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ここ数年、携帯電話料金の延滞が原因で住宅ローンの審査が通らなかったのではないかと思われるケースが出てきているのをご存知でしょうか。原因は、通話料にあるのではなく、携帯電話本体の代金を分割払いにしていることにあるようです。携帯電話料金がなぜ住宅ローンの審査に影響するのか、その理由をご説明するとともに、携帯電話料金を滞納してしまったらどうなるのかについてもお話しします。

携帯電話料金の延滞が住宅ローン審査に影響する?

住宅ローンの申し込みを受けた金融機関は、融資をするかどうか判断するために、申し込みをした人の返済能力や信用情報を審査します。

審査では、申し込みをした人の収入や勤務先、勤続年数などの他、個人信用情報を確認して、住宅ローン以外の借り入れがないか、ある場合にはどれくらいの額なのか、また、クレジットカードの延滞などがないかがチェックされます。

もし、その人の返済能力や信用情報に問題があると判断した場合には、融資を断ったり、減額承認といって希望の融資金額よりも減額して融資を承認したりといった対応を取るのです。

以前は、携帯電話の料金の支払い状況が住宅ローン審査に影響するというのは、まずなかったのですが、ここ数年、携帯電話料金の延滞などが住宅ローン審査に影響していると思われるケースが出てきています。

携帯電話料金の滞納が原因で審査が通らない!?

私が知っているケースでは、次のようなものがありました。

Aさんの年収は約600万円、ローンなどの借り入れもなく、クレジットカードの滞納もないということでしたので、住宅ローン審査で特に問題になるようなことはないだろうと考えていました。ところが、実際に気に入った物件が見つかり、3,000万円の住宅ローン融資を申し込んだところ、金融機関からの回答はNGでした。融資の審査が通らなかったのです。

通常、金融機関は審査結果については、その理由を教えてくれません。そこで、Aさんの家計を改めて確認してみたところ、携帯電話料金の延滞が原因として考えられるのはないかという結論に至りました。何カ月も延滞したわけではなく、たまたま延滞してしまったことが一度だけあったのです。

携帯電話本体の代金はクレジット契約になっている

どういうことか、もう少し詳しくご説明しましょう。

現在お使いの携帯電話を契約した時のことを思い出してください。その時、端末代金を1回払いで購入した人はどれくらいいらっしゃるでしょうか?

スマートフォン(スマホ)など携帯電話の端末代金については分割にすることで割引サービスが適用される場合もあります。また、携帯電話の料金体系はわかりにくいため、言われるままに契約してしまう人も少なくないようです。 そのため、あまり意識されていないかもしれませんが、多くの人は携帯電話の本体を最大24回までの分割払いで購入し、毎月の通話料などと一緒に代金を支払っています。

ご存知のように、携帯電話の購入と契約を行う際には、多くの書類が必要になります。そこで署名をした契約書のうちのひとつに、「個別信用購入あっせん契約申込書」というものがあったはずです。これが携帯電話を分割払いで購入するクレジット契約に当たるのです。

「ついうっかり」がないように気をつけよう

携帯電話の代金を分割払いにしている場合、通信事業者に毎月支払っている料金は、通話料やデータ通信料だけでなく、携帯電話の代金も含まれています。

前述した通り、携帯電話の代金支払いはクレジット契約ですから、これを滞納すると個人信用情報に「延滞」の履歴が残ってしまうのです。

仮に、いわゆる「ブラックリスト」に載ってしまうと、そこから5年間は、金融機関から融資を受けることはできないと言われています。新規にクレジットカードを作ることもできなくなりますし、住宅ローンも組めなくなってしまいます。

滞納してしまう理由は、「ついうっかり」なのかもしれませんが、それが住宅ローン審査に大きく影響するかもしれません。

まして、携帯電話料金だけではなく、クレジットカード代金の支払いなども滞納することが頻繁にあるようでしたら、そのような状況で住宅ローンを組むのは無謀ではないでしょうか。無事に住宅ローンを借りられたとしても、住宅ローンの支払いを滞納してしまうと、取り返しのつかないことにもなりかねません。

毎月の支払いがいくらなのか、引き落とし日はいつなのか、きちんと確認して、ついうっかり滞納してしまうことのないように気をつけましょう。

これを機会に携帯電話料金の見直しをしてみては?

ここまで、携帯電話料金と住宅ローンの関係を見てきましたが、これを機会に携帯電話料金の見直しをしてみてはいかがでしょうか。

私のお客さまは、携帯電話の契約をする際に、お店の人に言われるままに契約をしてしまい、家族4人分の料金として毎月かなりの金額を支払っていたそうです。しかし、実際の利用状況に合わせて料金プランを変更したところ、毎月の返済が大きく減って、年間にすれば10万円近い節約をすることができたといいます。

住宅を購入すれば、住宅ローンの返済以外にも、固定資産税や修繕費といった住宅の維持費がかかってきます。そうした将来の支出に備えて、家計のスリム化を図ってみてはいかがでしょうか。

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この記事の筆者
牧野寿和 ファイナンシャル・プランナー

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP(R)認定者
「人生の添乗員(R)」を名乗り、住宅取得計画やローンプラン、相続などの相談業務の他、不動産投資、賃貸経営のアドバイスも行っている。著書に「銀行も不動産屋も絶対教えてくれない! 頭金ゼロでムリなく家を買う方法」(河出書房新社)がある。

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