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住宅を購入する場合、住宅ローンを無事借りられるかどうかも非常に気になる要素ですね。金融機関が住宅ローン審査で見ているポイントや、審査の承認が下りやすくするためにできること、について考えてみます。

審査に通るためにはどんな条件が必要?

 平成27年度民間住宅ローンの実態に関する調査(国土交通省)によると、95%の金融機関が「完済時年齢」、「健康状態」、「担保評価」、「借入時年齢」、「勤続年数」、「年収」について審査項目に含めると回答しています。平成26年度の同調査では「返済負担率」も96.6%の金融機関が審査項目に含めるとしています。

調査実施年度や、金融機関によって審査の基準や優先度は変わりますが、上位にランクインしている項目については、最低限満たしておきたい基準を知っておくと対策が採りやすいでしょう。

(住宅ローン審査についての関連記事1:住宅ローン審査、何を見ている?、関連記事2:住宅ローンの「事前審査」と「本審査」の違いは?

審査項目に含まれている条件について、金融機関はどのような基準を設けているでしょうか。最も多かった回答を整理します。

・完済時年齢:80歳未満
・借入時年齢:65歳未満
・勤続年数:1年以上
・年収:150万円以上
・健康状態:団体信用生命保険への加入が必要
・担保評価:融資判断に影響

 印象としては回答の内容は、まずは“審査を受け付けるかどうかの基準”となっているように見えます。勤続年数は確かに1年以上あれば審査を受け付けられるケースが多いようですが、審査の厳しい金融機関の場合、同じ職場に3年以上求めることも多いです。

年収の基準も審査の受付はするものの、実際に借りられる金額は、例えば年収の7~8倍などの総借入額や、年間返済額が年収の何割に当たるかの返済負担率・返済比率に基づいて決められます。収入に対する借り入れ希望額が大きすぎると、望んでいる金額100%の融資が受けられないこともあります。

どんな時に審査に通らない?

 例に挙げた審査項目の基準を満たしていない場合に加え、一般的には転職してから1年経過していない、住宅ローン以外に既に比較的大きな借り入れがある、クレジットカードなどの滞納履歴がある、クレジットの保有枚数が多すぎる、といった時にも審査に影響を与えると言われています。

 ただし、1つの金融機関で審査の承認が下りなくても、他の金融機関であれば承認が下りる場合もあります。また、希望金額すべて(満額)が借りられなくても、一部であれば借りられるといったケースもあります。複数の金融機関を候補にしておくと心強いでしょう。

クレジットカードなどの滞納の履歴がある場合でも、5~7年経過すると審査への影響がなくなるとも言われています。時期を空けるなど、再度借りられるか挑戦してみるというのも戦略の1つです。

転職から半年での借り換え審査を行った体験事例から言えること

新規の借り入れではなく、借り換えの事例なのですが、ちょうど昨年、私の夫も転職から半年足らずで借り換え審査を試みました。最終的には承認がおりませんでしたが、いくつか発見がありました。

当初、問い合わせをしたコールセンターでは転職から半年足らずということであれば、そもそも審査の受付ができないという返答でした。ただ、同じ銀行の最寄りの支店に直接相談を持ち込むと、承認される可能性があるため、進めてみましょうとお返事をいただきました。

最終的にはその先の保証会社の承認が得られず、借り換えを行うことはできませんでした。 この例からわかることとしては、審査対象の条件を満たしていなければ受付すらしてもらえないこともありますが、窓口を変える(コールセンターから最寄り支店など)ことで話がワンステップ進むことがあるということです。

また金融機関としては融資を検討できると判断したとしても、保証会社も同様の判断をしなければ最終的には借りられないこともあるということです。 住宅ローン審査は総合判断で審査が下りるため、一見そっくりな条件であっても審査のタイミングが違ったり、購入しようとしている物件が違ったりすると結果が異なることがあります。

今回の我が家と似た事例でも、借り換え審査を通過することもあるかと思います。 確かに勤続年数が長ければ、住宅ローンの審査は通りやすくなりますが、そのために転職を控えるなどは難しいこともあるでしょう。

審査に通りやすくなるために、事前にできる対策を実践しよう

住宅ローンを借りる前にはクレジットカードの枚数を減らしておくことや、他の借り入れを控える、頭金を多めに準備しておくなどは、住宅ローンに通りやすくするために事前にできる対策といえます。

借入時の自分の条件と照らし合わせて選択できる金融機関から、返済計画に無理が起こらないプランに決めるという検討の仕方もあります。 1度ダメでも、ずっとダメとは限らないのが住宅ローンです。複数の選択肢や、時間を空けてからの再挑戦なども含めて、人生の住宅購入計画を考えると可能性が広がります。

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●住宅ローン情報

この記事の筆者
風呂内亜矢 ファイナンシャル・プランナー

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、宅地建物取引士 IT企業に勤めていた26歳のとき、貯金80万円で自宅用としてマンションを衝動買いしたことをきっかけにお金の勉強と貯金を始める。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『貯金80万円、独身の私にもできた! 自宅マンションを買って「お金の不安」に備える方法』『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』がある。

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