「オール電化」と「ガス併用」どっちがいいの? 注文住宅を建てた100人に調査

最近では、オール電化にしている家庭も一般的になってきました。家を新築するときには、どちらにするのか迷う人も多いのではないでしょうか。「オール電化」にも「ガス併用」にも、それぞれのメリットとデメリットがあります。今回は、注文住宅を建てた100人にどんな理由で家のエネルギーを選んだのかアンケート調査を行いました。

6割がガス併用を選択

【質問】
注文住宅を建てた方に聞く。住宅購入時、オール電化とガス併用のどちらにしましたか?

【回答数】
オール電化:39
ガス併用:61

災害時に強いのはガス併用!

 注文住宅を建てた人の6割が、「ガス併用」という結果になりました。

【ガス併用】

・オール電化だと停電等で電気が使えなくなった時に困ると感じるので、ガスは必要だと思った。(40代/女性/パート・アルバイト)

・オール電化は一度検討したものの、停電時のリスクもあるので、結局ガスとの併用に決めた。(40代/男性/正社員)

・オール電化は安くなるとは聞いたが、災害時に必要なライフラインの供給源が電気一つになってしまうのが怖く、ガス併用にした。また、料理が好きなため、IHだとフライパンを煽ったりできないのが不便。(30代/女性/専業主婦)

・震災後の計画停電で大変な思いをしたため、危険分散でガス併用を選んだ。(40代/女性/専業主婦)

・オール電化は一度検討したものの、停電時のリスクもあるため結局ガスとの併用に決めた。(40代/男性/正社員)

・「IHで焼いた魚は美味しくないから、絶対にガス併用」という旦那の意見により決定。(40代/女性/専業主婦)

・料理を作る時は火を直接見て火力を確認したい。また停電でもガスなら使えるから。(30代/女性/専業主婦)

日常生活の中では、電気でもガス併用でもどちらでもよいのかもしれません。しかし、地震の多い日本では、停電など非常時のことを考えると家庭のエネルギーを電気一本に絞ってしまうと何かと不便は多いもの。ガスも使える選択肢を残すこともリスクマネジメントの一環としては必要な発想かもしれません。また、火を使った方が火力が強く、食材をおいしく調理できるという発想があるためか、料理好きな人はガスを好む傾向も見受けられます。

環境や安全面ではオール電化! プロパン地域は電気に一本化の傾向

 一方、オール電化にした人は4割という結果になりました。

【オール電化】

・オール電化の住宅は安全でクリーンなため、迷ったがオール電化にした。(50代/女性/専業主婦)

・安全で空気がきれい。当時はオール電化のほうが光熱費は安いと勧められたから(50代/女性/専業主婦)

・ガスが恋しくなる時があるが、料理の火力の問題で不自由だと思ったことはない。それより火事の心配がなくていい。(20代/女性/正社員)

・ガスだと消し忘れる可能性があり、オール電化だと安全性が高いから。(30代/男性/無職)

・東日本大震災でガスや電気のこない日々を過ごした。災害時の備えも含め、自家発電を含むオール電化住宅にした。(60代/女性/専業主婦)

・火を使わないIHクッキング調理器具による安全性を重視したため。(30代/男性/正社員)

・住んでいる地域のガス代が高く、賃貸アパート住まいの時にガス代がすごくかかっていた。新築を建てた事をきっかけにオール電化にした。(30代/女性/パート・アルバイト)

・ガス代が高いためオール電化にした。太陽光発電と合わせて電気代もお得。(40代/女性/正社員)

・太陽光発電で、オール電化の方が安くつくから。また今までガスの料金が高かったため。(30代/女性/個人事業主)

便利さやスマートさでいえば、オール電化に軍配があがります。安全でクリーンなイメージや、光熱費の節約を期待してオール電化にしたという意見が目立ちました。特に、都市ガスのない地域ではプロパンガスが高いので、ガスと併用するよりもオール電化にしてしまった方が光熱費を低く押さえられる傾向にはあるようです。住宅展示場の素敵なモデルルームを見てしまうと、オール電化のメリットを強く感じますし、実際、営業の人もオール電化をおすすめするケースもあるでしょう。初期費用はかかるものの、ランニング費用で見るとオール電化の方が安上がりなので、どうせお金がかかるなら新築を機にオール電化にしてしまおうという発想も見受けられます。

どちらにするかは損得だけでなく総合的に考えて

 注文住宅を建てた人全体では、「ガス併用」が多いという結果になりました。オール電化は初期費用がかさむ分、導入するのにハードルが高いという事情もあるでしょう。しかし、オール電化も進化しています。ソーラーパネルを設置して自家発電装置を利用するオール電化住宅もあるので、災害時のことを極端に心配する必要はないのかもしれません。単純に損か得かだけではなく、エネルギーに対する自身の価値観、ランニングコストとメンテナンスにかかる費用など、優先順位をつけながら総合的に考えると満足のいく家づくりになるのではないでしょうか。

■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・男女
■調査期間:2017年5月11日~25日
■有効回答数:100サンプル

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(最終更新日:2019.10.05)
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