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最低水準の低金利を維持している、全期間固定金利型の住宅ローン【フラット35】。借り入れや借り換えを検討している方も多いと思いますが、それは日本人に限ったことではありません。そこで、アルヒ株式会社【フラット35】の借り入れを行った日本で住宅を購入した外国人で【フラット35】を借り入れた人を対象に調査。日本人との違いも調べました。日本国籍もしくは永住権があれば、日本人と同じ条件で借り入れができることから外国人に人気の【フラット35】を利用しているのは、どのような外国人なのでしょうか?

【フラット35】の借り入れが多い都道府県TOP3。愛知県が台頭!

まずは、外国人による【フラット35】の借り入れが多い都道府県を調べました。

<外国人による【フラット35】の借り入れが多い都道府県TOP3>

 ランキング 都道府県名 国籍
 第1位  東京都  中国人
 第2位  愛知県  ブラジル人
 第3位  神奈川県  中国人

第1位は、外国人人口が最も多い「東京都」。在住外国人の中でも中国人が多数を占めていることからも、順当な結果と言えるでしょう。
特筆すべきは、第2位にランクインした「愛知県」です。実は、愛知県で暮らす外国人の2割以上(※1)が「ブラジル人」。自動車産業が活発な愛知県には、出稼ぎのために来日し、そのまま定住する在日日系ブラジル人が多いと言われています。自動車部品工場など製造業の派遣労働者の多さが、そのまま反映された結果となりました。

東京都の中でも、住宅購入価格が手頃な下町エリアが人気

続いて、東京都の中でも外国人の【フラット35】の借り入れが多いエリアを見てみましょう。

<【東京都】外国人による【フラット35】の借り入れが多いエリアTOP3>

 ランキング  市区名
 第1位  江戸川区
 第2位   葛飾区 
 第3位  板橋区 

第1位~第3位のいずれも、最も借り入れが多かった外国人は、「中国人」でした。東京都のデータによりますと、東京23区の中国人登録者は15.9万人(※2)。
23区で最も中国人人口が多いのは「江戸川区」で1.3万人、差がなく「新宿区」が続き、「江東区」と「板橋区」が1.2万人、「豊島区」と「足立区」が1.1万人、以下「葛飾区」、「北区」と続きます。
上位の中でも新宿区や豊島区は、新宿駅や池袋駅周辺など繁華街が多く、住宅購入価格も高額なエリア。【フラット35】を借り入れる外国人は、在住外国人が多いエリアで、かつ、現実的な価格で住宅を購入できる立地を定住の地としている様子が伺えます。

4人に1人の外国人が派遣社員で住宅を購入している!

それでは、住宅を購入する外国人の方々はどのような雇用形態に就いているのでしょうか?

<外国人の方々が就いている雇用形態別ランキング>

順位 雇用形態 割合
 第1位 正社員 50%
 第2位 派遣社員 25%
 第3位  自営業 10%
 第4位 パート 5%
 第5位 短期社員 5%
 第6位 その他 5%

【フラット35】の借り入れを行った外国人の半数が「正社員」、4人に1人が「派遣社員」という結果になりました。住宅を購入した外国人の居住地や平均年収、年齢、家族構成を日本人と比較すると以下のようになります。

<【フラット35】借り入れ平均 外国人と日本人の比較【1】>

 国籍  業態  職種  居住地  年収  年齢  家族構成
 外国人  正社員  製造業  愛知県  390万円  40歳  夫婦と子
 日本人  正社員  サービス業  東京都世田谷区  478万円  40歳  夫婦と子

【フラット35】の借り入れを行った外国人の平均年収は390万円。年齢や家族構成は日本人と同様ですが、年収は90万円近く差が付く結果となりました。

都内在住の中国人は、比較的高年収の傾向あり

続いて、【フラット35】の借り入れを行った外国人の借り入れ状況を、主な国別に見てみましょう。

<外国人の【フラット35】借り入れ状況国別比較【1】>

 国籍  雇用形態  職種  居住地  年収  年齢  家族構成
 中国人  正社員  飲食業  東京江戸川区  468万円  38歳  夫婦と子
 ブラジル人  派遣社員  製造業  愛知県  359万円  40歳  夫婦と子
 フィリピン人  正社員  製造業  岐阜県  354万円  39歳  夫婦と子

東京都江戸川区が居住地の「中国人」の平均は、雇用形態が正社員で年収468万円。【フラット35】の借り入れを行った外国人の平均年収390万円と比べて年収が高い傾向が伺えます。

愛知県に「ブラジル人」が多いのは前述の通りですが、岐阜県の外国人住人のうち、中国人に次いで多いのが「フィリピン人」でした。外国人住人の約4人に1人を占め(※3)、愛知県同様に自動車工場で働き定住化する方が多いのではないかと予想できます。ブラジル人労働者は派遣社員で年収が359万円なのに対し、フィリピン人労働者は正社員の方が多いものの、年収は354万円とやや低いことが分かりました。

兄弟で購入するケースも! 外国人住宅購入者の家族構成は?

次に、【フラット35】の借り入れを行った外国人の「家族構成」も調べてみました。

<【フラット35】の借り入れを行った外国人の家族構成ランキング>

ランキング 家族構成 割合
第1位 夫婦+子ども 50%
第2位 その他(自分と子ども(配偶者なし)/兄弟で一緒に住む/内縁など) 30%
第3位 夫婦のみ 10%
第4位 単身 5%
第5位 夫婦+親 5%

家族構成では、「夫婦+子ども」が半数を占めているのは当然の結果と言えそうですが、特筆すべきは4人に1人が「その他」という結果でしょう。日本人は、「夫婦」や「夫婦+子ども」で住むための家を購入する場合がほとんどですが、外国人の場合は、母子家庭や父子家庭に加え、兄弟で住むために家を購入するケースが多いことが分かりました。

次回は、外国人住宅購入者の「住宅購入金額」や「借り入れ金額」に踏み込みます!

※1 http://www.pref.aichi.jp/soshiki/tabunka/gaikokuzinjuminsu-h28-12.html
※2 外国人人口の過去データエクセル・中国人平成29年
※3 http://www.pref.gifu.lg.jp/kurashi/shohi-seikatsu/tabunka-kyosei/11122/gaito.data/H29.6.pdf

■調査概要(ARUHI調べ)
●調査地域:全国
●調査対象:【フラット35】の融資を実行した外国人1,611名、
●調査データ:ARUHIの【フラット35】を利用した外国人の成約データより
●調査期間:2016年1月1日~2017年3月31日
※金額は1万円未満を切り捨てで記載

【後編を見る】外国人の“借入金額”や“返済比率”は日本人と違う? 【フラット35】利用状況を分析>>

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この記事の筆者
斎藤若菜 住宅ライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

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