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Q.2016年4月から電力自由化がスタートし、今年2017年の4月から「ガス自由化」が始まるとニュースで知りました。本当にお得になるのでしょうか?(30代/男性)

すでに始まった電力自由化

2016年4月から始まった電力自由化。それまでは、東京都内であれば「東京電力から」というように電力を買う会社は選べませんでしたが、今は電気の契約先は自由に選べるようになりました。

もちろん、電力会社によって電力の供給地域が違うので、地域によっては契約できない会社はありますが、基本的には自分に有利な会社が選べるようになりました。

では、本当にお得になるのでしょうか?

実は、電力を販売する会社には、ガス会社や石油元売りなどエネルギー関係の企業、大手の通信会社や、コンビニや鉄道会社など地域の生活に密着した会社など、幅広い会社が参入しています。

同時に各社は、「ガスと一緒に契約すれば割引をする」「スマホ(携帯)もしくはインターネットとセット契約すると割引」「電気を使う時間帯に合わせたプラン」など、様々なプランを用意していますので、自分のライフスタイルに合ったプランを活用することで、電気代だけでなくトータルで生活コストを削減することができます。

<会社ごとの主なプランの一例>2017年3月時点(筆者調べ)

電力販売会社 供給地域 プランの内容など
東京ガス  東京電力エリア 電気とガスをセットで契約することで割引が受けられる。
24時間同一料金なので、日中在宅していることが多い場合、家事などもまとまった時間に行わず分散して行っているような、一度にたくさんの電気を使うことがない場合には有利になることがある。
JXエネルギー
ENEOSでんき
 東京電力エリア ・2年契約で割引がつく「にねんとく2割」
・ENEOSカードで支払うとガソリン代が割引になる「ENEOSカード割引」 良く車に乗り、ガソリン代が安くなるケースで は、トータルでメリットが出ることもある。
ソフトバンク  東京電力エリア ・「ソフトバンクでんき」とセットで対象の携帯電話、タブレット、または対象の固定通信サービスを利用すると、対象の携帯電話、タブレット、または対象の固定通信サービスの利用料金から2年間、毎月最大300円割引
・電気代1,000円につき5ポイント付与
KDDI
auでんき
 北海道電力・東北電力・東京電力・中部電力・北陸電力・関西電力・中国電力・四国電力・九州電力エリア ・auのスマートフォンや携帯電話を利用して いれば申し込みが可能
・「auでんきセット割」は、1ヶ月あたりの電気料金に応じて1~5%が、au WALLETプリペイドカードへキャッシュバックされる。

ちなみに、オール電化用、および時間帯別の電気料金プランがない会社もあります。オール電化プランや特定の時間帯に電気代がお得になる電気料金プランを契約の人は、切り替えることで電気代が高くなることもあるので、注意が必要です。

電力自由化を比較する前に、知っておきたいこと

自分が電力会社を変えることで得なのかを把握するには、まず「自分の家庭では、何時ごろに一番電気を使っているのか?」「月平均どの程度、電気を使っているのか?」「家族はスマホや携帯は、どこの会社を使っていて、月平均どの程度、使用料を支払っているのか?」など、自分や自分の家族のライフスタイルを確認しましょう。

そのうえで、すでに使っている電力会社で、「プランを変えることで電気代が安くならないか?」「使用しているスマホ(携帯)会社で用意しているプランを使うとどうなるか?」「ガス会社が用意しているプランを使うとどうなのか?」など、複数のプランを比較してみることをお勧めします。

なお、現在はさまざまな比較サイトがありますので、プランを比較する際には必ず複数のサイトで比較をして総合的に判断することも忘れずに!

2017年4月から始まる都市ガスの自由化

もともとLPガスは地域単位でガスの導管を引く必要がないので、会社ごとに自由に値段が決められていましたが、都市ガスについては、東京都は「東京ガス」、大阪市は「大阪ガス」というように地域ごとに決められた会社としか契約できませんでした。今後は、政府の許可を取れば、販売会社が自由にガスの値段を決められるだけでなく、さまざまな会社が都市ガスの販売を始められるようになるため、ガス会社も選べるようになります。

ガス会社を選ぶポイント

ガス会社を選ぶポイントとしては、会社によってガス価格が違うので、ガスの料金を比較することがもちろん重要ですが、割引対象になるガス設備の充実度もチェックすることも大切です。
というのも、ガス会社の割引プランは、「エコジョーズ」を使っていると割引、「エネファーム」と「ガス温水床暖房」「ガス温水浴室暖房乾燥機」を使っていると割引、など、使っている機器によって割引されるプランが一般的です。したがって、自分が使っている機器割引が使えるのかも確認しましょう。

プラン選びはじっくり検討を

なお、ガスの自由化がされたからといって、ガス漏れ時などの対応が会社によって変わることはありません。緊急事態の際の対応は、今までと同じガス会社(導管事業者)なのでご安心を。
ガス自由化は、今後、徐々に新しいプランの詳細が公表されていくことが予想されます。慌てずにじっくり見極めてからプラン選びをしましょう。

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この記事の筆者
金子千春 ファイナンシャル・プランナー

千春コンサルティング事務所 代表
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、1級ファイナンシャル技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー

新生銀行を経て2004年より独立。ライフプランや住宅ローンセミナー、個別相談、宅建講師、企業の従業員向け投資教育、小中学校や児童館での金銭教育など、「知らないで損をする」ことのないようにという観点から、講師や執筆を中心に活動中。

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