今流行りの“チャットボット”による「家探し」を体験してみた! 開発担当者に聞く、ウラ話も紹介

※2018年7月23日(月)をもちまして「チャットで家の検索」はサービスを終了いたしました。

30代も半ばに差し掛かり、同年代の友人から「マイホームを購入した」と報告を受けることが増えた今日この頃。自分もそろそろかな? とは思うものの、何から始めたらいいのやら……。

いきなり不動産会社を訪問するのはハードルが高いし、インターネットで情報を検索するにも、どんな条件で探したらいいのか具体的に決まっていない…。とりあえず、家賃と同じくらいの出費でマイホームが買えたら嬉しいかも。

そんな“何となく”家探しをしたいなあと思っていたときに、「チャット形式で、おすすめの物件情報を提案してくれる家探しサービス」が始まったというニュースを発見! その名も「チャットで家の検索」これはなんだか手軽にできそう。

(詳しくは、『ARUHIがチャットボットによる新サービス「チャットで家の検索」をリリース』を参照)

でも、チャットで家探しができるってどういうこと? 一般的な家探しと何が違うの? そこで早速、実際に使ってみることにしました。

チャットボットでの家探しってどんなもの?

今回使ってみたのは、「ARUHI 家の検索」という家探しサービスの、チャットボットによる自動応答機能を活用した「チャットで家の検索

10の簡単な質問に答えるだけで、お薦めのエリアと物件種別や具体的な物件情報が表示される「おススメ物件診断」の発展系で、チャット形式で入力した条件から物件情報の提案が受けられるとのこと。

普段よく使うLINEやFacebook Messengerのアプリ上から、手軽なチャット形式で物件を提案してもらえた上で、探せるのは便利!

 また、物件検索だけでなく、家を買った人の体験談が読める「購入者インタビュー」や、住宅購入者の年齢に応じた頭金や借り入れ金額などの平均データを表示してくれる「購入者事例検索」などの項目もあるので、自分がどんな物件を購入できそうなのか、様々な角度から検討することができそう。

【体験レビュー】チャット感覚の手軽な入力だけで、住宅情報を紹介してくれる

筆者も早速、体験してみました。普段から利用しているLINEのアカウントに「チャットで家の検索」を友達追加するだけで準備は完了。

「物件を探す」「記事を見る」「事例を参考にする」、3つのボタンが表示されました。

まずは3つのメニューが表示される

「物件を探す」:物件情報に加え、住宅ローン月々返済額の目安も表示

「物件を探す」のボタンをクリックすると、「希望の条件を教えてください」と応答がありました。具体例も教えてくれるので、どんな内容を入力すればいいのか分かりやすい。

「物件を探す」をクリックすると、会話が始まった

例えば、「荻窪 戸建て 5, 000万」と入力したところ、「荻窪」駅から徒歩圏内、4,000~6,000万円台の戸建て物件の情報が横スクロールで5つ表示されました。

予算内の物件もあれば、新築のデザイナーズハウスもあり、ちょっとワクワクしてきました!

「荻窪 戸建て 5, 000万」と条件を入力すると、条件に近い物件を表示してくれる

表示された物件の中から、住宅街にある戸建ての写真がなんとなく気になるので、「詳細を見る」をクリックしてみる。

物件写真や間取り図など、物件の詳細が表示される

気になる物件を見つけたら、通常の住宅情報サイトに掲載されているような物件情報に加え、住宅ローンを借り入れた際に毎月どの程度の返済額となるのか、変動金利の場合と固定金利の場合をそれぞれ確認できました。

販売価格に加えて、住宅ローンの毎月返済額(目安)も表示される

 物件検索から住宅ローンの借り入れまでワンストップで手続き可能

 気になる物件の概要を把握すれば、次に気になるのは、「現在の収入で住宅ローンの借り入れ・返済が可能なのか」ということ。

物件詳細から、そのまま住宅ローンの事前審査まで申し込むことができる

事前審査のボタンをクリックすれば、現実的に購入が可能なのか、簡単にチェックすることができました。

 「まだ購入するかも決めていないのに、事前審査なんて気が重い」という方もご安心を。

事前審査を申し込む前段階の「簡易チェック」でいくつかの質問に答えるだけで、現実的な物件価格なのかどうか目安が分かるので、今後の家探しの参考になりそうです。

「記事を見る」:自分と同じ属性の人の購入体験談の記事が読める

「同年代の人はどんな家を購入しているのだろう?」「マンションと戸建て、どちらがいいかな?」など、そもそも検索条件で迷っている方は、「記事を見る」のボタンをクリックして、購入者インタビューで生の声をチェック。

自分と似たような年収やライフスタイルの人がどんな家を買っているのか分かれば、住宅購入検討時の指針になりそうです。

「記事を見る」をクリックすると、年代別の購入者インタビュー記事が読める

「事例を参考にする」:住宅購入者の頭金や借り入れ金額などの平均データを表示

また、「事例を参考にする」のボタンからは、ARUHIが保有する1万件以上の住宅ローン成約情報を元に算出した、年齢ごとの住宅ローン借り入れ平均データが表示されます。

「いくらくらいの物件を買えるのか想像が付かない」という方にとって、一つの目安になりそうです。

「事例を参考にする」をクリックし、年齢を入力すると、住宅ローン借り入れ平均データが表示される

「チャットで家の検索」の開発者にインタビュー

なぜ、チャットで物件情報を検索できるサービスをリリースすることになったのか。本サービスを開発・リリースしたアルヒ株式会社の担当者に詳しくお話をうかがいました。

――今回の企画が生まれた経緯から教えてください。

LINEやFacebookのような“気軽さ”を重視し、家探しができれば便利ではないかと考えました。

頻繁に住宅情報サイトをチェックしたり、不動産会社へ足を運んだりすることが、少しおっくうだと感じる方も多いと思います。

チャットボットを導入することで、会話を楽しみながら物件情報を気軽に検索できます。その流れで、物件の資料請求をすることも、住宅ローンの事前審査に進むこともできるため、住宅購入の流れをワンストップで体感していただけます。

2016年の秋頃から約4~5ヶ月かけてシステムを構築しました。家探しを始めようとしている方々がどんなデータを見たいのか検討を重ね、SNSをあまり使い慣れていない人でも感覚的に操作ができるツールになればと思いながら開発しました。

――どのような方をターゲットにしているのですか?

「住宅購入に向けて何を調べたらいいのか分からない」という方々に興味をもっていただけたらと思っています。いわゆる潜在層向けで、これから先いつか家を買いたいと思っているけど、まだ具体的に行動はしていない人ですね。

「チャットで家の検索」は、チャット側がナビゲーションをするので、初心者でも質問に答えるだけで簡単に家探しができます。

物件検索だけでなく、購入者事例検索や、購入者インタビューなどのコンテンツもあるので、自分と似たような境遇の方がどんな家や資金計画で購入したのかが分かるので、住宅購入の後押しにもなればと思っています。

――開発中に悩んだことはありますか?

 チャットボットに個性を持たせるべきかどうか、かなり悩みましたね。利用者と対等の目線でナビゲートしたいので、敢えてシンプルな文体で応答しています。

ただし、ずっとこのままでいいと思っている訳ではありません。チャットの利用者が増えるほどに情報が蓄積されますので、利用者がどんなエリア、どんな金額のデータを求めているのか学習し、精度が向上します。月に1~2回程度マイナーチェンジを行いながら、より使いやすいツールを提供できるようにしたいと思っています。

最初はドンピシャの情報が得られないかもしれませんが、うまくいかないことも含めて、検索を楽しんでいただきたい。条件を変えながら会話を楽しんでいただき、皆さんに“育てて”いただければと思っています。

――このサービスを、今後どのように利用して欲しいですか?

住宅購入者のインタビュー記事を読めば、「自分だったらどんな物件が欲しいだろう?」というイメージが何となく思い浮かぶと思います。

思い描いた条件を書き込んで、チャットボット機能で検索。具体的な物件情報を確認し、購入できるかどうか住宅ローンのシミュレーションをしたり、事前審査に進めたり。家探しから住宅ローン選びまで、ワンストップで利用していただきたいですね。
チャットボットの利用に会員登録は不要ですので、軽い気持ちで、まずは試していただきたいです。

また、近日中に新しい機能もリリース予定です。現在お住まいの物件の家賃を入力すれば、同等の住宅ローン返済額で購入できる物件が表示されるようになりますので、無理のない資金計画を立てる第一歩に繋がれば嬉しいですね。

家探しの手始めに、購入までの流れをサクッと把握できるツール

チャットボット機能は万能ではありませんが、利用者が増えるごとに学習し、提案される物件情報の精度が上がっていくそうです。開発者曰く、スムーズに使うコツは「言われたことに素直に反応すること」普段、LINEやFacebook Messengerを利用する時と同じ感覚で会話を楽しみながら、家探しの全貌を垣間見ることができること、ウェブ上で完結する気軽さが最大の魅力と言えそうです。

(最終更新日:2019.10.09)
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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