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この記事は、サラリーマン大家としてワンルーム経営を行っているYさんの“賃貸経営術”を紹介する、全7回の連載コラムです。第5回目の今回は、「マンションは“管理”を買うべし。購入前の現地調査で後悔のない買い物を編」をお届けいたします。

前回は、「最寄り駅から徒歩7分以内」「新耐震基準もしくは同等の耐力がある」「20平米以上40平米以下」「総戸数30戸以上120戸以下」という具体的なチェックポイントと、その理由を伺いました。今回は、条件に合う物件を見つけて購入するその前に! 現地に足を運んで確認すべきポイントを教えていただきます。

マンション購入前に現地調査は必須! まずは空室率を確認すべし

――前回は、投資に適した物件の条件を細かく教えていただきました。条件を満たすマンションと出会えたら、いよいよ購入ですか?

Yさん:「マンションは管理を買うもの」だと思っていますので、事前の現地調査は欠かせません。気になる物件を見つけたらすぐに足を運びましょう。好条件の物件はどの投資家も狙っていて、早い者勝ち。仕事帰りで遅い時間になってしまっても、先延ばしにせずに行動することをお薦めします。

――現地調査とは具体的に、何をすればよいのですか?

Yさん:まずは、マンション全体の“空室状況”を確認します。方法はいたって簡単。集合ポストを見て、投函口がふさがれていたり、DMで溢れていたりすれば空室です。販売価格や立地がいくら魅力でも、15%以上の空室があるような建物の住戸は「人気がない」と判断できますので購入を見送るべきでしょう。オートロックマンションでなければ、人が住んでいるかどうかは電気メーターの動きでも判断できます。購入したい部屋に関しては、合わせてチェックするとよいでしょう。

次に、建物の構造に関してですが、前回触れたとおり、旧耐震基準のマンションではないか、旧耐震基準の場合は耐震改修が行われているかどうかを確認します(※旧耐震かどうかは現地調査ではわかりません。完成年で推定するか、販売している不動産会社に問い合わせてください)。

合わせて、1階を駐車場などにするため空洞にしている「ピロティ形式」のマンションや、横に細長い構造のマンションは、耐震性に不安が残るため注意が必要です。

東京都は旧耐震マンションでも耐震補強工事を実施した物件には耐震マーク(ステッカー)を交付しています。(東京都耐震マーク表示制度)物件の入り口などにステーカーの有無を確認するか、管理人さんから聞き取るのも手です。投資判断に役に立ちますよ。

マンションの外からメンテナンス状況を確認する

――それなら、建物を外側から見るだけでチェックできそうですね。

Yさん:マンションをぐるりと一周するだけで分かることは、意外とたくさんあります。清掃が行き届いているか、ベランダに物干しが設置されているか、エアコンの室外機があるかといったポイントも確認すると良いでしょう。

以前、あるマンションを現地調査していたところ、どの部屋もベランダに室外機がありませんでした。管理会社に問い合わせたところ、非常階段のスペースを利用し、まとめて設置していることが判明。こうした造りの場合、外観の見栄えは良いのですが、エアコンが故障した際に壁を壊す大規模工事が必要になる可能性もあり、修繕費用が嵩みますので購入を取りやめました。投資物件ですから、メンテナンスコストが余分に掛かる建物は避けたいですね。

また、前回も少し触れましたが、1階の物件はプライバシーが守られているか確認しましょう。道路から室内が見えてしまうような物件ですと、家賃を下げても女性の入居者は望めません。

管理人や地元の不動産会社にヒアリング

――その他にも、物件情報を得る方法はありますか?

Yさん:管理人さんがいれば必ず声を掛けます。正直に購入希望者だと伝えて、どんな住民が暮らしているのか、建物の問題点はないか、雑談をしながら情報を引き出してください。

合わせて、近隣の不動産会社でも聞き取りをします。ここでも購入を検討していると正直に伝えて、家賃相場や環境面など、気になることを何でも聞きましょう。地元で長く営業を続ける不動産会社は、近隣の情報に精通していますから、様々な情報を得ることができるはずです。

私は以前、不動産会社で住民トラブルの話を聞き、購入を取りやめたこともありました。「購入したら管理をおまかせしたくて」なんて一言を添えると、有益な情報を引き出しやすいかもしれませんよ(笑)

安心して暮らせる街か、周辺環境も歩いて確認

――建物以外にもチェックできることはありますか?

Yさん:周辺の街並みも重要です。パチンコ店や風俗営業店などが近くにあると治安や騒音を気にされる方が少なからずいらっしゃいますし、葬儀場や墓地に近い立地も抵抗がある方が多いようです。マンションの周辺をぐるりと1周して確認してください。

 東京23区の空室率は約3割と言われていますが、その大半は、入居者のニーズに合わない立地に相続税対策で建てられた木造アパートが占めています。今回お伝えした条件を満たした都心部のワンルームマンションであれば、空室に悩むことはまずないでしょう。条件に合う物件と出会えたら、不動産投資の成功は目前ですよ!

【続きはこちら】連載第6回目「購入前に知っておく、不動産投資リスクや買付証明書の提出」

<連載>サラリーマン大家の“秘密のワンルーム・賃貸経営術”
第1回:首都圏の中古ワンルーム物件で安定して収益を出す賃貸経営術とは?
第2回:不動産投資は目的意識が大事! 「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」
第3回:不動産投資物件を買うなら立地に注目! 街の成熟度と成長度を見極める
第4回:駅近? 築浅? 広さは? 不動産投資物件の“具体的な購入基準”を伝授
第5回:マンションは“管理”を買うべし。購入前の現地調査で後悔のない買い物を
第6回:買付証明書を出して迅速に交渉。ローンの借り入れはレバレッジ効果を狙え!
第7回:正しい知識があれば怖くない! 不動産投資のあらゆるリスクに備えた賃貸経営を

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この記事の筆者
斎藤若菜 住宅ライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

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