住宅ローンは「銀行」だけじゃない! 取り扱う金融機関の種類と特徴を比較

マイホームを購入するほとんどの方が、住宅ローンを利用することになります。人生で一番大きな買い物であるにも関わらず、ハウスメーカーや不動産会社から薦められるままに、提携先の金融機関で契約を交わしてしまった方も、多いのではないでしょうか? 住宅ローンを取り扱う金融機関は多岐にわたり、それぞれに特徴が異なります。それぞれのメリット・デメリットを把握した上で、納得できる借入先を選びましょう。

メガバンク(都市銀行)

住宅ローン=「三菱東京UFJ銀行」「みずほ銀行」「三井住友銀行」などのメガバンクをイメージされる方が多いかもしれません。知名度が高いことから安心感・信頼感が得やすく、取り扱うローンの種類が豊富。中でも多くの方に選ばれている変動金利の商品は、金利の低さも魅力です。
メガバンクが取り扱う住宅ローン商品の金利には、団体信用生命保険料が含まれています。また、指定された保証会社への加入が必須となっているため、銀行が保証会社に支払う「保証料」(※1)が金利に0.2%が上乗せされます(内枠方式の場合)。

※1 保証料を銀行が負担するプランを用意している銀行など例外もあります。

 

地方銀行

地方銀行は、地域に営業基盤を築いています。企業を主な顧客とした大口融資を得意とするメガバンクに対し、限られた営業範囲内で地元企業や個人の顧客にきめ細かな金融サービスを提供。ベースの仕組みはメガバンクと同様ですが、地域に根差している地方銀行とメガバンクでは審査基準が異なりますので、それぞれで審査をしてみようと考える利用者が多いようです。

 

信用金庫

信用金庫の主な取引先は、地元の中小企業。個人向け住宅ローンも、基本的には営業エリア内の住宅が対象です。信用金庫ごとにオリジナル商品を取り扱っている他、全国の信用金庫が加盟する全国組織「中央信用金庫」が企画した商品もあります。

 

労働金庫

「ろうきん」の名で親しまれている労働金庫は、労働団体の出資による福祉金融機関です。労働組合員が主な対象となりますが、一般の方も会員になれば借り入れが可能です。ただし、労働組合員とは融資基準が異なるため、メリットがあるのか事前の確認が必要です。

 

JA(農協)

JA(農協)の住宅ローンは、JAバンクが取り扱っています。基本は組合員を対象としていますが、一般の方でも出資金を支払い、准組合員となれば利用が可能です。地域ごとに独自の住宅ローンを取り扱っている他、JAバンクが企画した商品もあり、それぞれに金利などが異なります。自己資金が少なくても借り入れがしやすい傾向にありますが、自己資金を多く入れた方が借り入れ条件はよく、メリットが大きいでしょう。

 

ネット銀行

インターネットを中心に展開しているため、日本全国から利用が可能なネット銀行。店舗を持たないことで人件費を大幅に削減しているため、メガバンクを凌ぐ低金利の商品が多く、各種手数料も抑えた設定の傾向があります。窓口に行く手間が省けることも魅力ですが、手続きのほとんどをインターネットや郵送で行うため、分からない点を確認しにくいなど不安感を覚える方も。また、保証料を無料とする代わりに、事務手数料が高めに設定されていることも特徴です。主なネット銀行に、「住信SBIネット銀行」「楽天銀行」「ソニー銀行」などがあります。

 

モーゲージバンク

預金業務を行わず、住宅ローンを専門に取り扱う金融機関のこと。預金の代わりに「証券化」を資金調達手段とし、貸し出しを行っています。主に住宅金融支援機構の【フラット35】を取り扱っています。多くの金融機関が取り扱うローン商品は、団体信用生命保険の加入が必須となっていますが、【フラット35】の場合は団体信用生命保険の加入が任意となっているので、傷病歴のある方なども申し込みができるという特徴があります。また預金業務を行っていないことから、住宅ローンを返済する際の返済口座は自由に設定できることも特徴です。(※2)
現在、【フラット35】を取り扱う金融機関はメガバンクや地方銀行、信託銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、信農連、保険、モーゲージバンクと多岐に渡り、300社以上ありますが、モーゲージバンクの金融機関が約8割を占めています。主なモーゲージバンクには、「アルヒ株式会社」「株式会社ジェイ・モーゲージバンク」「オリックス株式会社」などがあります。
※2 場合によっては取り扱いできない口座もありますので、詳しくは各モーゲージバンクへお問い合わせください。

住宅ローンを組む金融機関を検討する際、金利を比較して選ぶ方が多いでしょう。しかし、取り扱っている商品や金利タイプ、保証料や取扱手数料といった諸費用も加味する必要があります。また、手持ちの資金や自分の収入、ライフスタイル、今後の返済計画や金利の動向も考えなければなりません。自分に合った住宅ローンを見つけて、無理のない資金計画を立てましょう。

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(最終更新日:2019.10.05)
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