この記事は、約5分で読めます

グローバル化が加速度的に進むなか、日本で住宅購入を希望する外国人が増えています。以前は外国人が日本で家を購入する場合、日本国籍に帰化したり、ある一定期間のビザを持っていたりしなければ難しかったのですが、1998年に不動産取得が自由化され、外国籍のまま、日本に定住していなくても日本の不動産を取得できるようになりました。とはいえ、情報収集から各種手続きまで、日本人が家を購入するよりも困難を伴うでしょう。そこで、外国人が日本で家を買うにはどのように進めていったらよいのか、ポイントをARUHIマガジン編集部が調べてみました。

後編はこちら:外国人が日本で住宅購入するには?【後編】海外在住者の注意点と売却時のポイント

不動産会社、物件の探し方・チェックポイント

・海外在住者はインターネットが便利
海外に在住する外国人は、日本に在住している外国人に比べ情報収集が難しいのですが、インターネットで日本の不動産会社を検索することができます。なかでも不動産仲介大手・三井不動産リアルティ(http://www.rehouse.co.jp/en/)は、英語や中国語のサイトを開設しており、情報も充実。日本に住んでいる外国人の方も、日本語が難しい場合は利用するとよいでしょう。

・日本の不動産会社の現地法人に相談
外国人向けの物件を扱っている日本の不動産会社が海外へ進出していることもあります。海外支社や店舗がどの国にあるのかもサイト上でチェックできるので、気になる物件情報を見つけたり、より詳しい話を聞きたかったりする場合は、ぜひ足を運んでみましょう。

・会社の規模(資本金、社員数など)
大きな買い物をするのですから、もちろん、どの不動産会社を選ぶかはとても重要です。そこでチェックしたいのが、「資本金」と「従業員数」です。この2点が多い会社は規模が大きく、しっかり運営されていると考えられるため、信頼できる企業かどうかを見極めるための判断材料となるでしょう。不動産会社を訪れる前に、ホームページで事前にチェックしておきましょう。

・翻訳サイトや翻訳版の契約書類の有無
日本で知名度が高く、大手企業であっても、外国人の顧客に対する実績が少ない場合もあります。「翻訳サイトや翻訳版の契約書類があるか」、「実際に相談した際、段取りよく対応できている」といった点で、外国人向けの不動産仲介にきちんと取り組んでいるかわかります。それを踏まえて不動産会社の対応をしっかり見ておきましょう。

不動産購入に必要な書類をそろえよう

不動産の購入にあたっては売買契約書を交わしたり、登記登録をしたりと様々な手続きを行います。そのために必要な書類があるのですが、申請から取得までに時間がかかる場合もあるため、物件購入を検討すると同時に、以下の書類の準備を進めていきましょう。

・外国人住民票
外国人が日本に中長期滞在するためには、「定住者ビザ」や「就労ビザ」、「永住者ビザ」など、目的に応じたビザを取得しておかなければなりません。これら、一定期間日本に滞在できるビザを持つ場合は、その住居地を届け出た市区町村に申請することで外国人用の住民票を取得できます。海外在住者は、日本の「住民票」と同じ役割を果たす書類を用意しなければなりません。住民登録証明書や戸籍、また住民登録制度のない国においては、母国所属の公証人の認証による宣誓供述書などを手配しましょう。

・在留カード(海外在住者はパスポート)
不動産を取得すると、それを公的に証明するため登記します。その際に居住国の住所を証明できるものが必要です。中期在留者や特別永住者であれば、市区町村に「在留カード」を申請しましょう。海外在住者はパスポートを利用できますが、その場合、住所がきちんと記載されているかを確認しておきましょう。

・印鑑証明書(海外在住者はサイン証明書などそれに代わる書類)
売買契約書に添付するため必要です。母国に印鑑証明制度がなくても、日本に居住中の場合は、その住居地を届け出た市区町村に印鑑を登録することで取得することができます。海外在住者は、母国の官憲が発行するサイン証明書や、宣誓供述書に現地公証人の署名の認証をしてもらったもの、司法書士に依頼する登記委任状に母国の在日大使館の証明を受けたものを印鑑証明書の代わりとすることもできます。

・印鑑
売買契約書などの書類に印鑑が必要になります。ショッピングモールやデパートなどで手軽に作れるので、事前に用意しておきましょう。海外在住者で、母国で印鑑を使っていない場合、来日した際に作っておきましょう。

必要な費用について

物件購入価格以外に次のような費用が必要となります。

 項目  内容
 税金  売買契約書に貼る印紙税
 登録免許税
 固定資産税・都市計画税
 不動産取得税(購入の翌年にかかる)
 司法書士にはらうお金(登記を司法書士に依頼した場合)  登記依頼の費用
 保険料(保険に入った場合)  火災保険料
 地震保険料
 金融機関にはらうお金(ローンを利用する場合)  金銭消費貸借契約書に貼る印紙税
 融資事務手数料
 ローンの保証料
 不動産仲介会社にはらうお金(購入時に不動産仲介会社を利用した場合)  不動産仲介手数料

住宅ローンは利用できる?

外国人が住宅ローンを利用する場合、多くの金融機関が「永住者ビザ」を持っていることを第一条件としています。ローンの支払いは長期間にわたるため、完済するまで日本で暮らす状況にあるのか確認する必要があるからです。「就労ビザ」や「定住者ビザ」から「永住者ビザ」に申請しなおすこともできますが、「●年以上日本に住んでいること(※年数は滞在環境によって変動)」「身元保証人を付けること」など、それぞれ一定の要件を満たしておかねばらならず、さらに審査が通るまで平均4ヵ月程度かかり、手間も時間もかかります。「これじゃあローンは組めないかな…」と思いがちですが、実は、永住者ビザを持たない場合であっても、住宅ローンが利用できる方法もあります。どんなものがあるのかご紹介します。

(参考記事:外国人でも住宅ローンは借りることができる? 永住権なしでも問題ない?

・外資系ノンバンク
アメリカ、イギリス、カナダ国籍の外国人であれば、永住権を持たなくても利用できる住宅ローンがあります。外資系ノンバンクの住宅ローンで、永住権の代わりに母国での信用情報を照会して審査を行い、融資を決定するものです。ただし、信用情報を国外に公表するのを認めているのはアメリカ、イギリス、カナダのみのため、利用できる国籍が限られてしまうのです。

・国内銀行
永住権を持たない外国人でも、いくつかの条件を満たしていれば、国内銀行の住宅ローンを利用できる場合があります。具体的には、

– 日本に7年以上住んでいる
– 勤続年数が3年以上である
– 資本の内外を問わず、安定した会社に勤めていて、年収が300~400万円以上である
– 頭金の20%を用意できる

などが挙げられ、これらを満たしていれば、融資を受けられる可能性があります。また、「外国人向けローン」として、保証人や保証金が不要で利用できる外国人専用のローンが設けられている銀行もあります。

(参考:外国籍の方でも申込みができる。 ARUHIフラットのメリットとは

・母国の銀行
母国の金融機関は、ローンの審査基準などが日本とは異なるはずなので、日本の永住権がなくても融資を受けられる可能性は高そうです。日本に支店があれば相談してみるのも一案。金融庁のサイトにある「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」(http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyo.html)で、「外国銀行代理銀行」として日本に支店のある外国銀行がすべて掲載されているので、一度チェックしてみましょう。

まとめ

ひとくくりに外国人といっても、中長期在留者なのか、永住権を持っているのか、海外在住者なのか、また母国がどのような制度を設けているのかにより、日本の不動産を取得する手間や手続きは大きく変わってきます。今回紹介したポイントを参考に、納得のいく不動産購入を進めましょう。

●外国人が日本で住宅購入するには?
【前編】外国人が日本で家を買うための物件の探し方
【後編】海外在住者の注意点と売却時のポイント

関連記事

カンタンな質問でおススメ物件診断

住宅ローン情報

住宅ローンをご検討中の方

おすすめ記事