亡くなったらお墓に入るはもう古い!? 20~40代では「部分散骨」希望が増えている

石材業界唯一の経産省公認団体である全国石製品協同組合(全石協)が、「あなたは亡くなったら、どこに入りたいですか?(どこに埋葬されたいですか?)」というアンケート調査を実施した。

調査の結果、「先祖代々のお墓」という回答が30.2%でトップ、2位は「部分散骨(残りは、お墓や納骨堂に納める)」29.7%、3位は「すべて散骨」15.4%という結果になった。

年代別の傾向を見ると、20~40代は、各々の世代で「部分散骨」がトップ。50~60代では「先祖代々のお墓」がトップとなっている。また、既婚者と独身者別で見ると、既婚者は「先祖代々のお墓」34.4%、独身者は「部分散骨」41.5%がトップだった。男女別で見ると、男性は「先祖代々のお墓」33.0%、女性は「部分散骨」32.3%がいずれもトップだった。

このような結果から、50代以上の男性や既婚者は「先祖代々のお墓」、40代以下の女性や独身者は「部分散骨」を選択する傾向にあることが分かった。お墓のことが身近な問題となり、社会的責任が増す年代は「お墓」を選ぶ傾向にあるが、「部分散骨」のニーズも高いことが窺える。

ただ、「散骨(すべて散骨)」の意識とは全く異なり、お墓などの埋葬施設に遺骨を納めて一部のみを散骨するため、埋葬施設での供養を前提にした散骨ニーズと言える。そのため、「部分散骨」を選んだ人の「散骨が良いと思う理由」については、「散骨(すべて散骨)は良いと思わない」が64.3%という散骨(すべて散骨)自体には否定的な意見が大半を占め、お墓などの埋葬施設に入ることを望んでいることが分かった。「散骨」を選んだ人は15.4%で、それ以外の74.6%は「散骨」を望んでいない。

以上の結果から、「散骨(すべて散骨)」「樹木葬」など埋葬の選択肢が拡がっている現代でも、従来のお墓に供養の場を求めることが根強く、多数を占めることが分かる。「散骨」については、「部分散骨」という補完的埋葬方法としてのニーズが主なものと考えられる。

【調査概要】
調査対象:全国 20代 ~ 60代以上 男女
調査期間:2017年1月1日 ~ 9日
調査方法:インターネットリサーチ
有効サンプル数:2,846名

ニュース参照元:PR TIMES

(最終更新日:2019.10.05)
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