この記事は、約4分で読めます

この記事は、リノベーションについて紹介する全4回の連載コラムです。第4回の今回は、「【フラット35】リノベ」についてご紹介します。

前回は、リノベーションをする4つのデメリットについて説明しました。「建物構造やマンション規約による制約」や「コスト」は、リノベーションを依頼する会社にとって、腕の見せ所となるでしょう。「引き渡しまでに掛かる時間」は、事前のスケジュール管理がかなめとなります。それでは、残る「住宅ローン」の悩みを解決するには? リノベーションにまつわるローン事情をご紹介します。

中古物件を購入したものの、リノベーション費用が工面できない!?

最近は、リノベーションを行う前提で中古住宅を購入する方が増えています。しかし、何の計画も立てずに物件を購入してしまうと、いざリノベーションをしようと思った時に「希望した金額でローンを組めない」「住宅ローンと同様の金利で借り入れできると思っていたのに、提示された金利が高くて驚いた」といった事態に陥りがちです。

少額・短期間の借り入れを前提としているリフォームローン

リノベーション費用をローンで賄う場合、一般的には「リフォームローン」を利用します。通常の住宅ローンのように担保を必要とせず、審査も比較的容易ですが、返済期間が10~15年と短く、借り入れ可能額は最大500万円程度、多くても1,000万円までとしている金融機関がほとんど。金利も高めです。部分リフォームならいざ知らず、間取り変更をともなうリノベーションを考えている場合、少々心もとない金額です。差額分の現金を用意できればいいのですが、準備が難しいとなると、リノベーション計画自体が暗礁に乗り上げてしまうこともありえます。

筆者自身、今まで住宅購入者にインタビューをしてきた中で「住宅購入と同時にリノベーションを予定していたものの、資金の都合が付かないためそのまま暮らしている」という声を何度も耳にしました。しかし、リノベーションを前提として購入した住まいで、何の手も入れずに暮らすのは何かとストレスが溜まります。後からリノベーションをするにしても、仮住まい先の家賃や、それにともなう2度の引っ越し費用が掛かるでしょう。

中古購入とリノベーションをワンストップで行う方法

一部の銀行では、中古住宅の購入価格とリノベーション費用を一括で借り入れできる一体型のローンを提供しています。住宅ローンと同じ金利が適用され、返済期間も最長35年なので、無理なく返済ができそうでいいこと尽くしですが、インターネット検索などで情報を収集しても、思うように情報がヒットしません。

なぜなら、こうした一体型ローンの多くが、一部のリノベーション会社と提携して商品を提供しているからです。そのため、銀行のホームページを見ても情報が掲載されていない、依頼をするには特定の会社にリノベーションを依頼するしかない状況です。

【フラット35】(リフォーム一体型)ならローンを一本化できる!

それでは、中古住宅の購入費用とリフォーム費用を同時に借り入れる方法はないのでしょうか? 実は、【フラット35】(リフォーム一体型)なら、住宅購入からリノベーションに必要な費用をセットで借り入れることができます。金利や借入期間は、【フラット35】と同様で、施工会社を選ばず利用することができますし、適合証明書を取得すれば、築年数が経った物件でも借り入れ可能です。

物件購入時の住宅ローンとリフォームローンの2本立てで借り入れした場合、先に物件購入費用の返済が始まり、数ヶ月ずれてリフォームローンの返済が加わります。支払日も、金額も、金利もバラバラ。繰り上げ返済をするにしても、それぞれ手続きが必要です。【フラット35】(リフォーム一体型)なら、物件費用とリフォーム費用をまとめて返済できるので家計管理がしやすく、繰り上げ返済や完済の計画も立てやすいでしょう。

ただし、中古住宅の購入と同時にリフォーム計画を立てる必要があること、支払いのタイミングにより「つなぎ融資」が必要になることに注意しましょう。

【フラット35】リノベなら更にお得!

(※画像は、ARUHI住宅ローン「【フラット35】リノベ」商品ページより引用)

2016年に発表された【フラット35】リノベは、省エネルギー性・耐震性など住宅の性能を一定以上向上させる「性能向上リフォーム」をおこなう場合や、リノベーション済みの中古住宅を取得する場合に、【フラット35】の借入金利を一定期間引き下げるという制度です。リフォーム後の住宅性能レベルに応じて金利引下げ期間が異なり、「Aプラン」の場合は10年間、「Bプラン」の場合は5年間、借入金利が年0.6%引き下げられます。

住宅性能レベルに応じて一定期間金利を引き下げる【フラット35】Sと似ていますが、【フラット35】Sの引き下げ金利は0.3%(2017年8月現在)ですから、よりお得。条件に合う方は、是非検討しましょう。

※参考:住宅金融支援機構【フラット35】リノベ

中古リノベの第一歩はトータルでかかる費用の算出から!

中古住宅を購入してリノベーションをすれば、新築よりも安く、自分好みの間取りやデザイン、機能も備えた夢の住まいを手に入れることができます。「築年数の経った物件は担保評価が低いから」「リフォームローンは金利が低いから」と諦めるその前に、【フラット35】リノベなどの利用を検討してみてはいかがでしょうか?

(※写真はすべてイメージ)

<連載>「中古物件を購入してリノベーションをする」
第1回:リノベーションとリフォームとの違いは?
第2回:リノベーションの5つのメリット
第3回:リノベーションの4つのデメリット
第4回:一定期間金利が引き下がる【フラット35】リノベの特徴

関連記事

カンタンな質問でおススメ物件診断

住宅ローンをご検討中の方

この記事の筆者
斎藤若菜 住宅ライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

おすすめ記事