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近年、各金融機関ではさまざまな住宅ローン商品を扱っており、自分にとってどの商品が合っているのか比較をして選ぶのは非常に大変です。今回は、自分に合った住宅ローン商品の選び方、考え方についてみてみます。

住宅ローン商品を選ぶポイントは金利だけではない!

住宅ローンを選ぶ際にまず気になるのが「金利」です。もちろん、借入期間や金額、手数料やサービス内容が全く同じであれば、金利が低い商品の方が絶対的に有利となります。

ただ、住宅ローンは長期にわたってつきあうもので、「変動金利型(半年型)」がいいのか、「固定金利期間選択型」がいいのか、あるいは「全期間固定金利型」がいいのか、自分や家族のライプランや返済の仕方によっても適した金利タイプも異なりますし、住宅ローンに付帯されているサービスも自分がうまく活用しやすいものを選ぶ必要があります。

自分のライフプランや付帯サービスから選ぶ

例えば、「夫婦共働きで世帯収入が多い」というケースでは、比較的金利上昇時のリスクを取りやすいので、ペアローンを組み、住宅ローン控除が受けられる10年固定金利型タイプで有利な金融機関を選択する。

あるいは「毎月少しずつ繰り上げ返済をするなど柔軟に返済したい」というのであれば、いつでも無料、1円単位の繰り上げ返済がネットなどで可能な商品を選択する。

また、「子どもが私立に入学するのでしばらくは家計における住宅ローン返済の変動リスクを抑えたい」というのであれば長期間金利が固定できる商品を活用するなどさまざまです。

最近では、「小さい子どもがいる共働き世帯のために病児サービスや家事代行サービスが受けられる」「買い物の割引サービスが受けられる」「女性であれば疾病保障が割引で受けられる」「団体信用生命保険に介護保障が付帯されている(あるいは追加で付帯できる)」などバリエーションが豊かになっています。それらのサービスを金利換算すると、場合によっては住宅ローンの金利差以上のメリットが出る可能性もあります。

やみくもに金利だけで比較をするのではなく、住宅ローンの返済をするうえで自分が重視するポイントの優先順位をつけたうえで商品を比較すると選びやすいでしょう。

【住宅ローンの選ぶポイント】

 ライフプラン別おすすめの住宅ローン
 共働きの家庭  ペアローン、当初10年固定金利型
 子どもの教育費のかかる家庭  長期固定金利型
 柔軟に返済していきたい家庭  繰上返済無料、ネットで返済可能な商品

では具体的にケース別にみていきましょう。

子どもがまだ小さい共働き夫婦は付帯サービスを重視するのもひとつ

最近では夫婦共働き世帯が非常に増えています。保育所に預けている子どもが急に病気になったけれど仕事を抜けられない、子どもと一緒に過ごせる時間を増やすために家事代行を頼みたいというケースも多々あるでしょう。

もし、病児サービスや家事代行サービスを頼もうとなるとそれなりに費用もかかります。こういったサービスが付帯されている住宅ローンを活用すれば、家計の負担を増やさずに安心感や充実感を得ることもできますね。

また、共働きの場合には、家計の支出も多くなりがちですが、収入も多いため金利上昇リスクは取りやすいので、「長期固定金利型」ではなく、金利が低い「変動金利(半年型)」や「固定金利期間選択型」を活用し、余裕があるときには毎月少しずつ繰り上げ返済をして利息負担の軽減を図るのも効果的と言えるでしょう。

(関連記事:夫婦で収入合算「連帯債務」「連帯保証」「ペアローン」3つの違いは?

今後のライフプランが不確定なケースは金利タイプを自由に選べるタイプを選択

「今は共働きで子どもができたら妻が会社を辞めるつもりである」、「家族が増える可能性がある」など、今後のライフプランが不確定で家族構成も定まっていない場合、ライフプランの変化によって適した金利タイプも変わってくるでしょう。

もちろん、ライフプランが変化した時点でより適した住宅ローンに借り換えるという考え方もありますが、世帯収入の変化によって思ったような借り換えができないケースもあり得ますし、借り換えには費用も手間もかかります。

このようなケースでは、最初から固定金利と変動金利の両方の金利タイプを自由に選択することができる金利選択型の住宅ローンを選択しておく、というのが効果的と言えます。

子どもがいない共働き中は「変動金利型」、子どもが生まれ、妻が会社を辞めた場合には家計の安定を図るために「固定金利型」に変更するなど、ライフプランの変化に合わせて変動金利と固定金利を変更することで、その時々の状況に合わせた金利プランを選択することが可能となります。

同時に、疾病保障が無料で付帯できるタイプの商品を選択すれば、既加入の医療保障の見直し削減効果も同時に図ることができますね。

(関連記事:がんや三大疾病などに備えた「疾病保障付きの団体信用生命保険」は入っておいた方がよい?

子どもが小さい世帯では、先にどんどん返済するか?後にまとめて返済するか?返し方によっても適した金利タイプは変わる

小学校や中学校から私立に入学する場合は別として、一般的には子どもが小さいうちや小学校から中学校にかけての義務教育期間中は家計に比較的余裕が生まれる時期です。この時期に家計に余裕があるのであれば、金利が低い変動金利(半年型)や10年程度金利を固定するタイプの商品を選び、毎月の返済金額に上乗せする形で毎月繰り上げ返済をしていく、というやり方が考えられるでしょう。

借入当初にどんどん繰り上げ返済ができれば、住宅ローン残高を大きく減らすことができ、繰り上げ返済による利息負担と金利上昇リスクを軽減することができます。そして、教育費の負担が増えてくれば、毎月の繰り上げ返済分を支出に充当すれば家計の支出を変えずに済む、というわけです。なお、このようにこまめに繰り上げ返済する場合には、いつでも手間をかけずに無料で少ない金額から繰り上げ返済ができる商品を選んでおくことも重要です。

また、同じように子どもが小さい家庭でもあまり家計に余裕がなく、金利のことは心配せずに安心して返済したい、という家庭もあるでしょう。そのようなケースでは、まず教育費を優先して子どもが大学を卒業するまでの期間は金利を固定できるタイプの商品を選び、子どもが独立してから繰り上げ返済をする方が安心といえます。最近では、15年間や20年間金利を固定するタイプの商品よりも全期間固定金利型の方が低金利なケースもあるので、その点はしっかり比較をすることを忘れずに。

なお、自分の家計ではいつが住宅ローンの返し時なのかを知るにはライフイベント表やライフプラン表、キャッシュフロー表などを作成すると把握しやすいです。

(関連記事:あなたは知っている? 住宅ローンの賢い返済方法「繰り上げ返済の有効活用術」

自分に合った商品を選ぶには、金利に飛びつくのではなく、まず自分のライフプランから住宅ローン返済中に重視する点をしっかり把握して自分のライフスタイルに適した商品を選ぶことが重要といえますね。

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この記事の筆者
金子千春 ファイナンシャル・プランナー

千春コンサルティング事務所 代表
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、1級ファイナンシャル技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー

新生銀行を経て2004年より独立。ライフプランや住宅ローンセミナー、個別相談、宅建講師、企業の従業員向け投資教育、小中学校や児童館での金銭教育など、「知らないで損をする」ことのないようにという観点から、講師や執筆を中心に活動中。

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