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初婚年齢が上がり続けている、現在の日本。生涯独身の方も増えています※1。千差万別のライフステージが存在する中、マイホームに求めること、住宅購入に対する認識も変わりつつあります。独身の方々が、住宅購入とどのように向き合えばいいのかを考えてみましょう。

“独身時代の住宅購入”に二の足を踏んでしまう理由

結婚や出産、お子様の成長は、住宅購入を考える大きなきっかけになります。対して、独身の場合は住宅購入を考えるタイミングがなかなか訪れません。ライフスタイルを踏まえ、自らの意思で「一生賃貸」を貫くのなら良いのですが、気づいたら老後を考える年代に入っていて「住宅ローンを組むには歳をとり過ぎて、今からでは完済が難しい」などと後悔してしまう人も少なくないようです。

また、単身者が家を購入する決断をすると「もう結婚を諦めたの?」「これで結婚できないね」なんて揶揄されることも。家族や友人の反応にひるんで、住宅購入を諦めてしまうケースも。独身時代に家を購入すると、本当に結婚できないのでしょうか?

独身時代に家を購入した人の半数以上が、その後に結婚!

独身で住宅購入をしても、のちに半数以上が結婚している

スマイスターの実態調査※2によると、独身で住宅を購入した人のうち52.8%の人が、その後結婚しているとのこと(離死別も含む)。家を買ったら結婚できないという話は、都市伝説に過ぎないことが分かります。

ちなみに、購入した家は結婚後、「そのまま住んだ(住んでいる)」が67.3%、「賃貸に出した」が16.3%、「売却した」「空き家の状態」がそれぞれ6.1%という調査結果も。賃貸に出したり、売却したりする場合は、資産価値を意識した家探しが必要です。

立地条件が良い築20年の中古マンションがおすすめ

賃貸に出す場合は、賃貸収入で住宅ローンの返済ができ、空室が出ないような魅力ある物件を購入したいところ。売却する場合も、立地条件がよく値下がりしにくい物件を選ぶと良いでしょう。築年数が20年程度経過して価格が安定し、管理もしっかりとされている中古マンションがお薦めです。実際、ARUHIの【フラット35】を借り入れた独身女性の約8割※2が、中古マンションを購入しており、将来状況が変化することに備えていることが伺えます。

また、将来夫婦で住む家を新たに購入することになった場合、【フラット35】なら2軒目の住宅ローンの借り入れが可能です。ただし、2軒分を合わせて返済比率の基準を満たす必要があるため、1軒目の住宅ローンで返済比率ギリギリまで借り入れをしないように注意しましょう。

(関連記事:住宅ローンで二件目を購入したい! ダブルローンは可能?

生涯独身を貫く人が急増中。一人暮らしでも、マイホームは必要?

最近は「あえて結婚しない」という選択をする人もたくさんいます。国立社会保障・人口問題研究所が発行する「人口統計資料集2017」※4によると、2015年の調査で50歳まで一度も結婚したことがない人の割合(生涯未婚率)は男性が23.37%、女性が14.06%。2000年の調査結果は男性12.57%、女性5.82%と比較すると倍近く増加しています。

そんな「生涯独身」の方々は、家を買うべきなのでしょうか? その答えは、住宅を「資産」と思うか、「重荷」ととるかの価値観に委ねられます。

賃貸か購入か、いつまでに決断したらいい?

生涯コストなら持ち家のほうが金銭負担が少ない

持ち家の魅力は、老後に住む場所を確保できる安心感でしょう。固定資産税や、マンションの場合は管理費と修繕積立金などがかかりますが、生涯で家にかかる費用を比べると、家賃を払い続けるよりはずっと少ない金銭負担で済みます。

ただし、もし職を失っても、病気になっても、代わりに働いてくれる家族はおらず、住宅ローンを一人で完済しなければなりません。家族で家を買う場合以上に余裕を持った資金計画を立てる必要があります。また、売却しやすい立地・広さの物件を選んでおけば、いざという時に売却して現金をつくりやすく安心です。

購入するならリタイアの時期を踏まえた資金計画を

購入の決断をするならば、リタイアまでに住宅ローンを完済できる資金計画を立てましょう。当然、早く決断をした方がリタイアまでの期間が長いため、余裕を持った資金計画を立てやすくなります。35年ローンを組みたければ30代前半で、40代以降に購入する場合は、できるだけ頭金を準備し、返済期間を短めに設定した方が良いでしょう。

賃貸に住み続けるなら、老後の貯えをしっかりと

一方「勤務先から手厚い家賃補助を受けている」「転勤が多いため一ヶ所に定住できない」といったケースなど、賃貸がベストな選択だと考えている方も多いでしょう。独身の場合、お子様の養育費などまとまった資金が掛からないこともあり、収入を使い切ってしまっても危機感が希薄な傾向にあります。

ですが、一生賃貸の決意をするならば、現役を引退してからも家賃を払い続けることになります。男性の平均寿命は80.98歳、女性は87.14歳。65歳で現役を引退するとして、男性でしたら16年、女性は23年程度年金生活になる計算です。「実家の相続を予定している」など特別な事情がない限り、家賃×余生の年数分の貯えが必要な計算です。

賃貸か購入か、いずれを選択するとしても備えが重要です。決断できない方はまず、貯蓄から始めてみてはいかがでしょうか?

※1 H29年少子化社会対策白書
※2 スマイスター実態調査「独身でマンションを買うと結婚できない」は本当?
※3 女性単身者の“年収や物件購入金額”を調査! 住宅ローン【フラット35】利用状況を分析
※4 国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集2017」

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この記事の筆者
斎藤若菜 住宅ライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

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