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この記事は、サラリーマン大家としてワンルーム経営を行っているYさんの“賃貸経営術”を紹介する、全7回の連載コラムです。第6回目の今回は、「買付証明書を出して迅速に交渉。ローンの借り入れはレバレッジ効果を狙え!編」をお届けいたします。

前回はYさんに、物件購入前に現地調査をする重要性について語っていただきました。空室率やメンテナンス状況、周辺環境などを確認したら、購入まであと一歩! 今回は、購入前に知っておきたい不動産投資のリスクや買付証明書の提出について教えていただきます。

物件購入前に、確認すべきこと

――ここまで、購入に値する街の判断基準や、気になる物件を見つけた時のチェックポイントを教わりました。次は……?

Yさん:「購入」と言いたいところですが、あと少しだけ待ってください(笑)

不動産投資をする際には収入と支出の流れ、いわゆる「キャッシュフロー」を確認し、健全な賃貸経営ができるか判断する必要があります。「損益計算書」内で、家賃などの収入から管理費や修繕費といった必要経費を引いて利益が出ているかどうか、財政状態を示す「貸借対照表(バランスシート)」の余剰金が出るのかどうかをチェックして最終判断をして下さい。

難しく考える必要はありません、単純に年間の収支を計算して最低でもキャッシュフローがプラスになっているかチェックするだけです。

不動産投資は事業です、黒字経営を目指しましょう。

購入を決めたら買付証明書を出そう

――購入できると判断したら、何をすればいいですか?

Yさん:できるだけ早く、買付証明書を提出します。買付証明書とは、売り主や仲介業者に購入の意思を示す書類のこと。特に決まった書式はありませんが、購入希望金額(指値金額)や手付金額、支払方法(ローンを利用するか)、引渡希望日などを記入するケースが一般的。買付証明書を提出した順に購入の交渉ができます。

例えば、売り出し価格が1,200万円のマンションに対し、購入希望金額1,100万円で買付を出します。自分が買付証明書を1番手に出していれば、2番手の人が満額の1,200万円で買付を出している場合、仲介業者から「2番手が満額希望ですがどうしますか?」と確認してくれます。ただし、買付証明書を出した順位が優先するのは慣例であり、法的拘束力はありません。満額で現金一括購入の人が現れれば、1番手でなくても購入されてしまうケースもあります。

逆に言えば、買付証明書はキャンセルが可能です。だから、早く出すことが重要なのです。もちろん、キャンセルは仲介業者担当者に迷惑を掛けますから安易に出すものではありませんが、購入しなくてもキャンセル料が発生することはありませんので、安心して下さい。双方が金額などの条件面で合意すれば、ローンの借り入れを行っていよいよ契約です!

不動産投資ローンの借入先

――投資物件の場合、マイホーム購入時のような低金利のローンは利用できないと思いますが、借入先を選ぶコツはありますか?

Yさん:一番のお薦めは、日本政策金融公庫の固定金利型です。ただし、返済期間が15年しか選べませんし、審査に時間が掛かるため、売り主さんが待ってくれる場合しか利用できません。

そこで、基本的には金利が低い商品から検討することになります。金融機関によって最低年収が異なり、300万円以上のところもあれば、700万円以上と定めている金融機関もあり、金利が低いほど審査が厳しい傾向にあります。諸費用まで貸してくれる投資ローンもありますので、上手に利用して下さいね。

レバレッジ効果を狙う

――諸費用までローン頼みというのは、今後の返済に不安が残りませんか?

Yさん:私は、「借金=悪」ではないと思うんです。不動産投資はてこの原理と同様に、小さな力(自己資金)で大きな力(収益)を生みたいところ。融資割合を出来るだけ高くすることで、レバレッジを効かせる訳です。手元の現金をできるだけ減らさず、多くの投資物件を購入すれば、その分だけ利益が増えます。

購入する不動産を担保にして融資が受けられる不動産投資は、レバレッジを効かせやすい投資方法と言えるでしょう。

――ローンを組む算段がついたら、晴れて契約ですね!

Yさん:そうですね。融資の目途が付いた時点で売買契約を交わし、金融機関とは金銭消費貸借契約を結びます。決済の際には、諸経費の清算も行います。

登記手数料や登録免許税、司法書士への報酬、そして金額として大きいのが、仲介してくれた不動産会社への仲介手数料です。物件価格の3%+6万円を上限としていますが、不動産会社と良好な関係を築いていれば、交渉の余地があるかもしれません。私の場合、実家が不動産会社なもので、少し安くして貰っています(笑)

契約をすれば、あなたも晴れて不動産投資家です! 

【続きはこちら】連載最終回第7回目「空室対策と購入後のリフォームや管理会社選び」

<連載>サラリーマン大家の“秘密のワンルーム・賃貸経営術”
第1回:首都圏の中古ワンルーム物件で安定して収益を出す賃貸経営術とは?
第2回:不動産投資は目的意識が大事! 「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」
第3回:不動産投資物件を買うなら立地に注目! 街の成熟度と成長度を見極める
第4回:駅近? 築浅? 広さは? 不動産投資物件の“具体的な購入基準”を伝授
第5回:マンションは“管理”を買うべし。購入前の現地調査で後悔のない買い物を
第6回:買付証明書を出して迅速に交渉。ローンの借り入れはレバレッジ効果を狙え!
第7回:正しい知識があれば怖くない! 不動産投資のあらゆるリスクに備えた賃貸経営を

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この記事の筆者
斎藤若菜 フリーライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

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