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マイホームの購入を検討される方の多くが最初に考えること、それは「賃貸住宅に住み続けるか、マイホームを購入するか」という選択でしょう。当サイト内の「住宅購入者ストーリー」内でも、多くの方が「本当に購入していいのか」「どっちが得なのか」迷い、悩んだと語っています。

賃貸と購入、どちらが得なのか?

この手の話になると必ずと言っていいほど言われるのが「賃貸と購入、どちらが得なのか」ということ。毎月同程度の出費で「家賃を支払う場合」と、「35年で住宅ローンを返済する場合」で比較した記事をよく見かけます。ここでは詳細を省きますが、購入する場合のメリット・デメリットとしては、

<メリット>

・賃貸の家賃と購入の返済額が同額の場合、持ち家の方が広く、スペックも高い傾向にある。
・住宅ローン減税やすまい給付金制度などを利用できる(条件あり)。
・老後に住む場所の心配をする必要が軽減し、資産が残るので売却もできる。

<デメリット>

・多額の住宅ローンという“借金”を背負う。
・購入する場合は諸費用や固定資産税、保険料、メンテナンス費用などの出費が嵩む。
・賃貸物件に住み続ける方が、初期コストは少なくて済む。

といった内容が書かれていると思います。

また、住宅購入~売却までに掛かる累計コストを居住期間で割り、“実質家賃”を算出することで、購入が得か損か判断する方も少なくありません。

一般的に、「賃貸に出しても住宅ローンを返済できる」もしくは「売却して住宅ローンを完済できる」物件は、新築で5 %以上、中古で 6 %以上の利回りが必要だと言われており、ひとつの目安にはなるでしょう。

(関連記事1:我が家の住まい 購入or賃貸どっちがお得?
(関連記事2:住宅購入しようか、賃貸に住み続けようか迷っています・・・。

お金の損得よりも大切なこと

正直な話、「賃貸と購入、どちらが得か」という問いには「分からない」と答えるしかありません。

「景気が上向くか、下降するか」「購入した物件の資産価値が上がるか、下がるか」「災害が起きるか、起きないか」「住む方がどんな人生を送ることになるのか」など、全てを正しく予測できない限り、累計コストをいくら計算してもそれは想像にすぎないからです。

本当にどちらがお得なのか、人生が幕を閉じるまで、正確に判断を下すことはできません。

もちろん、その前に「借りるか、買うか」の判断は必要です。そこで、「損か得か」で判断するのではなく、「どちらが豊かな生活を送れるか」に着目して考えてみてはいかがでしょうか?

「どんな生活を送りたいのか」改めて考える

まずは、自分がどんなところで暮らしたいのか改めて考えてみてはいかがでしょうか。現在、快適な暮らしができているか振り返るところから始めましょう。

住まいに対する不満は、大きなストレスとなりやすいもの。「狭い」「収納が足りない」「夏暑く、冬寒い」「うるさい」「設備が使いづらい」「子どもを遊ばせる場所がない」といった不満が蓄積し、憂鬱な毎日を送っているケースが多いようです。

それらが解決すると、どんな生活が待っているのでしょうか?

例えば、収納不足が解消することで「掃除がラクになった」「気軽に友人や家族を招きやすくなった」という方や、断熱性能が高い住まいに住み替えたことで「快適に過ごせるようになった」「冷暖房効率が上がって光熱費を抑えることができた」という方も多いようです。

一般的に、賃貸住宅と分譲住宅の居住性能や設備仕様を比べれば大抵の場合、分譲住宅に軍配が上がります。また、子育て世代にとってはファミリーサイズの賃貸物件自体が少なく、希望エリアによっては「購入しか選択肢がない」というケースもあるでしょう。

もちろん、「気軽に住み替えたい」「1ヶ所に定住しなければならないことがストレスになる」という方は、賃貸物件を借り続けるべきです。住まいが老朽化しても、設備や内装が好みではなくなっても、家族構成が変わっても、引っ越せば済むこと。収入が減った場合は家賃が安い物件に借り替えれば良いのです。

家賃補助がある場合は?

条件の良い社宅で暮らせる場合や、勤務先から何らかの家賃補助が得られて住宅に対する費用負担が少ない場合、その恩恵をフルに受けたいと考えるのは当然でしょう。

大抵の場合、引っ越したり、マイホームを建てたりすると補助が打ち切られてしまうため、「マイホームは欲しいけれども家賃補助を受けた方が得だと感じる」という方も少なくありません。

ただし、「家賃補助がなくなった時点でマイホームを購入しよう」と考えている方は要注意。35年の住宅ローンを組む場合、計画的に貯蓄をしていなければ、リタイア後も返済が続くことになり、生活が苦しくなってしまうかもしれません。

マイホームを購入する年齢は?

同年代の友人や職場の同僚が「マイホームを購入した」という話を聞くと、「私もそろそろ買わなければ」と焦ってしまうかもしれません。

年齢が若いうちに住宅ローンを組めば、早期に返済できる可能性が高い反面、収入面で不安を感じる方が多いようです。その逆もしかり。

国土交通省が発表している住宅市場動向調査の報告書によると、平均して30代後半から40代半ば頃にマイホームを購入する方が多いようです。

35年ローンを組む前提とすれば、リミットの年齢(完済時80歳)に近いですし、働きざかりで収入も安定している時期なので、納得の結果と言えます。タイミングとしてはここで「賃貸か購入か」決断を下す方が多そうです。

「マイホームが欲しい」と思った時が1番の買い時

マイホームの購入を考えている方の中には「今は買い時でない」と考え、賃貸住宅で暮らし続けている方も多いようです。

もちろん、住宅価格も住宅ローン金利も常に変動しますから、投資家目線で「買い時」は存在します。

しかし、窮屈な住まいに我慢して過ごす時間、子どもの騒音で入るクレームに怯える日々から解放される、プライスレスな価値に、もう少し目を向けてみても良いのではないでしょうか?

もちろん、金銭的な事情で「買う」選択が難しいケースもあるでしょう。現実的に購入できるかどうか、金銭面の相談は、第三者目線で相談に応じてくれるファイナンシャルプランナーの力を借りて冷静に判断することをお薦めします。

その上で、「借りるか、買うか」損得勘定に流され過ぎず、どんな住まいで暮らすことが家族の幸せなのか、じっくりと考えてみてはいかがでしょうか?

<マイホームの探し方>連載記事はこちら
【第1回】賃貸に住み続けるのとマイホーム購入どちらがお得?
【第2回】木造住宅の構造とさまざまな工法を比較
【第3回】鉄骨造住宅の構造と工法、特徴をご紹介
【第4回】鉄筋コンクリート(RC)住宅の構造・工法比較

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この記事の筆者
斎藤若菜 フリーライター

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。

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