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スーツをどうやって選び、買っていますか? カジュアルウェアと違い、スーツが吊されて並んでいると違いはなかなか分からないもの。「なんとなく」で買っているスーツもポイントが分かれば選びやすく、かつ失敗もしにくくなります。そのポイントを紳士服店での販売経験があり、書籍『できる男になりたいなら、鏡を見ることから始めなさい。』(CCCメディアハウス)著者、石徹白未亜(いとしろ みあ)氏に聞きました。

私服でスーツを買いに行ってはいけない

――石徹白さんは紳士服店でのスーツの販売経験がありますが、店員目線でいいスーツを選ぶコツはありますか?

たくさんありますが、強調したいのは「私服でスーツを買いに行ってはいけない」ということですね。スーツはスーツ姿で買いに行くだけで失敗が減りますし、いい買い物ができると思います。

――休日だとどうしても私服になってしまいますよね。

休日でもスーツを買うならスーツ姿で行くべきです。皆さん、買うからには今よりいいスーツを選びたいはずですよね。それならば着ていくのは「今手持ちのスーツの中で一番気に入っているスーツ」を着ていくべきです。

――なぜなのでしょうか?

マイベストを着ていけば新しいスーツ候補との「比較」ができます。比較できれば、どちらがいいか悪いかはすぐ分かりますよね。頭の中で覚えているから大丈夫、という人もいますが、頭の中のイメージは自分に都合よく脚色されてしまうのであてにならないですよ。私服でも、頭の中で「家にあるあの服と相性がよさそう」と思っていざ買って帰ってみたら全然合わなかった、という経験のある人は少なくないはずです。実際に着ていけばそんな心配もありません。

おすすめは2パンツ、安価でも増えてきたオーダー店を活用したい

――スーツは、どうしてもスラックスから傷みがちですよね。ジャケットはまだ着られるのに、スラックスがダメになってしまって、捨てるに捨てられないというスーツが家に何枚かあります。

パジャマもパンツから傷みがちですよね。さらにジャケットは芯地と呼ばれる堅い芯が胸まわりに入れられているので、いつまでもシャキッと着られるんですよね。スラックスから傷んでしまうのは仕方ないことなのです。

なので、おすすめしたいのがオーダーですね。既製品の場合2スラックス(1枚のジャケットに対し、同じ生地のスラックスが2本つく)は少ないですが、オーダー店の多くが2スラックスに対応しています。スラックスを2枚にすれば、スラックスのくたびれを遅めることができ、スーツを長く着られるのでコストパフォーマンスにも優れています。

――オーダーというと、高そうですが…?

確かに「フルオーダー」は10万円からの世界で、車が買えるような価格のものもあります。ですが、「フルオーダー」ではないオーダー(イージーオーダー、パターンオーダー、カスタムオーダーなど、〇〇オーダー、のような形で呼ばれる)は既製服のスーツとさほど変わらないものもありますよ。bref(ブレフ)、麻布テーラーのようなオーダー専門店もありますし、既製服のスーツ店でも、店の一部のコーナーでオーダーに対応している店も増えました。

――フルオーダーとそうでないオーダーは何が違うのでしょうか?

フルオーダーは型紙を顧客のために起こします。そして、一度仮縫いの段階で試着し、さらにその微調整を挟むなど手間がかかっています。一方、フルオーダーではないオーダーは、もともとの服の形があって、それの肩幅や袖丈、着丈などを出したり詰めたりなどの微調整ができるものです。フルオーダークラスのフィット感は難しいですが、何よりフルオーダーに比べた場合の価格の安さは魅力ですし、微調整でも、服を熟知した店員にしてもらえれば大きく違いますよ。

――店員に話しかけられるのが苦手、という人は多いですよね。

私も店員経験があるのに、服屋で店員に話しかけられると一目散に逃げ出したくなります(笑)。なので、気持ちはよく分かりますが、それでもスーツは、ユニクロでカジュアルな服を買うのと違って、ぱっと見どれも同じに見えます。そこから自分に合うものを自力で探すのは難しいですよ。上手に店員を頼ってみてください。「この人は無理に買わせようとすることもしないし、気持ちよく買い物ができたな」という店員さんに巡り合えたら、名刺をもらい、次回もご指名すればいいんです。スーツのネット通販があったりしますが、試着もできないネットで買うなど絶対してはいけません。

私自身紳士服店で働いていましたがスタッフは皆さんプロでしたし、店舗ではトレンドやスーツの着方について研修もしています。「餅は餅屋」です。プロの力を上手に頼ってみてください。

●イベント情報

石徹白未亜氏 新刊『できる男になりたいなら、鏡を見ることから始めなさい。』発売記念として、2017年10月1日に渋谷大盛堂書店で本著のトークイベント開催。詳しくはホームページ(いとしろ堂) を参照。

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この記事の筆者
石徹白未亜 ライター、イメージコンサルタント

書籍に『できる男になりたいなら、鏡を見ることから始めなさい。』(CCCメディアハウス)など。ホームページ:いとしろ堂(http://itoshiromia.com/) 

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