この記事は、約4分で読めます

この記事は、金融機関で働く30代独身男性Kさんが、資産運用として“初めての不動産投資”を行った経緯を紹介する全2回の連載コラムです。後編の今回は、「投資物件の判断基準」について語っていただきました。

前回は、Kさんが資産運用を始めようと思った背景や、その中でも不動産投資に着目した経緯を伺いました。今回は、実際にどのような基準で、どんな物件を購入したのか、今後の展望も合わせてお話いただきます。

借りて住みたい街ランキング1位の街、池袋

――Kさんは、投資物件を実際に購入する前、投資セミナーに参加されたそうですね。

Kさん:2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の後に価格が下落するリスクの少ないマンションに投資したいので、不動産会社のI社長にアドバイスを頂きながら事前に勉強しました。行き着いたのは、大手住宅情報サイトによる首都圏の借りて住みたい街ランキングで1位を獲得している、池袋エリアの駅近マンションでした。

――JR山手線、埼京線、湘南新宿ラインに東京メトロ丸の内線、有楽町線、副都心線、東武鉄道と西武鉄道も利用できるターミナル駅ですから、人気があるのは頷けます。

Kさん:将来は売却して、さらに価値の高いマンションを購入することも想定していますので、利便性の高いエリアであることは重要です。加えて、都内でも屈指の繁華街であり、ビジネス街であり、立教大学を筆頭に多くの学校がひしめき文教地区の顔も併せ持つ多面性も魅力ですね。

また、池袋がある衆議院東京10区は現職(※)の東京都知事、小池百合子氏が連続当選してきた地盤でもあることにも将来性を感じました。

  • ※2017年6月現在

法人契約を締結し、空室リスクを軽減

――具体的には、池袋エリアのどのような物件を探し、購入されたのですか?

Kさん:女性の一人暮らしを想定し、駅から徒歩5分以内で探しました。エリアとしては池袋の中でも落ち着いて暮らせる、西口方面ですね。幸い、築7~8年と比較的新しい中古物件を紹介してもらうことができました。しかも、某業界でシェアNo.1の企業と法人契約を結ぶことができたので、空室リスクが限りなくゼロに近く、マイナス点が見当たりません。

信頼できるI社長と営業担当Iさんが薦めてくれたこともあり、見学から数日で購入を決意しました。自己居住用のマンションを購入する際、いい物件を見つけたのに先を越されてしまった経験がありましたので、購入の意思を伝えたタイミングは早かったですね。

――値下げ交渉はされましたか?

Kさん:2軒目以降も継続してよい物件を紹介していただきたいので、今回は価格交渉を一切しませんでした。諸費用を含め、2,300万円程度で購入しています。さらにインターネットサイト等でこの物件の取引事例を調べ、見てみると1,900~2,400万円程度で推移していましたので、割高でもない印象ですね。また、売主から物件を買い取った不動産会社との直接取引で購入しているため、仲介手数料はかかっていません。不動産取得税の負担くらいですね。

ローン契約を通じて思うこと

――その後は、ローンの借り入れですよね?

3月30日に申し込みをし、2~3日後にはローン審査の承認が出て、4月14日に融資実行しました。ローン金利は、団体信用生命保険料を含んで住宅ローン並みの金利と、投資マンションローンとしては抑えた金利で借り入れができました。

勤務先は金融機関なのですが、会社の規模や年収、借金がないなどの個人信用情報に加え、所属部署が一般的に信頼感のある部署だと判断していただいたこともあり、低い金利を提示してもらえました。売主である不動産会社が、火災保険料や登記費用、印紙代などの諸費用を負担してくれたことも大きかったですね。

――金融機関にお勤めなのですね。所属部署ではどのような業務を?

Kさん:金融機関でデフォルトしている債権の回収業務を経て、現在はオーディットを行っています。今回初めて、自分がローンを契約する側に立ったのですが、金融機関側の説明で不十分な点が多々ありました。「フィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)」に対する取り組みは金融機関によって異なりますが、ただ融資を実行すれば終わりではなく、顧客に寄り添い、理解を得ることが大切だと、改めて感じました。

――不動産投資の経験が、普段の仕事にも活きそうですね。逆に、仕事で得た知識や経験が、投資に役立っていることもありますか?

Kさん:勤務中には破産や競売事件も担当し、離婚による住宅ローンの債務引受など、様々なケースを見てきました。「借金をすること(負債)の怖さ」についてはよく分かっているつもりですが、その上で借り入れする道を選びました。

現在、家賃収入から管理費・修繕積立金が1万円少々と、別会社に依頼している集金代行の手数料が5,000円等の経費とローンの返済額を差引くことを考えても、月に3,000~4,000円程度余る計算です。入居者が退去しない限り、住んでいる人がローンを返済してくれる計算になりますし、万が一空室になっても自己資金で返済できる範囲内です。それでも、私が債務者であることに変わりはありませんので、今後は一部繰上返済を積極的に行う予定です。

人が集まるところに資金あり、資金あるところに資産あり

――最後に、今後の展望をお聞かせください。

Kさん:2025年には団塊世代が75歳を超え、後期高齢者人口が3,500万人に到達。一人の高齢者を一人の現役世代が支える社会になると言われています。また、東京都内では単身者が増加傾向にあります。東京に住み続ける人が今まで以上に増えるでしょう。そうした背景から、都内で投資物件を購入することが有効な資産活用になると考え、次に購入する投資物件も物色しているところです。

現時点では、将来的なビジョンを描くというよりも人が集まるところに投資をして「お金で遊びたい」という気持ちが強いですが、ゆくゆくは「資金」を「資産」に変えて収益を生むサイクルを定着させたいですね

【前編に戻る】前編「不動産投資を始める2つのメリット、モーゲージリダクション(純資産の増加)とタックスベネフィット(節税効果)」

<連載>30代独身男性Kさんの“初めての不動産投資”
前編:不動産投資による資産活用。モーゲージリダクションとタックスベネフィットを狙う
後編:資産価値の下落や空室リスクを軽減。投資物件の判断基準とは?

関連記事

カンタンな質問でおススメ物件診断

住宅ローン情報

住宅ローンをご検討中の方

この記事の筆者
斎藤若菜 住宅ライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

おすすめ記事