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2005年8月24日のつくばエクスプレス開業と同時に誕生した、千葉県流山市にある「流山おおたかの森駅」。その2年後には、『流山おおたかの森 S・C』をはじめとする商業施設が続々と開業。都心に近いベッドタウンとして住宅も急増しています。その一方で、駅名から分かる通り、オオタカが生息する森が広がる豊かな自然環境も大きな魅力。そんな流山おおたかの森駅から徒歩圏内のマンションに住む、Fさんの声を交えながら「将来性」「交通の利便性」「教育・文化環境」「住環境」「コストパフォーマンス」という5つの基準をもとに、町の特徴をご紹介します。

流山おおたかの森ってどんな街?

「都心に近い森の街」として注目を浴び、子育て世代の転入者が急増

流山おおたかの森にとっての転機は2003年、民間シンクタンク出身の井崎義治氏が流山市長に就任したことと、その2年後につくばエクスプレスが開業したことになります。都心まで25分でアクセスできる利便性と、緑豊かな住環境を両立した「子育てがしやすい街」として、自治体にマーケティング課を設置して積極的にPRを続けた結果、30代を中心とする子育て世代が急増しました。併せて、子育て支援策の整備や商業施設の開業・リニューアルが相次ぎ、現在進行形で街づくりが進められています。

[街の声]

引越し当初は実家に行きやすい他の沿線も検討していましたが、つくばエクスプレス沿線のすっきりとした街並みに惹かれました。区画整理が進められた駅前の整然とした雰囲気も好きですが、少し駅から離れると田舎の雰囲気もあり、のんびりとした気持ちで過ごせます。(流山おおたかの森在住・Fさん)

おおたかの森駅南口公園には、駅近にも関わらず広く自然いっぱいの解放感のある公園だ。園内には子供を連れた親子が多く、サッカーやキャッチボールなどのボール遊びに最適です。

【将来性】駅前を中心に整備が進み、まだまだ伸びしろあり!

つくばエクスプレス沿線の中で、秋葉原や北千住に次いで乗車人員が多い(※1)流山おおたかの森駅。他のエリアから引っ越してくる子育て世帯が多く、開業以来、流山市の人口は増加を続けています。周辺では大規模な土地区画整理事業が計画され、現在は西口駅前広場の整備が進められているところ。今後は北口で、市民窓口センターや多目的ホール、ホテルや商業施設も開業を予定しています。併せて、大規模マンションが続々と建設されており、将来性が十分と言えそうです。

※1 つくばエクスプレス乗車人員(2016年度) 

[街の声]

過去10年間は主に南口・東口の開発でしたが、現在は北口・西口の開発が進んでいて、これまで空き地だったスペースにどんどん建物が建っています。住宅だけでなく徐々に色々なお店も増えてきていますし、街の成熟に向かってさらに発展が続いています。(流山おおたかの森在住・Fさん)

現在整備中の西口駅前広場とその周辺、北口には大規模マンションや商業施設・ホテルなどが続々と建設されている。(2018年2月時点)

【交通の利便性】秋葉原駅まで直通24分! 2路線利用可能で通勤・通学がラク

流山おおたかの森駅は、つくばエクスプレスと東武アーバンパークライン(東武野田線)が乗り入れ、北千住駅まで直通13分、秋葉原駅まで24分(いずれも快速利用時)。快速・通勤快速・区間快速・普通電車の全てが停車するためとても便利です。東武アーバンパークラインを利用すれば、柏駅まで2駅5分。船橋や大宮といった千葉・埼玉県内の主要地までのアクセスも良好です。また、有楽町と上野駅近くから深夜バスも出ているため、万が一終電に乗り遅れても安心でしょう。

電車の便そのものは良いのですが、つくばエクスプレスの運賃は秋葉原駅から流山おおたかの森駅まで620円(ICカードで617円)と、高いのが難点。通勤・通学の定期券が無い人は結構な出費になるかもしれません。なお、車の交通の便はおおたかの森の中心地から常磐自動車道の流山ICまで約10分と、アクセス良好です。(流山おおたかの森在住・Fさん)

つくばエクスプレスで都心とダイレクトに繋がっているため、通勤・通学に便利で休日のおでかけも気軽に楽しめる。(写真は流山おおたかの森駅前)

【教育・文化環境】2015年に小中一貫の公立校が開校! 

2015年に、流山市初の小中併設校「おおたかの森小・中学校」が開校。小中一貫教育のモデルケースとして注目が集まっています。「こども図書館」「おおたかの森センター」が併設しており、中でも千葉県内で2例目となる「こども図書館」は、約8,000冊の児童書を揃え、子育て中のパパやママを対象とした書籍も充実。乳幼児や小学生を対象にした「おはなし会」などのイベントも定期的に行われています。 また、流山おおたかの森駅前には「送迎保育ステーション」があり、朝7時~9時と、夕方4時~6時の間、市内の指定保育所(園)までバスで送迎してくれるシステムが人気です。困った時のスポット利用も、月単位の利用申込も可能。通勤時間の関係でお子様の送迎が難しい家庭で重宝されています。

[街の声]

流山市が「母になるなら、流山市。」というPRを積極的に続けた結果、たくさんのファミリーが流山市に引っ越してきました。同年代の人たちがたくさんいる環境は良いのですが、流入が多すぎて待機児童が発生したり、一番近い小学校が定員オーバーで遠くの学校に通うことになってしまったりしているようです。妻が専業主婦のため、現在は週1~2回のプレ保育で幼稚園に通っていますが、小学校入学までに学区問題が解決してくれるといいですね。(流山おおたかの森在住・Fさん)

上/「こども図書館」には子どもと本を借りによく行きます。子ども向けの本がたくさん置いてあるため、飽きません。下/送迎保育ステーションは我が家ではまだ子どもが小さいため利用していませんが、多くの人が毎朝利用しています。

【住環境】街の象徴とも言える『流山おおたかの森S・C』がリニューアル。ますます便利に

買い物スポットの中心は何と言っても、駅前の大型商業施設『流山おおたかの森S・C』。2つのスーパー『イトーヨーカドー食品館』『タカシマヤフードメゾンおおたかの森』や大型書店『紀伊國屋書店流山おおたかの森店』、シネマコンプレックス『TOHOシネマズ流山おおたかの森』など充実のラインナップです。開業10周年の2017年に大規模なリニューアルが行われて多数の新店がオープンした他、これまで週に1日だったお子様の一時預けサービスが週5日に拡大され、子育て世代がより利用しやすくなりました。その他にも、フードコートなどが入る『TXグランドアベニュー』や、送迎保育ステーションや保育所、クリニックが入るがある『ライフガーデン』、『ベルク流山おおたかの森店』『カスミフードスクエア流山おおたかの森店』といったスーパーも点在しています。

[街の声]

野菜や冷凍食品などは定期宅配サービスを利用するようになり、以前ほどスーパーを利用しなくなりましたが、家から近い『カスミフードスクエア』にはよく行きます。最近『ヤオコー』もできました。『ベルク』も近くにありますが、『カスミフードスクエア』と同じイオン系列のため、商品のラインナップが似ている印象ですね。その他、柏の葉には『マミーマート』があり、お総菜が充実しているので時々購入しています。食品以外でよく利用するのは『西松屋』で、南流山の店舗によく行きます。『モラージュ柏』にも入っていて重宝しますね。(流山おおたかの森在住・Fさん)

『流山おおたかの森S・C』に行けば、900坪近い敷地内に約140の店舗が軒を揃えている

将来的には、おおたかの森の大半が県立の自然公園として整備される予定

駅名の由来となっている『市野谷の森』に行けば手つかずの自然が広がっていますが、オオタカの生息地として保護されているため、立ち入り禁止エリアがほとんど。いずれは県立公園として整備される計画です。

現時点で遊べる公園と言えば、『流山おおたかの森 S・C』に隣接する『おおたかの森駅南口公園』でしょう。遊具で遊びたければ少し足を伸ばして、豊四季駅との中間辺りに位置する『大堀川水辺公園』へ。遊歩道が整備され散歩コースとしても最適ですし、中央には大堀川防災貯水池があり、洪水対策も取られています。

[街の声]

『大堀川水辺公園』は、芝生広場が整備されていて、遊具もあるので時々行きます。大堀川沿いにはデッキもあり、家族でのんびりと過ごせます。(流山おおたかの森在住・Fさん)

おおたかの森北1号公園は、こじんまりしたサイズですが馬のオブジェやブランコなどがあり、子供をちょっと遊ばせる時に便利です。近くには、おおたかの森北2号公園もあり、すべり台やシーソーがあります。

駅前のメディカルモールや急患対応もしてくれる総合病院など充実の医療機関

流山おおたかの森駅前には、総合医療モール『流山おおたかの森メディカルモール』があり、内科や小児科、産婦人科、皮膚科など、一通りのクリニックが入っています。駅から徒歩圏内に『クリニックステーションおおたかの森』の開業も。総合病院は『医療法人社団誠高会 おおたかの森病院』が便利。24時間体制で急患対応を行っているため、多くの地元住民が頼りにしています。

尚、流山市は子ども医療費助成制度が充実していて、中学3年生まで医療費の自己負担額は200円のみ。所得制限もないため、誰でも恩恵を受けることができます。

[街の声]

子どものちょっとした診察は『おおたかの森こどもクリニック』へ。診察内容に説得力があり、「念のために」とプラスアルファの診察や検査をしてくれる対応に、医師のレベルの高さを感じます。常に混雑しているところが玉に瑕でしょうか。総合病院はつくばエクスプレスの隣駅、流山セントラルパーク駅近くの『東葛病院』を愛用。子どもの夜間診療があって便利なので、かかりつけにしています。歯医者は『流山おおたかの森歯科』へ。歯槽膿漏の予防のために妻が通っています。キッズルームがあるので、子どもと一緒に来院することもできて便利ですよ。(流山おおたかの森在住・Fさん)

駅近くにある「おおたかの森こどもクリニック」。完全予約制で朝の6時半からネット予約が可能。人気のため、早めに撮らないと、予約でいっぱいになります。

ショッピングセンター内のチェーン店から地域密着の人気店まで揃う飲食店

『流山おおたかの森 S・C』内には何十店舗もの飲食店が入っているため、外食には困りません。チェーン店の充実はもちろんのこと、流山おおたかの森駅開業前から地域密着で営業を続けてきた庶民の味方『焼肉みっちゃん』や、緑に囲まれた中で地元食材を使った料理を楽しめるカフェ『148CAFE』、フランスで修業を積んだパティシエが作るフランス伝統菓子やケーキの専門店『レタンプリュス』など、個性豊かな店も。食べ歩きが楽しめそうです。

[街の声]

駅近く『レタンプリュス』のケーキは、都心の高級店に匹敵する本格的な味わい。2ヶ月に1回は買いに行きます。手土産としても、ここのお菓子なら恥ずかしくないと思っています。甘いものが大好きで食べ歩いてきた我々夫婦が、自信をもってお薦めできる店です。また、流山おおたかの森駅からは車で10分弱かかりますが、流鉄流山線の流山駅近く、狭い路地にある古民家カフェ『トロン』もお気に入り。家族で時々訪れます。(流山おおたかの森在住・Fさん)

2016年にオープンした『トロン』。古民家でのんびりと、パティシエのつくるデザートや食事が楽しめる

【コストパフォーマンス】地価は上昇傾向にあるものの、つくばエクスプレス沿線の人気駅と比較すると割安か

流山おおたかの森の土地価格は、14万2,750円/平米(坪単価47万1,900円)。3年前の13万1,000円/平米(同43万3,057円)と比べて地価は上昇しています。同じつくばエクスプレス沿線の人気駅である柏の葉キャンパスは、土地価格17万5,345円/平米(坪単価57万9,654円)、武蔵野線と2路線が利用できる南流山の土地価格は、土地価格18万1,600円/平米(坪単価60万330円/坪)ですから、2路線利用出来てこの土地価格は若干リーズナブルと言えるかもしれません。

【「流山おおたかの森」近辺の土地価格、坪単価比較】

   土地価格  坪単価
 流山おおたかの森  14万2,750円/平米  47万1,900円/坪
 柏の葉キャンパス  17万5,345円/平米  57万9,654円/坪
 南流山  18万1,600円/平米  60万330円/坪
 三郷中央  14万1,820円/平米  46万8,826円/坪
 柏駅  30万3,323円/平米  100万2,722円/坪

※参照サイト:「土地価格相場が分かる土地代データ」2018年2月時点参照。価格データは2017年[平成29年]のもの。

[街の声]

最近、流山おおたかの森近辺のマンション価格が上昇している印象。4LDKのファミリータイプですと4,000万円を超え、共働きが前提の価格に感じています。戸建は5,000万が相場です。(流山おおたかの森在住・Fさん)

住むごとに好きになる、子育てしやすい街

最後にFさんにおおたかの森在住になった経緯と今後のお住まいについて聞いてみました。

流山おおたかの森で暮らし始めて2年半。元々、妻の実家が近く、子育てを手伝ってもらいたいという想いから引っ越しましたが、街並みもすっかり気に入ってしまいました。道路が広くフラットなのでゆったりとしていて、ベビーカーが押しやすいですね。整備されてすっきりとした街の雰囲気も良く、子育て世代の移住者が急増している印象です。現在は、マイホームの購入を検討しているところ。引っ越し先も、つくばエクスプレス沿線を中心に、検討したいですね。

【住宅購入体験談】千葉県の近隣エリアで家を購入した方のストーリーを読む>

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この記事の筆者
斎藤若菜 住宅ライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

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