました。

金利上昇の心配がいらない全期間固定金利型の住宅ローンは安心ですが、変動金利型のローンや短期固定金利選択型のローンに比べると金利が高めなのが、利用を迷う点ですよね。全期間固定金利型で最低水準の金利である「ARUHIスーパーフラット借換」は有力な選択肢になりそうです。

【表1:「ARUHIスーパーフラット借換」と「ARUHIフラット35」の金利比較 2018年4月】

 住宅ローン商品  借入期間  金利(団信加入)
 ARUHIスーパーフラット借換  15年~35年  年1.300%
 ARUHIフラット35(融資比率:10割以下)※借り換え  20年以下  年1.300%
 21年~35年  年1.350%

「ARUHIスーパーフラット」とは

では、あらためて「ARUHIスーパーフラット」について確認しておきましょう。

「ARUHIスーパーフラット」は、アルヒ株式会社が提供する【フラット35(保証型)】の1つです。多くの金融機関で取り扱う従来の【フラット35】(=買取型)と同様に、住宅金融支援機構と民間金融機関の連携によって設定されるローンですが、表2のように、ローン債権の取り扱いや団体信用生命保険が異なります。「買取型」の場合は住宅ローン債権を住宅金融支援機構が買い取りますが、「保証型」は金融機関が自ら証券化を行い、住宅金融支援機構は証券化ローンの元利金の支払いを保証するだけです。また、【フラット35(保証型)】の団体信用生命保険は、新機構団信ではなく、金融機関の指定する生命保険会社の団体信用生命保険を利用することになります。

なお、借地・保留地などのような融資実行時に抵当権を設定できない場合や買戻特約付きの敷地の場合(登記ありの場合)は、「ARUHIスーパーフラット」を利用できません。

【表2 【フラット35(買取型)】と【フラット35(保証型)】の比較】

   【フラット35(買取型)】  【フラット35(保証型)】
 ローンの貸し手  金融機関/ただし、住宅ローン債権は融資後に住宅金融支援機構に買い取られる  金融機関
 取扱金融機関  333機関  3機関(新規受付を行っている金融機関)
※2018年4月2日現在、借り換えの取扱いは1機関(アルヒ株式会社)のみ
 担保  借入対象となる住宅およびその敷地に住宅金融支援機構を抵当権者とする第1順位の抵当権を設定していただきます。  借入対象となる住宅およびその敷地に金融機関を抵当権者とする第1順位の抵当権を設定していただきます。
 団体信用生命保険  新機構団体信用生命保険制度を利用する。  金融機関の提供する団体信用生命保険を利用する。

参考:住宅金融支援機構ホームページ:【フラット35(保証型)】

(関連記事:銀行の当初10年固定に引けを取らない金利で全期間固定の新商品「ARUHIスーパーフラット9」とは?

(関連記事:全期間固定金利【フラット35】より金利が引き下げられる? 新商品「ARUHIスーパーフラット」とは

金利差が大きいほど、借り換えの効果は高くなる

「ARUHIスーパーフラット」のような全期間固定金利型の住宅ローンに借り換えた場合の効果を確認しておきましょう。住宅金融支援機構:【フラット35】「ローンシミュレーション」を使い、借り換えについて試算してみました。

表3は、5年前に契約した変動金利型の住宅ローンを、民間金融機関の全期間固定金利型住宅ローンである【フラット35】、もしくは「ARUHIスーパーフラット借換」に借り換えた場合の、総返済額を比較したものです。

変動金利型のほうが当初の借入金利は低いですが、今後の金利上昇幅が大きければ(下記表3「変動金利」の5年ごとに0.5%上昇のケース)、【フラット35】や「ARUHIスーパーフラット」に借り換えると総返済額は少なく、利息の負担が軽減されます。つまり借り換えのメリットが大きくなります。

しかし、借り換え後の固定金利型ローンの金利(下記表3「全期間固定」)が高かったり、今後の金利上昇の幅が小さければ、借り換えたほうが金利負担は重くなってしまうケースもあります。

ただし、変動金利は“いつ金利上昇するのか分からない”という不安のもととなる不確定要素が付きまといます。近年の低金利下では、「ARUHIスーパーフラット」のように全期間固定金利型の住宅ローンへ借り換えることで、その不確定要素をなくせるのはメリットと言える点でしょう。

【表3 変動金利タイプから、全期間固定金利型への借り換え】

前提条件:当初借入額3,000万円、返済期間35年、元利均等返済 / 借り換え時のローン残高:2,620万円、諸費用は考慮せず

   現在の借り入れローン  借り換え後のローン
 商品  変動金利  全期間固定30年  【フラット35】(買取型)  ARUHIスーパーフラット借換
 金利(団信込み)(%)  当初0.775% ※5年ごとに0.5%上昇  全期間1.65%  全期間1.35%  全期間1.30%
 毎月返済額  8万1,589円~9万6,462円  全期間:9万2,319円  全期間:8万8,547円  全期間:8万7,928円
 残りの返済期間  30年
 総返済額  3,277万0,195円  3,343万4,733円  3,187万7,021円  3,165万4,073円

※変動金利は21年目以降の金利上昇はないものとする。

表4のような固定金利選択型からの借り換えの場合は、現在の民間金融機関の全期間固定型や【フラット35】や「ARUHIスーパーフラット借換」よりも当初金利が高いので、借り換えのメリットは大きくなります。今後の金利の上昇幅が大きいほど、借り換え時のローン金利が低いほど、借り換えのメリットは大きくなります。

ローン実行時の金利にもよりますが、全期間固定のローンへの借り換えなら、民間金融機関の全期間固定型や【フラット35】よりも金利の低い「ARUHIスーパーフラット借換」の方が借り換えメリットは大きくなります。表4の例の場合、「固定10年D」から全期間固定30年に借り換えた場合の総返済額の差は約287万円ですが、「ARUHIスーパーフラット借換」に借り換えた場合の総返済額の差は約468万円にもなります。

【表4 固定金利選択型(10年)から、全期間固定金利型への借り換え】

前提条件:当初借入額3,000万円、返済期間35年、元利均等返済 / 借り換え時のローン残高:2,678万円、諸費用は考慮せず

   現在の借り入れローン  借り換え後のローン
 商品  固定10年C  固定10年D  全期間固定30年  【フラット35】(買取型)  ARUHIスーパーフラット借換
 金利(団信込み)(%)  当初1.8%
※10年後~2.1%、20年後~2.4%
 当初1.8%
※10年後~2.3%、20年後~2.8%
 全期間1.65%  全期間1.35%  全期間1.30%
 毎月返済額  9万6,327円~10万1,860円  9万6,327円~10万5,668円  全期間:9万4,368円  全期間:9万507円  全期間:8万9,875円
 残りの返済期間  30年
 総返済額  3,607万9,916円  3,704万685円  3,417万3,434円  3,258万2,713円  3,235万4,775円

このように、今後の金利変動幅によって、借り換えによるメリットは変わってきます。金利変動の正確な予測はできませんが、「金利変動のリスクから卒業したい」「変動金利から固定金利にしたいが今の返済額を大きく変えたくない」「返済額を一定にして家計設計をしたい」と思っている方にとっては“全期間固定金利型への借り換え”は選択肢の1つになるでしょう。

【フラット35】よりも低い金利で借り換えが可能になった「ARUHIスーパーフラット借換」は全期間固定金利型商品の中でも借り換えの効果が期待できる商品です。

借り換えプランは、借り換え金利負担減をどのくらい期待するのか、「金利が変わらない安心」をどのくらい重視するのかを考えて、検討されるとよいでしょう。

また、借り換えの際には、融資事務手数料や抵当権の抹消と抵当権の設定、司法書士報酬などの諸費用がかかります。金利差だけでメリットを判断せず、借り換えに伴う諸費用も合わせて試算して判断してください。

【資金計画】最新金利での住宅ローンシミュレーション>>

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この記事の筆者
大林香世 ファイナンシャル・プランナー

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP(R)認定者

ライフプランから見て無理のない住宅購入計画やローンプラン、保険や相続、資産運用などの相談支援業務を行っている。各種セミナー講師、新聞・Webサイト等へのコラム執筆でも活動中。

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